革靴を履いていると、こんなこと、ありませんか?
- なにやらギュムッ、ギュムッと音がする…
- どうやら歩いたときに鳴っているなぁ…
- 足元から音が聞こえる…
そうです。
それ、革靴から音が出ています。
いわゆる、
- 革靴が鳴く
という状況です。
革靴を履いて歩いていると「ギュムギュム」と音が鳴ることが…。
ちょっと気になる。 pic.twitter.com/if4N4vD1q6— 一路@革靴・ファッションのブログ_シンジツイチロ運営者 (@ichiro_shoe) July 19, 2025
体育館でシューズから「キュッ」と音が鳴るのとは違う、「ギュムッ」とした音。
そんな特徴的な音がなぜ鳴るのか。
基本的には、以下のいずれかが原因です。
- インソールがズレてこすれる音が鳴る
- シャンクが動いてこすれる音が鳴る
この音、実は名称がありまして、
- 音鳴り
といいます。
本記事では革靴の音鳴りの原因と対策について解説します。
- 革靴で歩いているときの音が気になる
- 革靴から音が鳴る原因が知りたい
- 革靴から鳴る音を消すにはどうしたら良いの?
どこからともなく聞こえる「ギュムギュム音」の正体
出掛けているとき、ふと気付くことが。
あれ?
音が聞こえる…。
ギュムッ、ギュムッという、ゴムが鳴っているような音。
ん?歩いているときに聞こえるぞ…。
どうやら足元から聞こえる…。
なるほど、革靴から音が鳴っているのか。
なんて経験、ありますよね。
気付いちゃいました?
革靴から音が鳴っているのを。
それ、革靴の音鳴りという現象です。
歩くたびに、
- ギュムッ、ギュムッ
と音が鳴るので気になって仕方ありません。
おまけに、人がいるところで鳴っていると、ちょっと恥ずかしいです。
筆者は百貨店のメンズフロアを歩いているとき、気になってしょうがなくなります。
フロアを颯爽と歩きたいのですが、足元からギュムギュムと音が鳴っていますからね。
正直、スマートではありません。
革靴から鳴る音を、
- なんとか抑えたい
- 鳴らないようにしたい
と思うわけです。
革靴から音が鳴る原因は大きく2つ
なぜ革靴から音が鳴るのか。
原因があります。
実際、よくあることで、先ほど述べた通り、
- 音鳴り
と名前が付いている程度にはメジャーな現象。
音鳴りの原因は、主に以下の2つのいずれか。
- インソールのずれ
- シャンクのずれ
歩くときの屈曲によって革靴の中で摩擦が生じて音が出てしまう、そんなメカニズム。
以下の項目で詳細を解説しますね。
音鳴りの原因①|インソールのずれ
音鳴りの原因として、インソールが音鳴りの原因になっている場合が1つ。
インソールと中底がこすれて音が鳴るパターンです。
インソールと中底の摩擦で、
- ギュムッ、ギュムッ
と音が鳴っている可能性があります。
インソールの下にゴミが入っている場合でも、中底との間に空間が空く原因となって音鳴りを招きます。
ゴミが入っているだけなら、そのゴミを取り除けばOK。
すぐに解決します。
しかし、ゴミがなくインソールと中底の間で音が鳴っているなら、対処は簡単とはいきません。
個人ではどうにもならない場合があります。
インソールが外せるならまだ手の施しようがあります。
インソールを外して、ベビーパウダーを中底にまぶしてみましょう。
こすれによる摩擦が軽減して音鳴りが解消。
解消されるまではいかなくても、音の鳴りが緩和される場合があります。
スベリが良くなって摩擦による音が鳴らなくなるためです。
ただ、インソールと中底が一体になっていて自分では外せないときは、靴修理店に持って行って相談するしかありません。
ソール交換が必要かもしれませんからね。
音鳴りの原因②|シャンクのずれ
革靴の音鳴りの原因、2つめはシャンクずれ。
革靴の内部、シャンクの接着が剥がれたり、そもそも固定されていないことで、シャンクと他の部材がこすれて音が鳴ります。
シャンクとは、革靴の芯材。
シャンクがアウトソール内部で動き、アウトソールとのこすれが生じると、ギュムッ、ギュムッとした音が鳴るのです。
シャンクが音鳴りの原因の場合、
- 気付いたら解消していた
- 自然に音が鳴らなくなる
なんてことはありません。
シャンクを再接着する以外、音鳴りを解消するのは不可。
要は、アウトソール修理をするしかありません。
靴修理店に持っていきましょう。
音鳴りが気になることを伝えて、プロの目で確認してもらうのをおすすめします。
以上、これまで述べた通り、革靴の音鳴りは自分で解消できる場合がありますが、どちらかというと自分ではどうにもできないことの方が多いです。
基本的には、靴の修理店に持っていくのが対処方法になります。
革靴の音鳴りは良いものゆえだから受け入れるのもアリ
革靴を修理店に持っていけば、音鳴りは解消する可能性が高いです。
ですが、そもそも靴修理店に持ち込むこと自体が面倒。
そう思いませんか?
