その時々の時刻を確認するにはどうしますか?
時計を確認しますよね。
大半の方は、
- 腕時計を見る
- スマートフォンを見る
ことで時間を確認するでしょう。
いまやスマートウォッチも当たり前に普及し、その場で腕や携帯電話を確認すれば、瞬時に時間を把握できる時代です。
しかし、時計が発明された当時はスマホがないのは当然、腕時計すらありませんでした。
その時代に活躍していたのは「懐中時計」。
懐中時計はその名の通り、懐の中に入れて使う時計です。
時刻を読むときは懐やポケットからおもむろに懐中時計を取り出し、文字盤を確認します。
腕時計の場合は腕につけた時計に目を落とすだけで時間を読めます。
一方で、懐中時計は一手間かかります。
懐中時計を取り出す、というワンステップが余計なわけです。
ですが、これこそ懐中時計の魅力。
- 時計を取り出し時刻を読む
この行為こそ、贅沢なひと時を味わえる瞬間なのです。
面倒だなんて感情は一切わかず、ただただ懐中時計を眺めることを楽しめます。
時計を、ただ時間を把握するための道具としてではなく、
- ライフスタイルの一部に組み込む
懐中時計を使っていると、そんな感覚を味わえます。
本記事では、不便だからこそ美しく・楽しい、懐中時計の魅力について語ります。
- 懐中時計って必要なの?腕時計で間に合ってない?
- 懐中時計の魅力って何?
- 懐中時計の使い方を知りたい
懐中時計とは
そもそも懐中時計とは、その名の通り懐やポケットに入れて持ち歩くための小型の時計を指します。
今でこそ、携帯できる時計といえば腕時計です。
しかし、腕時計が登場したのは19世紀。
本格的に世に普及し始めたのは20世紀になってから。
それ以前の時代、小型時計といえば懐中時計が主流でした。
懐中時計はほとんどが、
- 文字盤はアナログ式
- 竜頭にフックがある
- フックにチェーンやひもを通して洋服とつなげる
といった特徴があります。
そして、懐中時計をジャケットやベストのポケットに収納して使用します。
懐中時計で時刻を読むときは、
- ポケットから時計を取り出し、文字盤を見る
そんな所作が必要です。
懐中時計は腕時計の登場以来、大部分のシェアを奪われつつも、コレクターなどのファンも少なくありません。
そのため、現在でも世界中で製造されています。
懐中時計の必要性
今の時代、その時々の時刻を知るために見るのは腕時計やスマートフォンのことがほとんど。
実際、腕に巻いた時計は目を落とすだけで時間を読めますし、スマートフォンは画面を見るたび、ついでに時刻を知れるため、とても便利。
一方の懐中時計は、
- ポケットから時計を取り出して
- 時刻を読む
という手順。
腕時計と比べると、ポケットから取り出す操作が余分にかかります。
また、スマートフォンと比べても、スマホならインターネットや通話、その他アプリ機能が豊富なのに対して、懐中時計は時刻を読めるだけ。
懐中時計は、こと利便性でいうと腕時計やスマートフォンに劣ります。
一部の腕時計を着けられない、金属アレルギーの方や医療関係等の職種で着用に制限のある方を除き、懐中時計は不便な時計であるのは確かです。
人によって懐中時計は不必要だと考える方もいらっしゃるでしょう。
しかし、だからこそ懐中時計には人をひきつける魅力があるのだと僕は感じています。
懐中時計は趣味性の高いアイテム
というのも、その不便さこそが懐中時計の趣味性を高めているといえるから。
ここでいう趣味性とは、
- やらなくても良いけど、やったら楽しいこと
です。
懐中時計にもその性質が多分にあります。
時間を読むだけだったら、腕時計やスマートフォンで良いわけです。
しかし、そこで、
- あえて懐中時計を使う
ここにこそ趣味性が生まれます。
確かに不便ではあるけれど、
- 懐中時計で時間を読む
この行為がもう既に楽しいのです。
愛用の懐中時計をおもむろにポケットから取り出し、さりげなく文字盤を確認…。
まぁ、格好良いわけですよ。
高機能性で高効率、そんな謳い文句があふれる世の中。
そんな時代だからこそ際立つ、懐中時計の不便さとそこから生まれるスタイリッシュさ。
懐中時計の魅力は、
- 時代に逆行するようなレトロで不便なものをあえて使う
その点にあります。
そこにクラシックかつ大人の色気がこめられているように思うのです。
