- ピカール
をご存知ですか?
金属磨きのための研磨剤がピカールです。
液状研磨剤のピカールは、金属製アクセサリーのクリーニングに大活躍。
黒ずんだシルバーやくすんだ真鍮を簡単・手軽に再び輝かせることができます。
細かな装飾が施されたアクセでも、ピカールを染み込ませた綿棒で磨けば、指では届かない箇所まで対応可能。
本記事では金属研磨剤「ピカール」を使った5分の簡単作業で金属製アクセサリーの輝きを取り戻す方法について紹介します。
- 時間をかけずにアクセサリーをきれいにしたい
- 面倒な方法は嫌だけど、アクセサリーの美しさは維持したい
金属研磨のピカール
ピカールとは、日本磨料工業株式会社が製造・販売している、
- 研磨剤入りの液状金属磨き
です。
元々輝きを放っている金属は、
- 時間がたつ
- 使用を重ねていく
と徐々に変色し、輝きが鈍くなってきます。
ですが、輝きが鈍くなった金属をピカールで磨くと、本来の美しさを取り戻せるのです。
- アルミ
- ステンレス
- ブラス(真鍮)
- 銅
- ドアノブ
- 金属食器
- ゴルフクラブ
- 自動車
- バイク
など、様々な種類の金属部分を磨くのに適しています。
また、ピカールは液状なので取り回しやすく、抜群の使いやすさがあります。
気になるピカールの成分はというと…
- 研磨剤(20%、アルミナ系鉱物)
- 脂肪酸
- 灯油
アルミナとは酸化アルミニウムのこと。
アルミナで研磨して金属を磨く仕組みです。
ピカールの使い方
ピカールの使い方はいたって簡単。
以下の3ステップでOKです。
- 缶をよく振る
- 柔らかい布にピカールを付けて磨く
- 磨いた後に別の布でピカールをふき取る
ピカールを使える材質は以下の通り。
- ブラス(真鍮)
- 銅
- ステンレス
- アルミ
- スズ
- 鉄
- プラスチック類
- 材質により傷や変色をおこす場合がありますので、目立たない所で確認の上、使用しましょう。
- 研磨剤入りなので素材が摩耗します。特に貴金属類への使用は慎重に行いましょう。
ピカールが使えない材質は以下です。
- 塗装した素材
- コーティングした素材
- メッキした素材
- その他特殊な表面処理をしたもの
ピカールは研磨により金属をきれいにします。
つまり、
- 素材そのものを削る
ので、表面に薄くコーティングしてある層にピカールを使うと、コーティング層をはがし、コーティングの下の面を露出させる可能性があります。
メッキ層などは研磨によるはく離・脱離の恐れがあるため、使用しないのが吉です。
ピカールでシルバーアクセサリーをきれいにする方法
ここからはピカールを使ったシルバーアクセサリーのクリーニングを実践していきます。
今回、クリーニングするアクセはこちら。
国内ブランド「ブルーナボイン」の「ガリトラップブレス」です。
シルバー製のブレスレット。
拡大してみると…
だいぶくすんで、シルバーの輝きが鈍くなっているのが分かります。
この鈍くなった光沢をピカールで磨いてピカピカにしたいと思います。
ピカールと綿棒で簡単クリーニング
実はこちらのブレスレット、重曹とアルミホイルを使ってクリーニングしたことがあるのですが、また輝きが失われつつあります。
- 物質が硫黄と結合すること。
- 銀が硫化すると黒く変色する。
なぜ重曹とアルミホイルを使ってクリーニングしたかというと、先ほどお見せしたブレスレットには細かな装飾が施されているからです。
細かい箇所というのは指が入り込めず、どうしても磨き残しになってしまいます。
そのため、アクセサリー全体を隅々までクリーニングできる、
- 重曹+アルミホイル
という選択をしたのでした。
しかし、こう思う部分もありました。
- 準備が面倒だなぁ…
もっと簡単にクリーニングできないものかと考えたところ、目に入ってきたのが綿棒。
ピカールを染み込ませた綿棒ならば細かいところまで満遍なくクリーニングできるというわけなんです。
しかも、短時間で簡単にできる超お手軽な方法なのですよ。
実践|ピカールと綿棒でシルバーアクセサリーをクリーニング
ここからは、ピカールを使ってシルバーブレスレットをきれいにする方法を実践していきます。
まずは使う道具を紹介します。
- 綿棒
- ブラシ
- ピカール
- クロス(2枚あると便利)
今回のポイントは綿棒です。
綿棒があれば、細かな箇所も難なくクリーニングできます。
クロスは2枚あると作業性が向上しますが、1枚でも十分作業可能です。
作業手順は以下の通りで、全3ステップ。
- ブラシでホコリ落とし
- ピカールで磨く
- 洗う
アクセサリーのホコリを落としてからピカールで磨き、洗って研磨剤を除去します。
最後の「洗う」工程は先ほどお示ししたピカールの使い方の通り、「クロスで乾拭き」に置き換えてもらっても構いません。