筆者は思います。
音鳴りのために革靴を修理するのか、ちょっと躊躇いますよね。
ここで良い方法を紹介。
良い方法とは、気の持ちようをコントロールすること。
物の見方を変えれば良いのです。
- 革靴の音鳴りを受け入れる心の準備をする
これです。
具体的には、音が鳴る革靴は上質と思えばOK。
どういうことかと言いますと…。
音鳴りはアウトソール周辺の部材の摩擦で起きます。
部材同士が繋がれた部分、そこがこすれることで起きるのです。
なぜ起きるか。
それは縫いだけでそれぞれの部材が取り付けられているから。
その特徴を持つ革靴は高級品です。
昔ながらの製法で作られているゆえ。
いわば、本格革靴の証なのです。
本格革靴は製法上、縫いだけで靴底を留めている場合が多く、それゆえに部材がこすれて革靴の音鳴りが誘発されるのです。
つまり。
- 良い革靴だからこそ、音が鳴る
こう思えば、革靴から出てくる音が愛おしくなります。
革靴の音鳴りは「良い革靴を履いているからこそ」と意識を持っていければ、むしろ心地良い音だと気付いた。 pic.twitter.com/xwUHpo8xfT
— 一路@革靴・ファッションのブログ_シンジツイチロ運営者 (@ichiro_shoe) July 19, 2025
- 良い革靴を履いているのだ
そんな感覚を覚え、満足感が得られるわけです。
物事、考え方次第。
音鳴りもまた革靴の醍醐味。
そんな捉え方をすると、音が鳴る革靴も愛おしくなりますよ。
革靴の音鳴りを愛してみては?
筆者は革靴から発せられる音もまた、愛すべき対象となっています。
革靴の音鳴りが気になったら靴修理店へGO
本記事では、革靴の音鳴りの原因と対策について書きました。
歩行時、革靴からギュムッギュムッと音が鳴っているなら、インソールやアウトソールの内部で部材同士のこすれが起きている可能性が大。
こすれたときの音が原因です。
インソールを取り外せる革靴なら、まずはインソールの下をチェック。
ゴミや小石などが挟まっていたのなら、それがこすれと音の原因。
取り除けば解消するかもしれません。
インソールが取り外せない、もしくはインソールの下に挟まっていたごみを取り除いても音鳴りが解消しないなら、アウトソール内部に原因が存在します。
アウトソール内部のシャンクが動いて音鳴りするのです。
シャンクに原因がなくても、その周辺の部材がこすれて音が鳴っているのはほぼ間違いないでしょう。
その場合は、セルフで解消するのは不可能。
革靴の修理店でアウトソール交換をしてもらいましょう。
依頼するときは革靴の音鳴りが気になる旨を伝えておけば安心です。
プロフェッショナルの目で診断して、確実な対処をしてくれるでしょう。
別の視点では、音鳴りを受け入れる手もあり。
なぜなら、革靴の音鳴りは大量生産のシューズでは味わえません。
革靴が手間と時間をかけて作られた証拠。
良い革靴を履いているからこそ生まれる悩みでもあるのです。
靴修理で解消するのも良いですが、自分だけの革靴として、音鳴りと付き合っていくのもそれはそれでアリですよ。
それでは、今回はこの辺で。
少しでも参考になれば幸いです。
ご覧いただき、ありがとうございました!
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