ジャケットやベストのボタンホールにウォッチチェーンを通し、そこにこだわりの懐中時計をセット…。
懐中時計のタイプ
懐中時計にはデザインによっていくつかの種類があります。
主なものが以下の3タイプ。
- オープンフェイス
- ハンターケース
- ハーフハンター
時計のケースにフタがあるか、ないか、その形状がどうなっているかの違いです。
オープンフェイス
オープンフェイスは文字盤の風防がむきだしの、ケースにフタのない懐中時計。
最もスタンダードな形状の時計で、ポケットから取り出した時、瞬時に時間が確認できる使いやすいタイプです。
ホコリが内部に入りにくい構造をしているため、機器トラブルが少ないのも特長。
後述のフタ付き懐中時計は本体とフタの接合部からホコリが入りやすくなっています。
オープンフェイスの懐中時計は長く愛用したい方にオススメです。
ハンターケース
ハンターケースは時計のケースに風防を保護するためのフタが付いているタイプの時計です。
元々は貴族が狩りを楽しむ際、懐中時計を壊すことが多く、風防を守るためにフタが取り付けられたことがハンターケースの始まり。
竜頭が開閉ボタンになっていて、竜頭を押し込むと…
パカッとフタが開きます。
ちなみに、フタを再び閉めるときは竜頭を押し込みながら優しく戻しましょう。時計に余計なダメージが入りません。長く使うための秘訣です。
ハーフハンター
先述のハンターケースから派生したのがハーフハンター。
ハンターケースの中央部分にサークル状の穴があり、フタを閉じた状態でも文字盤が見えるタイプの懐中時計です。
別名「ナポレオンケース」とも呼ばれます。
フランスの英雄、ナポレオンが時間を見る際、懐中時計のフタを開ける暇もないほど忙しかったため、フタを閉じた状態でも文字盤が見える時計を使用していた逸話が由来です。
フタにも12時間表示が付けられていて、すぐにその時の時刻が分かるようになっています。
以上のように、懐中時計のバリエーションは豊か。
懐中時計の着け方
懐中時計は本体をそのままポケットに入れても良いのですが、ウォッチチェーンを取り付けると、よりクラシカルな雰囲気を楽しめます。
懐中時計の竜頭に施されたリングにチェーンを取り付けた状態が一般的な懐中時計のイメージかもしれませんね。
チェーンのもう一端は、フックやT字バーになっていることが多いです。
このタイプはクリップフック式。
ウォッチチェーンのフックをこのように…
パンツのベルトループに取り付けるもよし。
シャツやジャケットの胸ポケットにクリップを引っ掛けたり…
ジャケットやベストのボタンホールに通すもよし。
懐中時計の付け方には、特に正解はありません。
自分の思うままに楽しめるのが魅力です。
自分なりの方法で、衣類の形状やデザインに合わせたコーディネートへの組み込み方を考えるのが楽しいのです。
ちなみに、懐中時計をポケットに収納するときは、チェーン部分をポケットの外に出す必要があります。
チェーンと時計がこすれて傷が付くのを防ぐためです。
実際の使用イメージはこちら。
懐中時計を取り出して時間を読むのが楽しいです。
日常を彩る、気の利いたアイテムです。
時刻を読むのが楽しくなる懐中時計
本記事では、不便だからこそ際立つ懐中時計の魅力をご紹介しました。
時間を確認するだけなら懐中時計よりも腕時計が便利。
時間の確認だけでなく、通話やインターネットが利用できるスマートフォンを持ち歩く方が圧倒的に効率的。
機能性だけみれば、腕時計やスマホに勝てない懐中時計。
しかし、だからこそ懐中時計だけの魅力が生まれます。
高機能・高効率だけを優先していると、心にゆとりがなくなってしまいます。
そんな時代に疲れたとき、ふと懐中時計に目をやるとゆったりとした時の流れを感じ、心穏やかになるというもの。
- 懐中時計を取り出して時間を読む
一見、不要な手順に見えるこの所作こそ、心に余裕をもたらす行為。
そこには不便だからこそ生まれる格好良さ、スタイリッシュさがあります。
丁寧な暮らしにも通ずる、どこか趣のあるアイテム、それが懐中時計です。
懐中時計のクラシカルな雰囲気を楽しんでみてはいかがでしょうか?
それでは、今回はこの辺で。
少しでもご参考になれば幸いです。
ご覧いただき、ありがとうございました!
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