と疑問を持つ人は、この記事をチェックしてください。
靴磨きの醍醐味、鏡面磨き。
鏡面磨きした革靴は強い光沢を放ち、エレガントな印象へと昇華されます。
革靴を美しく上品に仕上げる技法。
それが鏡面磨きです。
鏡面磨きのために使うのが靴用ワックス(シューポリッシュ)。
様々な種類のワックスを各シューケア用品メーカーが展開しているわけですが…。
なんてひとも多いでしょう。
そこで。
今ここにある2種の靴用ワックス。
M.モゥブレィのハイシャインワックスとサフィールノワールのビーズワックスポリッシュ。
この2つのワックスの違いをあげてみます。
本記事ではハイシャインワックスとビーズワックスポリッシュについて具体的な違いをあげながら比較します。
- ハイシャインワックスとビーズワックスポリッシュの違いが知りたい
- M.モゥブレィのワックスとサフィールノワールのワックスの差は?
- ワックスが違うと革靴を磨いたときの使用感や仕上がりは異なるの?
ワックスの種類 | ハイシャインワックス | ビーズワックスポリッシュ |
---|---|---|
特徴 |
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配合成分 |
|
|
価格 | 1,100円 | 1,540円 |
靴磨き用ワックスは種類が多くて迷う
靴磨きの醍醐味の1つ、鏡面磨き。
革靴に強い光沢を与え、エレガントに演出する手法です。
鏡面磨きに使うのは油分をタップリ含んだ靴磨き用ワックス。
シューケア用品メーカーが多くの種類の靴用ワックスを製造・販売しています。
そんな数多く存在するワックス。
ですが、
- 種類が多すぎてどれを選んだら良いのか迷う
というのがありがちな悩み。
当然、各シューケア用品メーカーで、
- ワックスの配合成分が違う
- 使い心地が違う
- ツヤの質が違う
上記の違いがあるわけです。
そこで、ワックス選びに絶賛迷い中の人へ向け、
- 比較的入手しやすい
- ツヤ出し効果が高い
といった特徴を持つワックス2種類をピックアップし、比較してみることにしました。
比較するのは、以下の靴磨き用ワックスです。
- M.モゥブレィのハイシャインワックス
- サフィールノワールのビーズワックスポリッシュ
ワックスの定番アイテム2種の特徴

ここで、ハイシャインワックスとビーズワックスポリッシュ、2種のワックスについて特徴を説明します。
M.モゥブレィのハイシャインワックス

M.モゥブレィのハイシャインワックスは、従来の同ブランドワックス「ハイシャインポリッシュ」を元に再開発した、こだわりが凝縮されたワックス。
- 靴愛好家の方々から数多くの支持を得ているシューケアブランド
- 株式会社R&Dが商品展開を手掛ける
鏡面磨き特有の強い輝きが得られます。
従来のハイシャインポリッシュに比べ、凹凸を埋めるための定着力が向上しており、輝きが得やすい靴用ワックスです。
- 上級者の人が満足する仕上がりの高さ
- 初心者の人でも使いやすい使用感
で、間口の広い靴用ワックスに仕上がっています。
高性能ながら、価格は990円。
1,000円を切るワックスなので、靴磨き初心者でも比較的手の出しやすいシューケア用品です。
ハイシャインワックスの成分
ハイシャインワックスの成分は、
- カルナバワックス
- ビーズワックス
- キャンデリラワックス
など、光沢を出すためのワックスがふんだんに含まれています。
カルナバワックスは、ヤシ科のカルナバ椰子の葉から採取されるワックス。
カーワックスにも使われ、固く透明な油膜を形成、光沢を与える効果がとても高いです。
しかし、その反面、カルナバワックス単体では塗り伸ばすことができないほどの固さを持ちます。
単体で使うには不向きです。
そこでビーズワックスを配合し、伸びの良さを確保しています。
ミツバチから分泌されるロウがビーズワックス。
クリームや口紅などの原料で多く使われているワックスで、柔らかく伸びが良いのが特長です。
自然なツヤを演出できます。
また、ハイシャインワックスの特徴はキャンデリラワックスを配合していること。
トウダイグサ科のキャンデリラ草の茎から抽出・精製されるのがキャンデリラワックス。
植物性の固形ロウの1種です。
キャンデリラワックスは硬度を上げる機能に優れており、一般的には、口紅などの硬さを調整するために使われているワックス。
ハイシャインワックスは、
- 柔らかいビーズワックスが伸びの良さと自然なツヤ
- カルナバワックスとキャンデリラワックスが金属のような強い光沢
を提供する靴用ワックスです。
硬度が異なる3種のワックスが奥行きのある光沢感を演出しますよ。
サフィールノワールのビーズワックスポリッシュ

