あなたは革靴をどういったシーンで履くでしょうか?
革靴を履くタイミングは人それぞれ。
- 冠婚葬祭の時ぐらい
- 大事な商談時だけ履く
- 仕事の時は常に履いている
- 休日だって革靴で過ごしている
上に挙げた例のように、人によって革靴の履く機会や頻度は様々だと思います。
僕の場合は仕事だろうが休日だろうが、革靴で過ごすことが多いのですが、なにもその全てでフォーマル寄りの革靴を履いているわけではありません。
革靴にも魅力的なカジュアル靴は多数存在しています。
それに、いわゆるアメカジファッションのようなカジュアルスタイルの王道でも、足元には革靴というスタイリングはよく見かけますよね。
今回はそんなカジュアルシーンでもヘビロテできる革靴とその簡単なお手入れ方法をご紹介します。
ガシガシ履ける「ワークブーツ」
カジュアルにガシガシ履くことの出来る靴…、そのうちの一つにワークブーツがあります。
ワークブーツ(work boots)とは、広義には、労働者が作業用に履く丈夫なブーツの総称。狭義には、一般的に くるぶしくらいまでの高さで、鳩目が付いており紐で締め上げる形式の革製ブーツ(編上げブーツ)のこと。モック(モカシン)トゥやプレーントゥ、レーストゥトゥ、キャップトゥなど、形状によって様々なタイプのものが存在する。エンジニアブーツやアウトドアブーツ(登山靴)などを指すこともある。※Wikipediaより
名前の通り、作業時に履く、丈夫な革靴というイメージです。
ただ、昨今ではファッション的な要素として取り入れられることも多く、ワークブーツというイメージとは少し異なる、オシャレなアイテムとして用いられることも多々あります。
ワークブーツを取り扱っているブランドは数多く存在しますが、その中でも特にファンの多いブランドとして「レッドウイング」、「ホワイツ」、「ダナー」、「チペワ」等が挙げられます。
いずれもが泣く子も黙る名ブランドで、ご存知の方も多いと思います。
僕もレッドウィングのワークブーツを1足ですが、持っています。
ワークブーツは持っておくと大変便利で、もともとが作業用靴というだけあって非常に丈夫で、どんな過酷なシーンでも気兼ねなく履くことができます。
レッドウィングのワークブーツ
さぁ、ということで僕が持っているワークブーツはこちら!

レッドウィング(RED WING)のワークオックスフォード8109です。
色はマホガニー。
この靴はレッドウィングを語るにあたっては欠かせない、彼の有名な「875」のオックスフォードタイプへの関心から開発された靴だそうです。
オックスフォードタイプの革靴とは短靴のことで、オックスフォード大学の学生達がブーツ型の靴を短靴にして履いていたのが名前の由来となっています。
このボリューム感、アメリカらしい無骨さが大変気に入っています。
もうかれこれ5年以上履いている靴で、型崩れも起きてしまっていますが、最高に愛着を持っている一足です。
シューレースは紗乃織靴紐(さのはたくつひも)に交換して、ソールはレッドウィングの代名詞であるトラクショントラッドソール、通称ホワイトソールからビブラムソールへ交換しています。

裏返すと、ビブラムソールが。

レースやソールを交換するほど、この靴を履いているということなんです。

なんといっても履きやすくて、スニーカーやサンダルが出番となるようなシーンでもこの靴で出かけていますからね。
この靴を履き始めてから色々なところに出かけて、色々な事がありました…。
この靴で山にも川にも行きましたが、本当にタフでワークブーツの名に恥じない活躍ぶりでした。
これからも、それ以上の活躍を期待していますし、その分愛情もたっぷりと与えて、末永く付き合っていきたいと思っています。
愛情の掛け方には様々な手法があると思いますが、僕の場合は、やっぱり手入れすることが最大の愛情の掛け方だと信じています。
ただ、手入れするにも、その靴の性質を知らないことには期待するような効果は得られません。
そこで気になるのは「この靴がどんな革で出来ているか」なんです。
ということで、「革の種類はなんじゃろな」という話になるのですが、この靴にはオイルドレザーが使われているのです。
レッドウィングのオイルドレザーはとてもタフな素材
それは、革をなめした後に大量の動物性オイルを使用してオイル加工したものです。
この手法では、革の銀面と肉面の両方を仕上げることが可能になるため、劣化が少なく、撥水性も高い革となるのです。
また、オイルドレザーの革は仮に傷が付いてしまった際にも、その箇所を手やブラシで軽くこするとすぐに隠れて目立たなくなります。
過酷な環境での使用が想定されるワークブーツにはうってつけの素材というわけなんです。
ワークブーツのメンテナンス方法
ではそんなワークブーツのお手入れについて、僕のレッドウィング8109ちゃんを用いて実践してみます。
現在の状態はこんな感じです。

