いまや僕たちの生活に欠かせない存在となったスマートフォン。
あらゆるところで通話やウェブサイト閲覧、ネット通信を利用した各種サービスを楽しめるのは、スマホのおかげです。
スマホの中でも、圧倒的なシェアを持つiPhoneを使っている方は多いでしょう。
かくいう僕もその一人。
日々、iPhoneを使う中で、こんなことが気になったこと、ありませんか?
- 電池の持ちが悪くなった…
- 最近になって電池の減りが速くなった…
データ容量が多い動画を見たり、システムやアプリのバックグラウンド更新で一時的に電池の減りが早くなることもあります。
しかし、常に電池の減りが早く慢性化しているのならば、原因は電池の劣化です。
一度劣化した電池は元に戻せません。
劣化した電池は容量が低く、電気を蓄える力が弱まっている状態…。
そして、その劣化はどんどん進みます。
電池の持ちを復活させたいのなら、本体を変えるか、電池パックを交換する必要があるのです。
一方で、日頃の使い方次第では、電池の劣化を抑えられる可能性も。
本記事ではiPhoneの電池の減りが早くなる理由と、その対策について紹介します。
- iPhoneの充電状態を100%にしない
- 暑いところにiPhoneを置かない
- 充電しながらiPhoneを使わない
- iPhoneの電池の減りが早い!原因は?
- iPhoneの電池を長く持たせるためにすべきことを知りたい
- スマホの電池が劣化してきたらどうすれば良いの?
iPhoneを使い続けていくと電池の減りの早さに気付く
iPhoneをはじめとしたスマートフォンには、充電が欠かせません。
携帯するためには、端末に電気を蓄えておかなければなりませんからね。
そして、電池が減ってきたら充電して…。
そう。
電池は、
- 使って、充電して
を繰り返します。
そうして1年、2年と時間が過ぎていくと、ある日気付くわけです。
電池の減りが早い!
と。
iPhoneに限らず、その他のスマートフォン、携帯電話やノートパソコンを年単位で使ったことのある人なら、絶対に経験があるはず。
なぜなら、電池は劣化するから。
そして、使っている限り電池の劣化は必ず起こります。
試しにiPhone内の、
- 「設定」
- 「バッテリー」
- 「バッテリーの状態」
を確認してみて下さい。
購入当初は100%と表示されていますが、劣化していくと95%、90%と値が下がっていきます。
2年、3年と一切劣化が進まない電池は、この世に存在しないのです。
iPhoneの電池が劣化する理由
電池は劣化するものです。
充放電を繰り返していくと、電池容量は下のイメージ図通り、下がっていきます。
iPhoneに内蔵されている電池もまた、使っていくうちに劣化します。
元々、満充電してしばらく使えていたiPhoneが、たった数分のうちにみるみるバッテリーが減ってしまう症状が出ているのなら、そのiPhoneの電池の寿命は近いはず。
一口に電池といっても、その種類はさまざま。
電池の種類によって劣化の原因は異なります。
iPhoneをはじめ、スマートフォンに使われているのは主にリチウムイオン電池。
リチウムイオン電池がなぜ劣化するのかを解説します。
リチウムイオン電池の劣化原因は、大きく以下に分類されます。
- 充電・放電による劣化
- 保管による劣化
- 高温による劣化
充電・放電による劣化
iPhoneの電池が劣化する原因の1つが充電と放電を繰り返すことです。
リチウムイオン電池をはじめとした充電池(二次電池)は、電気を蓄えるのに化学反応を利用しています。
リチウムイオン電池の場合、プラス側(正極)には金属酸化物、マイナス側(負極)にはグラファイトを使っており、正極と負極の間を化学反応によってリチウムイオンが移動する機構です。
充電と放電を繰り返すうち、すなわち、iPhoneを使い続けるうちに、正極と負極が劣化して、リチウムイオンを上手くやり取りできなくなっていくのです。
これにより、電気を貯める力が弱まってきます。
残念ながら、iPhoneを使う以上は避けられない劣化です。