サフィールノワールのビーズワックスポリッシュは、カルナバワックスとビーズワックスベースの高級シューポリッシュ。
- 1920年に誕生したサフィールブランドのプレミアムライン
- 1925年のパリ万博で金賞を授けられた、フランスのレザーケア老舗ブランド
- 伝統的な製造工程とプレミアム品質の原料を適切に調合し、革の保護と美しさを保つためのレザーケア用品を数多く展開する
ビーズワックスポリッシュは天然成分にこだわって作られた靴用ワックスです。
深みのある上質な光沢や風合いを演出、同時に優れた保革効果も与えます。
価格は1,540円。
ハイシャインワックスよりも少し高め。
その分、靴用ワックスとしての高機能性はお墨付き。
厳選された各種ワックスを最適な配合率で処方することで、使いやすさとツヤ出し効果の両立を実現。
一般的には、輝きが強いとワックスの伸びが悪くて使いにくいのですが…。
ビーズワックスポリッシュにはそんな常識は通用しません。
使いやすくて輝きも強い、画期的な靴用ワックスです。
有色のワックスは顔料を多く配合し、補色効果が高め。
部分的な傷を効率良くカバーします。
ビーズワックスポリッシュの成分
サフィールノワールのビーズワックスポリッシュの主成分は以下の通り。
- カルナバワックス
- ビーズワックス
- モンタンワックス
- テレピン油
ビーズワックスポリッシュの何よりの特徴は、天然由来の高級ワックスを使っていること。
一般的に、ワックスは革の栄養補給を妨げてしまうため、革に良くないといわれます。
しかし、ビーズワックスポリッシュは天然の高級成分ゆえに革への栄養補給効果が高いです。
強い光沢と革への栄養補給効果が得られます。
ビーズワックスポリッシュの配合成分がワックスのデメリットをカバーしてくれるのです。
ビーズワックスポリッシュの配合成分の1種がカルナバワックス。
先ほど紹介したハイシャインワックスでも触れました。
植物由来の強い輝きを放つ硬めのワックスです。
また、ビーズワックス配合なのもM.モゥブレィのハイシャインワックスと似ています。
革にツヤを出しつつ、革に栄養を与えるワックス。
人の肌にも使える質の高い保湿効果を持った成分です。
ビーズワックスポリッシュにはモンタンワックスも配合。
モンタンワックスは鉱物系のワックスで褐炭から溶剤抽出で得られるワックスです。
鉱物系ワックスはツヤ出し効果が高く、靴用ワックスに配合していると強い輝きを与えられます。
また、ビーズワックスは溶剤としてテレピン油を使用。
テレピン油はマツ科の樹木チップから採取される松脂を水蒸気蒸留した精油です。
人工的な溶剤ではないため、革への負担が少ないです。
ビーズワックスポリッシュの大きな特長である、
- 保革効果に優れる
という効果を大きくサポートしています。
ビーズワックスポリッシュは比較的柔らかいワックスのため、伸びが良く、革靴全体に薄く塗り伸ばしやすい特徴があります。
そのため、厚く塗って鏡面に仕上げるだけでなく、薄塗りして靴全体をほのかに光らせる使い方もできます。
靴磨きでワックスの違いを検証
ここで、M.モゥブレィのハイシャインワックスとサフィールノワールのビーズワックスポリッシュの違いを見てみます。
実際にハイシャインワックスとビーズワックスポリッシュを使って鏡面磨きを施し、使用感や仕上がりの違いを見ていきますね。
磨くのはこちらの革靴。

