突然ですが、筆者は革靴が大好きです。
きめ細やかなスムースレザーのドレスシューズは当然好きなのですが、無骨な雰囲気を持つワークブーツもとても好み。
筆者が所持しているのはレッドウィングのブーツなのですが、ワークブーツといえば、レッドウィングといっても過言ではないほど浸透しているブランド。
そんなレッドウィングのワークブーツはデニムパンツ、いわゆるジーパンに合わせるとすごく良い雰囲気が出ること、ご存知ですか?
本記事では、ワークブーツとデニムの組み合わせが生み出すシナジーについて書いていきます。
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ジーパンとは
まずジーパン(Gパン:ジーンズパンツ)には、様々な呼び方があります。
デニムパンツ、ジーンズ、デニムなど…。
いずれの呼び方でも通用します。
例えばアパレルショップで…
あるいは…、
と、お店の店員さんに伝えた場合、どうなるでしょうか?
どちらの呼び方でも、店員さんは僕が探している目的のものを持ってきてくれるか、あるいは売り場まで案内してくれることでしょう。
ですが、本来の意味として正しくはデニムパンツ、あるいはジーンズが正解です。
デニムとは生地のこと、ジーンズとはデニム地のパンツの総称ですから、ジーンズパンツ(ジーパン)はジーンズとパンツで「パンツ」という意味が二重になってしまいます。
さらに言えば、デニムとはそもそも生地のことなので、パンツではありません。
その辺があいまいになって複数の呼び方でも通用するのです。
かくいう筆者も普段からジーパンという呼称を使っていますので、この記事中ではジーパン」と呼びます。
ジーパンの起源
そんな色々な呼び方があるジーパンですが、そもそもジーパンとはどういったものを指すのでしょうか?
デニムパンツ、いわゆるジーパンは”デニム生地”で作られたパンツのことです。
この”デニム”とはそもそもフランス語のserge de Nîmes(セルジュドゥニーム)が由来元であり、
- ニームの綾織り
という意味の言葉です。
ニーム(Nîmes)という地方のある一族が非常に優れた綾織りの生地を作っていて、セルジュドゥニームの”ドゥニーム(de Nîmes)”。
つまり「ニーム産」という意味の言葉だけを残し「denim」という言葉が生まれたそう。
そんなデニムから作られたパンツであるジーパンがこの世に登場したのは1800年代後半のアメリカ。
アメリカ全土がゴールドラッシュにわいていた時期です。
金を掘削するために鉱山で働く人たちの悩みは、パンツがすぐに破れてしまうこと。
そこで誕生したのがリベットで補強されたキャンバス地のパンツ。
そこから更に改良が加わり、キャンバス地で作られていたパンツをより強靭なものとするため、インディゴで染められたデニム生地に変更し、現在のジーパンが生まれたのです。
そして、誕生してから100年以上経過した現在でも、ジーパンは男女問わず、幅広い年齢層の方々にファッションとして取り入れられているわけです。
ジーパンといえばリーバイス
世界中で愛されているジーパンだけあって、数多くのジーパンメーカーが存在します。
最も有名なのはやはり、リーバイス(LEVI’S)。
リーバイスは世界で初めてジーパンのデザインを特許として取得し、製造販売を行ったメーカーであることはあまりにも有名。
当時はまだデニム地ではなく、キャンバス地を使用していた時代でした。
世界で初めてジーパンを作ったというだけあって、ジーパン界でのリーバイスの存在感は圧倒的。
当時のリーバイスが製造していたジーパンのリメイクバージョンである「レプリカ品」を手掛けるファッションブランドも、数えればきりがありません。
それほどまでにリーバイスの影響力は大きいのです。
- ジーパンと言えばリーバイス
そう感じる人が多いのも、こういった背景を踏まえれば当然といえます。
リーバイスの501XX
筆者も1本、リーバイスのジーパンを持っています。
それがこちら。
リーバイスの501XXです。
良い感じに色落ちが進んでいます。
このジーパンはリーバイスの中でも、過去の貴重なロットナンバーを忠実に再現して作られた復刻コレクションであるLVC(LEVI’S VINTAGE CLOTHING)のもの。
リーバイスの501といえば、全てのジーパンの起源であり、最も歴史あるモデルです。
まさにレジェンドオブジーンズ。
後方の革パッチ、501の後に続く「XX」はExtra Exceedからきており、
- 非常に丈夫
という意味。
また、このジーパンは1947年(いわゆる大戦モデルの後)から製造されていた形をモチーフとしているモデル。
数ある年代ごとの501シルエットの中で人気の高いモデルです。
501XXのディティール
ジーパンの魅力の1つが、インディゴが徐々に落ちていくことで淡い色になっていく色落ち。
およそ3年穿いている501XXを詳しく見ていきましょう。
チェーンステッチ仕様なので、裾部分が立体的なうねりをともなったアタリが出ています。
セルビッジもバッチリ完備。
細かいところですが、オリジナルリーバイスに付いていた赤糸も再現されており、男心をくすぐる仕様です。
バックポケット部分の赤タブもくたびれ感が良い味出しています。
ジーパンとワークブーツの相性
ジーパンはゴールドラッシュに沸くアメリカで誕生した、生粋のアメリカンファッションです。
アメリカンカジュアル(アメカジ)と言われる、アメリカという国の合理主義に強く影響を受けたラフで機能性の高い衣服の代名詞がジーパンと言っても過言ではないかと。
アメカジの特徴はシンプルで着やすく、動きやすい格好ですよね。
ジーパンはまさにそういった特徴に当てはまります。
そして、そんなアメカジのスタイルにはまる靴が…。
そう。
ワークブーツです。
ワークブーツはどんな靴?