保管による劣化
iPhone内蔵の電池は、保管によっても劣化が進みます。
特に、充電が100%に近い状態で長い間保管しておくと、劣化が進みやすくなります。
というのも、100%に近い充電状態は電圧が高い状態です。
電圧が高い状態は、エネルギー的に不安定。
満タン近く充電されている状態のときの電池は、負極側にたくさんのリチウムが入った状態で高エネルギーを持っており、不安定になるのです。
その状態が長く続くと、安定化しようとする力が働き、不可逆性の化学変化が発生。
高い電池容量を発揮するための構造が壊れてしまいます。
しばらく使わないiPhoneは、電池の充電残量が80%以下くらいで保管するのがオススメです。
電池の保管状態に関連して、充電しすぎの反対、放電し過ぎもまた悪影響を及ぼします。
すなわち、電池は、
- 過放電
に弱いです。
リチウムイオン電池は容量がなくなると、それ以上の放電を避けるために電気機器を停止させます。
いわゆる電池残量「0%」表示の状態です。
それ以上放電が進むと、電池として起動できる必要な電圧を下回ってしまい、電池として機能しなくなってしまう恐れがあります。
残量0%の状態で長期間放っておくのはやめましょう。
電池を長持ちさせるためには、
- 充電し過ぎず
- 放電し過ぎず
の適度な充電状態をキープするのがポイントです。
高温による劣化
iPhoneを高温の場所で使ったり、保管したりすることでも劣化は進みます。
高い温度では電池内の化学反応が活発になり、構造崩壊や状態変化しやすくなるのです。
特に、満充電に近い状態でその影響は顕著に。
夏の車の中に置きっぱなしにしたり、冬場にポケットに入れたままコタツに入ったりすると、電池内部の材料が劣化しやすくなるのですね。
iPhoneを使うときや保管するときは、高温を避けましょう。
逆に、寒すぎるところだと電池の動作不良や異常のきっかけとなります。
高温環境がダメだからといって、電池を冷やすのもやめましょう。
電池が劣化する具体的な事例
電池の劣化原因が分かれば、具体的にどのような使い方をすると劣化が早まるかが分かります。
先ほど述べたように、電池の劣化は負極材料として使用されているグラファイト(炭素)の構造が徐々に変化してしまい、炭素内に貯められるリチウムイオンの量が減ることが原因です。
リチウムイオンと電子は必ず対になって動きますから、リチウムイオンが減れば蓄えられる電気量もまた少なくなり、電池の持ちが悪くなるのです。
また、この変化は電池が十分に充電されている状態で、より促進されます。
先ほどまでの劣化原因は、少し抽象的な部分がありました。
この項目ではより具体的に、ありがちな事例をご紹介しますね。
夜間に充電し続ける
例えば、よくあるこんなシーン。
- 夜寝る前にiPhoneを充電しておき、朝起きたときに満充電の100%になっておくようにする
これはダメです。
なぜダメなのかというと、iPhone内の電池が夜間、ほぼ常に満充電の状態になりますから劣化しやすくなります。
さらに、その満充電の状態で暖房の風が直接当たるところなど、高温の環境に放置すると、電池の劣化はものすごいスピードで進みます。
充電しながらiPhoneを使う
充電しながらiPhoneを使うことでも、電池の寿命を縮めてしまいます。
それを説明するためには、先ほど説明した、
- 電池の劣化は熱が加わると加速する
ことを思い出しておきましょう。
では、iPhoneが熱を持つのはどのような状態かというと…。
当たり前ですが、使っている最中です。
iPhoneの使用中は、情報処理によって内部の電子回路が熱を持ちます。
特に、動画を再生したり、スマホゲームをプレイしていると、
と感じやすいです。
負荷が大きい処理はそれだけiPhoneへの負荷が大きく、熱が発生しやすいのです。
この「熱」がポイントです。
先ほど、iPhoneの電池の劣化原因の1つに高温環境で使ったり、保管することが悪影響だと述べました。
iPhoneから出る熱が、iPhone自身の電池を劣化させる要因になるのです。