向かって左側、右足の靴にハイシャインワックスを。
向かって右側、左足にビーズワックスポリッシュを使います。

手順としては以下の通り。
- 革靴にワックスを塗る
- 乾燥させる
- 磨き上げる
ちなみに、ワックスを塗るのはトゥ(つま先)部分です。
それぞれで違いが見られるか、検証していきますね。
ハイシャインワックスで靴磨き
まずはハイシャインワックスで靴を磨きます。
ハイシャインワックスをトゥ部分に塗ります。
指に直接ワックスをとって…

ヌリヌリ。

ワックスは比較的硬め。
ですが、塗るのには問題ありません。

2層塗り重ねました。

乾燥させて溶媒を飛ばします。
そして、靴磨きクロスで磨き上げ。
指に巻きつけた磨きクロスにハンドラップで少量の水を含ませて…

気持ち程度、ほんのわずかなワックスをクロスに乗せます。

そして、トゥ部分を磨いていきます。

円を描くように、力を加えず優しく磨き上げ。

ものの数分で輝きが出現。

ツヤ出し効果の高さを実感します。
仕上がりはこのように。

光沢強めの、はっきりした鏡面になりました。
ビーズワックスポリッシュで靴磨き
続いて、もう一方の革靴をビーズワックスポリッシュで鏡面磨きしていきます。
指に直接ビーズワックスポリッシュをとります。

ハイシャインワックスに比べ、柔らかく指に取り分けやすいです。
靴に塗ってみます。

伸びも良く、かなり使いやすい印象。

初めてでも戸惑うことなく使える、そんな感触です。
仕上がりを比較しやすいように、ハイシャインワックス同様、2層塗り重ねました。

その後、乾燥させます。
塗ったワックスを乾かして溶剤を飛ばした後は、クロスで磨き上げ。
ハンドラップで水を付け…

ワックスを少量取り分けます。

そして、クロスで靴を磨きます。

淡々と磨いていきましょう。

磨き続けると徐々に光沢が。

仕上がりはこのように。

奥行きのある上品な光沢に仕上がりました。
ハイシャインワックスとビーズワックスポリッシュの違いを比較
ではここで、ハイシャインワックスとビーズワックスポリッシュを比較するため、革靴の仕上がりを比較します。
こちらです。


ハイシャインワックスとビーズワックスポリッシュ、どちらも革靴にツヤを与えられ、靴用ワックスとしては双方素晴らしい働きです。
その中でも使ってみた感想として、違いがあったので列挙してみます。
- ハイシャインワックスは硬めで伸びはいまいち
- ビーズワックスポリッシュは柔らかく塗りやすい
- ハイシャインワックスの輝きは強くはっきりしたツヤ
- ビーズワックスポリッシュは奥行きが感じられる光沢
大きな違いは塗りやすさです。
伸びが良く使いやすいのはビーズワックスポリッシュですね。
ただ、価格はハイシャインワックスに軍配が上がります。
1,000円と少し出せば手に入るのは、メリットとして大きいですね。
ざっとまとめると、以下の違いがあるのでお好みに合わせてワックスを選んでみてください。
ワックスの種類 | ハイシャインワックス | ビーズワックスポリッシュ |
---|---|---|
特徴 |
|
|
配合成分 |
|
|
価格 | 1,100円 | 1,540円 |
好みの靴用ワックスを選んでシューケアライフをエンジョイ
本記事では、靴用ワックスのハイシャインワックスとビーズワックスポリッシュの使用感と仕上がりを比較しました。
ハイシャインワックスはリーズナブルな価格で確かなツヤが手に入るコスパの良さが良い点。
ビーズワックスポリッシュは伸びが良いため圧倒的な使いやすさを誇り、かつ天然成分由来の保革効果が魅力です。
どちらも革靴に輝きを与える効果は申し分なし。
どちらを選んでも後悔することはないでしょう。
価格と使い勝手でお好みの靴用ワックスを選ぶのをオススメします。
それでは、今回はこの辺で。
少しでも参考になれば幸いです。
ご覧いただき、ありがとうございました!










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