気兼ねなく履けて、動きやすい。
合理的な靴、それがワークブーツ。
ワークブーツとは労働者が作業用に履く丈夫なブーツの総称で、周囲の環境から労働者の足を守るために生まれました。
そこから更に機能性を追求し、登山や工事といった過酷な状況下でも耐えうるようなものへと発展したという背景があります。
合理主義を追求するアメリカ的な思想が生み出した靴です。
その誕生背景はジーパンのそれと似ています。
労働者のために開発されたジーパンとワークブーツ。
合わないわけはありません。
組み合わせると、とてつもなく合います。
相性バッチリなのです。
ワークブーツから生まれた短靴
一般的にワークブーツとは、鳩目が付いていて紐で締め上げる形式のくるぶしくらいの高さの革製ブーツ(編上げブーツ)のことをいいます。
しかし、派生形として軽作業用のオックスフォード(短靴)タイプもあります。
短靴タイプは一般的なブーツと違って、くるぶしが隠れないローカットブーツです。
ローカットだと夏場でも涼しげな印象を与えることができるので、1年を通して履けます。
そのため、筆者はこのタイプがお気に入りです。
実際に1足持っていて、お手入れ記事をアップしていますので、ぜひご覧ください。
ジーパンとワークブーツを合わせてみる
ジーパンとワークブーツについてそれぞれ語り終わったところで、それらを合わせてみましょう。
それではどうぞ。
ザ・アメリカ。
合理主義が生み出した、働く男のスタイルです。
しびれる~!
どこでも行ける感が凄いです。
ファッション性を追求したモードスタイルも格好良いですが、こういったガシガシ動けて気取らない格好というのも、別の格好良さがあります。
自然体とでも言いますでしょうか。
ラフな装いで大人の余裕をかもし出す感じが滲み出ます。
ジーパンのロールアップバージョン
足元付近に近づいて見てみます。
筆者は普段、足元に軽快感を持たせたいので、ロールアップして穿くことが多いです。
カジュアルな装いでジーパンのラフな雰囲気をより一層引き立たせてくれます。
短靴との相性もバッチリ。
ロールアップすると靴も目立ちやすくなるので、靴好きとして嬉しいポイントです。
歩くとこんな感じ。
靴下がチラッと顔を出します。
モノトーンの靴下で落ち着いた印象を持たせるも良し。
カラフルな靴下を合わせれば、足元に華やかさが出て、より視線を集めることが可能です。
ジーパンのフルレングスバージョン
ロールアップしない、通常バージョンも合わせてどうぞ。
ロールアップ時とはうって変わって、足元に落ち着いた印象がでましたね。
フォーマルとまではいかないまでも、程よくカジュアルさを緩和させることができます。
トップスに何を着るかでロールアップの有り無しを使い分けたいところです。
リーバイスのジーパンとレッドウィングのワークブーツで気分はアメリカ西海岸
今回はジーパンについてのご紹介とワークブーツとの好相性について、筆者の個人的な思いと考えを述べさせて頂きました。
どちらも労働者のために生まれた「働く男」のためのもの。
その歴史と共に洗練されてきた機能美と洗練されたたたずまい、惹かれないわけありません。
日常でガシガシ履けるのもジーパンとワークブーツの共通点でもあります。
スラックスとドレスシューズというのも凄く格好良い組み合わせですが、たまには気分を変えてジーパンにワークブーツを合わせてみてはいかがでしょうか?
気分一新、メリハリある日常を過ごすための起爆剤となります。
それでは、今回はこの辺で。
少しでも参考になれば幸いです。
ご覧いただき、ありがとうございました!
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