iPhoneを充電するときにも多少の熱は発生するので、相乗効果で熱が加わり、電池の劣化を招きます。
しかも、充電が進むと電池の電圧が上がり、これもまた劣化を促進。
満充電に近い状態での保管はNGだということは、先ほど述べた通りです。
つまり、
- iPhoneが満充電に近い状態で充電され続け、
- かつ情報処理に負荷がかかっている状態
だと、電池の劣化が進行しやすいということです。
iPhoneの電池劣化を防ぐ方法
先ほどご説明したiPhone内蔵電池の劣化原因に関して、裏を返せば、
- 劣化を招く使い方を避ければ、電池の劣化を最低限で抑えられる
ということ。
つまり、iPhoneの電池の寿命を延ばしたければ、以下の項目に気をつけて使えば良いということになります。
- iPhoneの充電状態を100%にしない
- 暑いところにiPhoneを置かない
- 充電しながらiPhoneを使わない
iPhoneの充電状態を100%にしない
iPhoneの充電状態を100%にしないのは、電池の寿命を延ばすためにはとても重要。
満充電に近い状態の電池は化学的に不安定なので、避けるべきです。
かといって、iPhoneの充電状態を0%の状態で長期間置いておくと、充電自体ができなくなる恐れがあります。
電池の充電状態は20%~80%の範囲に収めておくと、電池の寿命を早めずにすみます。
充電しっぱなしの状態はなるべく避けましょう。
暑いところにiPhoneを置かない
暑いところにiPhoneを置かないのも、内蔵電池を劣化させないために気を付けたいポイント。
- 火やストーブなどの熱源の近くに置かない
- 厚着しているときはジャケットの内ポケットには入れない
など、高温を避けてiPhoneを使いましょう。
長時間の動画を見ているときなど、
と感じたら、休ませてあげるのも対策としてGOOD。
自らの目を過度に疲れさせない意味でも、休息は大事ですよ。
充電しながらiPhoneを使わない
充電中はiPhoneを使わないようにすることもまた、電池を長持ちさせる重要なポイントです。
iPhoneが熱を持ちやすい動画再生やファイルダウンロード中などは、特に注意が必要。
高温かつ満充電に近い状態で、電池の劣化は急加速します。
裏を返せば、iPhoneにそれほど負荷がかからない情報処理ならば熱を持たないため、充電しながらの同時進行でも問題ありません。
充電中はアプリを複数起動させないなど、iPhoneの情報処理を軽くしてあげましょう。
電池の劣化を遅らせるための具体的な対策方法
長期間使わない場合は、満充電状態ではなく電池の残容量を80%未満程度に減らしておくことが大事です。
あわせて、高温にならない場所で保管しましょう。
以上のような対策をとれば、iPhone内蔵電池の劣化はある程度抑えられます。
とはいえ、完全に防ぐことはできません。
iPhoneの電池が劣化した後の対策
これまで述べた対策をしておけば、電池の寿命を延ばせます。
しかし、電池は消耗品。
遅かれ早かれ、必ず劣化します。
iPhoneをストレスなく使うためには、遅かれ早かれ電池を替えなければなりません。
いずれにしろ、劣化した電池を元の状態には戻せません。
iPhoneの電池の減りが早く、劣化が進んでしまっている場合は、電池を新しいものにする必要があります。
電池の減り具合や充電にかかる時間をよく見て、適切な時期に交換するのがオススメです。
電池を新しくするには、以下の2通りの方法があります。
- iPhone本体を買い換える
- iPhoneの電池パックを交換する
iPhone本体を買い換える
電池が劣化してきたとき、まず考えるのがiPhone本体を買い換えること。
電池が劣化したiPhoneをそのまま本体ごと交換します。
電池の劣化が気になる頃には、既にそのiPhoneは型落ちになっていることでしょう。
新型の高性能なiPhoneが登場しているはずです。
新しい電池で新型iPhoneを使うのは、電池が劣化したときの対処法の1つですね。
かくいう僕も、電池の減りの早さが気になってきたので、iPhoneを買い替えました。
