ダイナイトソール。
ラバーソールを代表する靴底です。
今となっては「ダイナイト」ソールと当たり前のように言っていますが…。
革靴に興味を持ちはじめた頃は、
- ダイナマイトソール
と認識していたのは懐かしい記憶。
ダイナマイトて。
爆発でもするのかって話。
そんな記事。
昔を懐かしみながら、ダイナイトソールの特徴と代表的な定番シューズについて書いていきます。
ダイナイトソールはゴム底の1種
まずはダイナイトソールの説明を。
ダイナイトソールはイギリスのハルボロラバー社が製造するゴム製ソールの名称です。
ダイナイトソールは適度な柔軟性のあるゴム製の靴底。
通常、革靴のソールは革かゴムでできていることがほとんどです。
革でできたソールはレザーソール。
ゴムでできたソールはラバーソール。
区別はいたってシンプル。
そして、ダイナイトソールはゴム底に分類される靴底の種類です。
ダイナイトソールはイギリス製の合成ゴムの靴底。
ダイナイトソールの由来は同社の工場が昼も夜も忙しく稼働していた過去があることが由来。
- Day & Night からDainite
上記がダイナイトソールの由来です。
ダイナイトソールはあくまでもハルボロラバー社の商品名なのですが、丸い突起を持つゴム製ソールを示す言葉として一般化しています。
ダイナイトソールはダイナ「マ」イトソールに見える
ダイナイトソール。
この字面は勘違いを引き起こしやすいです。
どうですか。
ダイナマイトソールに見えませんか?
え?
見えないですって?
それではこの記事が終わってしまいます。
ダイナマイトソールに見えますよね。
それはダイナイトという言葉になじみがないことが原因で、脳が勝手に誤変換してしまうから。
「マ」が浮かんでくるのですね。
ダイナマイトなら誰しもが聞いたことがありますからね。
筆者はダイナイトソールを知ってからしばらくの間、ダイナマイトソールだと本気で思っていました。
ダイナイトという言葉になじみがなかったからです。
ダイナマイトソール、なにやら不穏な響き。
なぜその違和感に当時気付けなかったのか。
今となっては謎です。
そんなソールは存在しません。
あくまでもダイナイトソール。
先ほど紹介したDay&Nightがダイナイトソールの名前の由来と分かれば、頭にスッと入ってきます。
字面が似ているダイナマイトとダイナイト。
ダイナイトソールは、
と覚えましょう。
ダイナイトソールはグリップ力が高くすべりにくい
ダイナイトソールはゴム製ソールゆえのグリップ性に優れた靴底です。
地面をしっかりキャッチするため、滑りにくく雨の日でも気兼ねなく履けます。
レザーソールに比べて耐水性と耐久性に優れており、日常使いしやすくタフに履けるシューズになります。
レザーソールの靴は雨や雪道で滑りますからね。
一方のダイナイトソールは突起で地面をしっかりつかめるというわけ。
ゴム本来の摩擦力の高さも合わさって滑りにくいソールに。
ダイナイトソールを採用するとガシガシ履ける革靴になるのです。
ダイナイトソールは靴底に丸い凹凸があり、グリップ力に貢献。
雨の日でも履けるため、梅雨がある日本でも人気の靴底。
また、ダイナイトソールは他のゴム製ソール同様に、すり減りにくいのが魅力的なポイント。
レザーソールに比べて圧倒的に耐摩耗性が高く、より長く愛用可能。
見た目を損いにくいだけでなくソールの修理回数が減るため、お財布にやさしいです。
同じゴム製のコマンドソールやリッジウェイソールよりもすっきりとした印象なので、フォーマルシューズと相性抜群。
ダイナイトソールはドレッシーで質実剛健なイメージのイギリス靴によく合います。
イギリス生まれのダイナイトソールはイギリス靴とのなじみが良いのは道理というわけですね。
ダイナイトソールのおすすめ革靴
ダイナイトソールはイギリスのメーカーが製造しています。
ゆえに、イギリスの革靴にはダイナイトソールを採用している靴が多く、上品な見た目でありながら雨の日でもガシガシとカジュアルに履けるモデルが多数あります。
とりわけ、以下の3種の革靴はダイナイトソールを採用したメジャー靴。
- トリッカーズのモールトン
- チャーチのライダー3
- ジョセフチーニーのアルフレッド
それぞれの革靴を見ていきましょう。
トリッカーズのモールトン
イギリスのシューズブランド、トリッカーズ(Tricker’s)。
イギリス内では最古の革靴メーカー。
長い伝統とクオリティから、イギリスを代表するシューズブランドです。
トリッカーズはカジュアルライクな革靴をそろえ、カントリーブーツのラインナップも豊富。
トリッカーズのシューズのラインナップの中の1種がモールトンです。
カントリーシューズに分類される靴。
武骨な印象の革靴ながらも紳士の風格を感じさせる1足です。
ダイナイトソールの気軽さはカントリーシューズをより使いやすくしています。
ダイナイトソールの採用によって、ラクにタフにガシガシ履ける革靴に昇華。
ダイナイトソールとカントリーシューズの高い親和性を存分に堪能できるシューズに仕上がっています。
チャーチのライダー3
チャーチのライダー3はダイナイトソールのチャッカブーツです。
くるぶしまでアッパーが覆う人気のデザインのチャッカブーツ。
カーフスエードの上質な風合いが上品な1足です。
ダイナイトソールの存在感が控えめでアッパーの印象をまったく邪魔していません。
チャーチ(Church’s)はイギリスの名門シューズブランド。
スタイリッシュな革靴が欲しいならチェックしておきたいブランドです。
ライダー3のような比較的カジュアルな靴のみならず、ストレートチップなどのフォーマルな靴も多数展開しています。
ジョセフチーニーのアルフレッド
ジョセフチーニー(JOSEPH CHEANEY)もまた、イギリス靴の定番かつ名門のシューズブランドです。
チーニーの魅力の1つは豊かなバリエーションの木型です。
というのも、多くのブランド・ショップの生産を手掛けていたシューズメーカーならではの歴史があるから。
そんなチーニーの中でも、アルフレッドはお堅い印象のキッチリ靴。
フォーマルな表情でスーツスタイルにもバッチリ合うアッパーとダイナイトソールの気軽さのギャップがたまりません。
上品ながらもしっかり実用的。
晴れの日はもちろん、ちょっとの雨ならなんてことありません。
日常使いに大活躍する革靴です。
靴屋さんでは「ダイナマイト」ではなく「ダイナイト」と言いましょう
靴底の1種、ダイナイトソールは革靴を履きやすくするソールです。
ゴム本来の摩擦力の高さに加えて、特徴的な突起がグリップ力を高めます。
高機能ながらスタイリッシュなソールなので、フォーマル靴とも相性良し。
頼れる靴底です。
ただ、名前がちょっと間違いやすいです。
どうしてもダイナマイトソールに見えます。
初めて見ると余計に。
いざダイナイトソールの靴を買う際、靴屋さんで、
なんて言ってしまった日には、なかなか恥ずかしいことに…。
ダイナイトの由来はDay&Night。
しっかりとダイナイトソールと言って、間違えることのないようにしましょう。
それでは、今回はこの辺で。
少しでも参考になれば幸いです。
ご覧いただき、ありがとうございました!
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