靴を磨くときには「布」、使いますよね?
シューワックスを使って鏡面仕上げする際に使用したり、クリーナーで汚れを落とすのに使ったり…。
何かと出番が多いシューケア用クロス(布)ですが、使っていくうちにどんどん汚れていってしまいます。
汚れを拭き取ったり、シュークリームやシューワックスを塗る、あるいは磨いたりするために使用することを踏まえれば、クロスが汚れるのは避けようがありません。
汚れたら新しいものに変えて、使い捨てにしている方も多いのではないでしょうか?
でも、そのクロス、洗濯すればまだまだ使えます。
というか、洗濯した方がむしろ使いやすくなります。
本記事では、シューケアに使用したクロスの洗い方と洗うことで得られる効果について書きました。
シューケアクロスは汚れる運命(さだめ)
先ほども述べたように、クロスの汚れはシューケアの性質上、避けられません。
汚れや靴クリームが染み込むのは靴磨き用クロスの運命。
そして、汚れたクロスを使い続けることは、クロスに付着した汚れや靴クリームを他の靴に塗り込んでしまうということになります。
そういった事態は好ましくありませんよね。

汚れたシューケアクロスをどうする?

そのため、汚れたクロスについては何らかの対応をする必要があります。
最も楽で簡単なのは、
クロスを使い捨てにする
という対応です。
ある程度汚れたらそのクロスは捨てて、別の新しいクロスを使用するというのが最も簡便な方法かと思います。
ですが僕の場合、性格上、
捨てるのはもったいない!
と思ってしまうので、汚れたクロスはいつも洗濯しています。
洗濯することで汚れが落ちるのは当然ですが、さらに嬉しい効果もあるんです。
シューケアクロスの洗濯で得られる副次的効果
その嬉しい効果とは、クロスの生地の繊維が寝てくることで、
繊維の毛羽立ちが抑えられる効果
と、
繊維くずが出なくなる効果
とがあります。
ほとんど全てのクロスに使用されている綿(コットン)を洗濯すると、生地がクタッとした状態になり、繊維のザラザラ感が無くなってくるのがわかるはずです。
それは洗濯によって繊維が寝てきている証拠。
洗濯すると繊維の毛羽立ちが抑えられる
クロスの繊維の毛羽立ちが抑えられると、クロスで靴を磨いた際の滑りが良くなり、効率よく靴磨きを行うことが可能になります。
繊維の毛羽立ちが抑えられることによって、靴表面へのクロスの引っ掛かりがなくなります。
毛羽立ちがあると、それが革に引っかかって滑りが悪くなり、ストレスのもとになりますからね。
洗濯すると繊維くずが出にくくなる
また、繊維が寝てくることにも関係があるのですが、洗濯すると繊維くずが出なくなってきます。
これは洗濯によって生地表面の弱い繊維がはがれ、しっかりとした強い繊維が生地上に残るから。
繊維くずが出にくくなるということは、クロスで革靴を磨いた際の抵抗が小さくなるということ。
引っ掛かりが強いと、それだけクロスの繊維にかかる力が大きくなるため、繊維がはがれ落ちやすくなります。
その結果、靴に繊維くずが残ってしまうのです。
そうなると、靴を綺麗にしたくて靴磨きをしているのに、磨けば磨くほど、繊維が靴に張り付き、見た目の美しさが大きくそこなわれてしまうことになります。
洗濯したクロスで靴を磨くと仕上がりも良くなる
クロスを洗濯することで、生地が寝て毛羽立ちが抑えられると同時に、引っ掛かりも無くなって繊維のはがれ落ちもなくなります。
靴磨き後の革靴の仕上がりがより良いものになるのです。
クロスを洗濯するという行為も無駄ではないですよね。
実際にシューケアクロスを洗濯する
では、実際に僕が普段使用している、汚れ落とし用のクロスを洗濯してみます。

こちらのクロスはサフィールノワールの代理店でおなじみの日本企業である「ルボウ」のオリジナル製品。
「コットンフランネルクロス EX」。
革製品のお手入れに適した柔らかいコットン100%のクロスで、靴だけではなく、バッグや財布などへの使用にも適しています。
繊維業が盛んな尾州(愛知県一宮市周辺)のテキスタイルを使用したこだわりの逸品です。
僕は汚れ落とし用にこのクロスを使っているのですが、まぁ汚れの落ちること!
他の生地よりも汚れ落ちが良いような気がして、ついつい使い倒してしまい、大変汚れてしまっています。
洗面器にお湯を張る
まずは洗面器にお湯を張ります。

洗濯機は使用せず、手洗いで行います。
靴クリームやワックスは着色力が強く、他の衣類も洗う洗濯機を使用してしまうと、他の衣類を洗う際に色移りしてしまう懸念があるためです。
お湯を使うのは、汚れを落ちやすくするため。
クロスをお湯につけ、洗剤を投入
お湯を張ったら、汚れたクロスを浸します。

そして、洗剤投入です。
更に、漂白剤を加えます。


この生地は今後も汚れ落とし用として使用するため、これからも汚れる運命です。
そのため、ガッツリ汚れ落としを行うというよりは、ある程度の汚れを落とすくらいで十分なので、洗浄力が比較的弱めの
酸素系漂白剤
を使用します。
塩素系漂白剤
の方が洗浄力は強力です。
しかし、その分、生地の繊維を必要以上に痛めてしまうリスクがあります。
その辺はクロスの使用用途に合わせてお好みでどうぞ。
クロスを揉み洗いとこすり洗い
続いて、揉み洗いです。

そうしましたら、つけ置きの時間を取ります。

10分ほど、待ちます…。
じっくりつけ込んで生地の汚れを浮かしましょう。
つけ置きが終わったら、再度揉み洗い。

しっかりと汚れを落とすために生地同士のこすり洗いもしつつ、丁寧に洗います。

洗濯の残り液。
だいぶ黒ずんでいます。
クロスをすすぎ洗い
そして、すすぎ洗いです。

洗剤と漂白剤が生地に残らないように入念にすすぎます。

クロスを乾かす
最後にクロスを絞って、乾かしたら…

はい、洗濯終了です。
着色はまだありますが、洗濯前よりだいぶ汚れが落ちました。
比較してみましょう。

違いは一目瞭然ですね。
これで、まだまだ汚れ落とし用クロスとしてバリバリ働いてもらえます。
ちなみにもっと汚れを落としたいという方は、先ほども述べたように塩素系漂白剤を使用すると良いでしょう。
洗濯後のクロスの使用感ももちろん素晴らしく、繊維くずの発生も大幅に軽減されました。
シューケアクロスを洗って快適なお手入れを!
シューケア用クロスの洗濯は面倒だと思うかもしれませんが、やってみると汚れの落ちるさまが爽快で気持ち良いものです。
また、洗濯後のクロスが良い感じにクタっと柔らかくなることで、クロスの使用感が向上します。
是非、試してみてください。
それでは、今回はここまで。
少しでもご参考になれば幸いです。
ご覧頂き、ありがとうございました!








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