ブラシでホコリ落とし
まずはアクセサリーに溜まったホコリをブラシを使って払い落とします。
装飾が複雑なアクセサリーの場合、隙間にホコリが溜まることもあるので、ブラシを使ってかき出すのです。
ちなみに、使っているブラシは革にクリームを塗る用のブラシです。
小回りがきくのでアクセサリーのホコリ落としに便利。
クリームが付いているとアクセサリーのべた付きの原因になるので、流用せずにホコリ落とし用のブラシを別途用意しましょう。
ピカールで磨く
次は今回のメイン工程。
ピカールでアクセサリーを磨いていきます。
磨くアクセサリーの下にクロスを敷いておくと、ピカールが作業台に付かないのでオススメです。
ピカールの缶をよく振って…
指にクロスを巻きつます。
そして、クロスにピカールの液を取ります。
アルミナが入っているので白濁しています。
クロスに取り分けたピカールをアクセサリーにこすり付け、磨いていきます。
力はいりません。
軽くクロスを滑らせるように、「ゴシゴシ」ではなく、「スルスル」というイメージです。
それだけでも汚れがこんなに落ちます。
真っ黒です。
黒くなったクロスは新しい面に変えます。
再度ピカールを付けて磨きます。
ある程度磨いて、全体的に汚れが落ちたら、いよいよこちらの出番。
綿棒です。
ここからは綿棒で細かな箇所を磨いていきます。
綿棒にピカールを付けて…
指では磨ききれなかった細かな部分を綿棒で磨いていきます。
綿棒を軽く押し付けて磨くだけでも、汚れがゴッソリ取れます。
真っ黒です。(2回目)
麺棒で磨いたら「磨き工程」は終了。
洗う
ピカールを使ったあとは、本来であればクロスでピカールをふき取る工程なのですが…。
今回磨いたブレスレットは複雑な構造をしているので、しっかり落とせるのか不安です。
そのため、ハンドソープで洗うことにしました。
普通の手洗い用ハンドソープで軽く洗います。
水気を切ったら作業終了。
仕上がりはこのように。
シルバーの輝きが甦りました。
もっとわかりやすいように寄って見てみましょう。
黒ずみ・くすみが解消され、本来のシルバーの発色と美しさがあらわれています。
かかった時間はおおよそ5分。
ただ、綿棒でも本当に細かい部分までは入り込めないこともあります。
その部分の汚れが気になる際は、重曹とアルミホイルを使って隅々まで完全クリーニングすることを試してみてください。
ピカール使用前後でシルバーアクセの様子を比較してみた
ピカール使用後だけではどれだけきれいになったかが分かりづらいので、お手入れ前後で比較してみます。
上がピカール使用前、下が使用後です。
比べてみると一目瞭然。
ピカールで磨いた後はシルバーの光沢が鮮明になり、美しさが大きく向上しました。
鈍い輝きもまた味ではありますが、シルバー本来の美しさを取り戻すと気分も上がります。
ピカールは銅のクリーニングにも使える
続いて、銅のクリーニングにピカールを使ってみます。
クリーニングするのはこちらのピンバッジ。
銅製です。
変色が進んでいます。
こちらのピンバッジは帽子に取り付けているため、汗の水分で色が変わってしまったのです。
ピカールで銅製ピンバッジをきれいにすることに。
まずはピカールをティッシュに含ませます。
先ほどのシルバークリーニングはクロスを使いましたが、今回はティッシュで。
ティッシュを使う場合は優しくこするようにしましょう。ゴシゴシこするとティッシュがちぎれて紙くずが大量に出ます。
ピカールを含ませたティッシュでピンバッチのきれいにしたい部分を拭いていきます。
さびている箇所をすべて拭いた後の様子がこちら。
クリーニング完了です。
では、ピカールを使ったクリーニングのビフォーアフターを見てみましょう。
銅本来の赤みを取り戻しました。
これだけ変色していたのだと認識した次第。
ピカールの金属クリーニング能力の高さを実感できる仕上がりです。
金属製アクセをきれいによみがえらせて、美しい光沢と質感を楽しみましょう。
ピカールを使えば簡単に金属の輝きを取り戻せる
本記事では、ピカールでくすんだ金属製アクセサリーの輝きを復活させる方法について書きました。
ピカールは簡単・手軽に金属磨きができるお手入れ用便利グッズ。
ものにもよりますが、5分程度の所要時間で金属の輝きが驚くほど甦ります。
細かい装飾が施されたアクセサリーでも、綿棒を使えば手や指が入り込めない細かな箇所のクリーニングが可能に。
お手持ちのくすみが気になるアクセサリーのケアにピカールを使ってみてはいかがでしょうか?
それでは、今回はこの辺で。
少しでもご参考になれば幸いです。
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