「iPhone7」から「iPhone12 mini」へ。
電池の減りが気になり始めたのは、2年ほど使ったところで。
それからさらに1年ほど使い、本体交換に踏み切りました。
iPhone7は丸3年以上使いましたね。
iPhone7とiPhone12 miniの性能差はこんな感じ。
項目 | iPhone7 | iPhone12 mini |
---|---|---|
容量 | 32GB 128GB |
64GB 128GB 256GB |
ディスプレイ | IPSテクノロジー搭載4.7インチ(対角)ワイドスクリーンLCDディスプレイ | 5.4インチ(対角)オールスクリーンOLEDディスプレイ |
耐水性能 | 最大水深1メートルで最大30分間 | 最大水深6メートルで最大30分間 |
チップ | A10 Fusionチップ | A14 Bionicチップ |
カメラ | シングル12MPカメラ(広角) | デュアル12MPカメラシステム(超広角、広角) ナイトモード |
ビデオ撮影 | 4Kビデオ撮影(25fpsまたは30fps) | 4Kビデオ撮影(24fps、25fps、30fpsまたは60fps) |
フロントカメラ | FaceTime HDカメラ | TrueDepthカメラ |
セキュア認証 | Touch ID | Face ID |
バッテリー | ビデオ再生:最大13時間 | ビデオ再生:最大15時間 |
加えて、iPhone12 miniはMagSafeアクセサリにも対応したワイヤレス充電機能があり、高速充電にも対応。
- Ceramic Shieldの前面
- ガラスの背面
- アルミニウムを使った高耐久性
- スタイリッシュなデザイン
なども、iPhone12 miniの強みです。
カメラの高性能っぷりは言わずもがな。
これだけの性能差があるのなら、本体交換の良いタイミングと判断した次第です。
- 5G対応
- ナイトモードでの写真撮影可
- 高解像度のディスプレイ搭載
- 耐落下性能を向上させたCeramic Shield1採用
- 磁力を利用した「MagSafe」対応
iPhone12には「mini」以外に、「Pro」や「Pro Max」といったバリエーションが存在します。
ちなみに、こちらは「iPhone 12 Pro」。
カメラのレンズが3つあるのが「iPhone 12 Pro」の特徴ですが、本体がminiよりも大きい点は電池の持ちにも影響します。
基本的に、スマートフォンの本体が大きいほど、電池の持ちが良いです。
実際、電池容量は、
iPhone 12 Pro > iPhone12 mini
なので、スマホ本体のサイズを選ぶ際には、電池がどのくらい長く持つのかも判断基準に入れておくのをオススメします。
本体が大きい場合 | かさばるけれども、電池持ちが良い |
本体が小さい場合 | 電池持ちはそこまで期待できないが、携帯性に優れる |
iPhoneの電池パックを交換する
なんて人は、電池パックのみ交換するのがオススメ。
iPhoneの電池交換はApple storeで依頼可能です。
街のスマホ修理店でも対応しているお店もあります。
iPhoneの電池の減りが早いなら交換を検討しましょう
本記事ではiPhoneの電池の減りが早まる原因と対策について書きました。
スマホ内蔵の電池は遅かれ早かれ必ず劣化します。
しかし、きちんと対策を打てば電池の寿命は大きく延ばせます。
それでも電池の減りが気になってきたら、iPhone本体ごと交換するか、電池パックを交換しましょう。
永久に劣化しない電池はありませんから、それも必要費用。
電池を新しくしてiPhoneを快適に使いましょう。
それでは、今回はこの辺で。
少しでも参考になれば幸いです。
ご覧いただき、ありがとうございました!
「ブログを始めたいなぁ…」と思ったらエックスサーバーをチェック!WordPressを簡単にインストール可能で、素早く・簡単にブログを始められます。
エックスサーバー公式サイトへ