良い感じのテカリ感があり、革の潤いを感じることができます。

ハードに履いているだけあって、トゥの傷やコバの泥汚れが気になります。
手順はシンプル。
「汚れ落とし」と「ブラッシング」を2回の、たった3工程だけです。
なんなら、ブラッシングだけで良いとも思います。
ワークブーツの場合は汚れもまた味と思っています、個人的に。
通常の銀付き革であれば、靴クリームで保革をしてあげることも必要になりますが、オイルドレザーの場合、その名の通り、革を作る際にオイルを十分入れていますから、油分補給は本当にごくたまにで十分です。
逆にオイルドレザーにしょっちゅう油分を与えていると、カビが生える原因となってしまいます。
富栄養状態とでも言いましょうか。
ホコリ落とし
まずは馬毛ブラシでのブラッシングです。

オイルドレザーはホコリを吸着しやすいのでしっかりブラシ掛けを行います。
汚れ落とし
そして、靴クリーナーでの汚れ落とし。

クロスに靴クリーナーを取って汚れている個所を拭きます。

アッパーはほどほどに、汚れがひどいコバ部分を入念にクロスで拭きます。

ステインリムーバーには本当にいつもお世話になっています。
信頼の一本です!
ブラッシング
続いてはブラッシングです。
使用するのは豚毛のブラシ。

これでアッパーを全体的にブラッシングします。

謎の躍動感。
オイルドレザーは革の中に油分がたくさん含まれていますから、ブラッシングだけでツヤが十分に蘇ります。
ん?
よく見るとトゥの部分に大きな傷が付いてしまっていますね。

履いているうちに傷付いてしまったようです。
銀付き革やガラスレザーの場合、傷が付いてしまう事は中々ショックなものですが、オイルドレザーの場合は問題ありません。
そんな時は、この箇所をブラッシングしてあげるのです。

丹精込めてシャッ、シャッと。
そうすると…、

だいぶ傷が薄くなりました。
これがオイルドレザーの真骨頂です。
小さな傷なら、ブラッシングによって間近で見ても傷が分からないようにできるのです。
磨き終わりがこちら。

全体的にツヤが戻りました。
靴磨き前後での比較写真を見てみましょう。

左が「お手入れ前」、右が「お手入れ後」です。
手入れ後は靴のくすみが消えて全体的にツヤ感が増していることが分かります。
ブラッシングだけでここまで違いが現れる、そんな革なのです。

レッドウィングのワークブーツはお手入れ簡単!
今回はオイルドレザーの革靴のお手入れに関して書いてみましたが、いかがでしたでしょうか。
オイルドレザーは革自体に油分がふんだんに含まれていますから、日常の基本的な手入れは豚毛ブラシでのブラッシングだけで全く問題ありません。
革のツヤ・しっとり感を維持することが可能です。
さすがに何度も雨に濡れたりすると、徐々に乾燥してしまうのでそういった場合にはオイルアップも必要ですが、手軽に楽しめる革靴ということは間違いありません。
僕は仕事用以外で初めて購入した革靴がオイルドレザーのワークブーツで、ここから革靴のお手入れ、靴磨きにハマっていきました。
簡単・お手軽に革靴の魅力を知ることができるワークブーツ、是非試してみてください!
少しでもご参考になりましたら幸いです。
ご覧頂き、ありがとうございました!
【ワークブーツのメンテナンス】オールナチュラルレザーコンディショナーでレッドウィングの革靴に油分を補給してみた




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