服装にフォーマル感を与えてくれるジャケットですが、カッチリ感が強すぎると感じたことはないでしょうか?
- スーツスタイル
- ジャケパンスタイル
上記のコーディネートは、主にビジネスの場での服装としてなじみがあり、フォーマル感を出してなんぼ。
ですが、休日のカジュアルシーンともなると、
と思うこともあります。
そんなときはジャケットにワイドパンツを合わせたり、Tシャツの上からラフにジャケットを羽織ったりすればOK。
カジュアル感が増して、コーディネートのバランスが取れるようになります。
ですが、フォーマル感を和らげるために、異なる視点から別のアプローチを試みることもできます。
それはジャケットの襟(えり)をなくすこと。
ジャケットにしろ、シャツにしろ、襟付きの衣類は総じてフォーマル度が高くなります。
つまりフォーマル感を低く抑えたい場合は、襟がないジャケットなり、シャツなりを着れば良いのです。
ジャケットの襟をなくしたもの、それがノーカラー(No Collar)ジャケット。
今回は、カッチリしている中にもコーディネートに程よいリラックス感を与えてくれる、ノーカラージャケットについての記事。
日本のドメスティックブランド、ノーコントロールエアー(NO CONTROL AIR)のジャケットを紹介していきます。
襟の有無でフォーマル度が異なる
襟はジャケットやシャツなどの首の周りについている羽のような部分のこと。
この襟が有るか無いかで、ファッションとしてのフォーマル度が変わります。
ファッションにおけるフォーマル・カジュアルの線引きは、歴史的な背景や風習によって決まっています。
中世ヨーロッパの貴族たちが着ていた衣類の装飾化が進み、現代の襟の原型ができたと言われています。
そのため、襟が付いている衣類はフォーマルなアイテムに分類されます。
当時の貴族たちがしていた格好が「フォーマル」の基準というのは、靴と一緒です。
ただ、例外もあります。
ボタンダウンシャツは襟付きなのでフォーマルな洋服かと思いきや。
発祥がスポーツウェアのため、フォーマルとはみなされないといったこともあるなど、フォーマル・カジュアルの区別は日本人には難しい課題です。
欧米諸国の歴史とともに培われてきた感性なので、当然と言えば当然。
ですが、大部分の洋服は原則、
- 襟付きのものはフォーマル度が高い
- 襟がないものはカジュアル度が高い
とみなされます。
ビジネスシーンでのスーツスタイルのフォーマル度は相当高いです。
フォーマルとカジュアルのバランスによって、ファッションコーディネートの印象が違ったものになってきます。
ノーカラージャケットの魅力
フォーマルとカジュアルのバランスの違いによって、コーディネートの印象が異なる…。
これがどういった意味を持つのか…。
具体的にどのような影響が出てくるのかというと。
フォーマル度が高くなりすぎると、堅苦しいカッチリしすぎた印象に。
カジュアル度が高いと、アクティブな子供っぽい印象が強く出すぎてしまいます。
つまり、ファッションはフォーマルとカジュアルのバランスが重要だということ。
そのバランスをとるために衣類の形状や色・そして襟の有無が大事なのです。
今回のテーマであるノーカラージャケットというアイテムを見た場合、フォーマルとカジュアルのバランスはどうでしょうか?
カラーとは、英語で書くと「Collar」。
つまり襟(えり)のことです。
ノーカラーとはその名の通り、襟のない状態の洋服。
ノーカラージャケットとは襟がなく、首回りが丸くなったジャケットを指します。
ジャケットはフォーマル度が高いアイテムの筆頭とも言うべき鉄板のアイテム。
ノーカラージャケットは襟がないため、フォーマル度が低くなりますが、一方で、ジャケットという形自体には、フォーマル度が高いという側面もあります。
そう。
言うなれば、ノーカラージャケットは、
- 1つのアイテムでフォーマルとカジュアルのバランスが良い塩梅になっている
ということなんですね。
襟がないためかっちりしすぎず、それでいてジャケット本来のフォーマル感も程よくキープできる便利さが魅力のアイテムです。
ノーコントロールエアーのノーカラージャケット
ここで、今回の主役に登場してもらいます。
ドメスティック(国内)ブランドであるノーコントロールエアー(NO CONTROL AIR)のノーカラージャケットです。
正式名称はアセテート&ポリエステルライトクレープダブルクロスノーカラージャケット。
色は黒。
ジャケットの色は黒や紺が使いまわしやすくて好みです。
一見、かなりシンプルなデザインのジャケットですが、そのところどころにブランドのこだわりが散りばめられています。
余計なデザインを除いているけれども、物足りなさは感じさせない、そんなジャケットなのです。
詳細を見ていきましょう。
襟回り
当たり前ですが、襟はありません。
裏から見てもノーカラー。
普段見慣れたジャケットとは印象が異なり、カーディガンのような雰囲気にも似ています。
ジャケット保管時には型崩れ防止のために、ハンガーが必須です。
前合わせ
ジャケットの前合わせ部分にはスナップボタンが付いています。
ボタンも大きく付け外しがとても楽なので、ワードローブの中でもついつい手に取ってしまうジャケットに。
シングルボタンなので、シンプルなデザインにも一役買っています。
袖口
袖口にも同じデザインのボタンが。
本切羽(袖口がボタンで開閉できる)仕様なので、暑いときには袖をまくることもできます。
袖をまくれるのは、着こなし面でも印象を変えることができるので便利な要素です。
背面のベント
背面の裾は動きやすさを考慮したサイドベンツ(ジャケットの両端に切れ目が入っている)仕様となっています。
個人的に、サイドベンツはパンツのバックポケットにアクセスしやすいのでお気に入りのベント(切れ目)です。
ポケットに入れた財布を取り出しやすいのです。
生地
生地はアセテートとポリエステルの混合テキスタイル。
そして、裏地はジャケットの定番「キュプラ」。
極細のアセテートとポリエステルを織り交ぜたブランドのオリジナルの生地。
程良い厚みでシャリシャリとした感触が心地良い、ドライな表情が魅力です。
高密度な生地にもかかわらず、柔らかさもあるので程良い落ち感が表現されます。
それが、ジャケットながらリラクシンな雰囲気を生み出す秘密。
ドライタッチな質感なのでシワができにくく、ほんの少しのストレッチ性と裏地のキュプラの滑らかな肌触りが快適性を高めてくれます。
キュプラは繊細な素材なので、除菌スプレーを使ってあげると清潔さを保てます。
ウールのようなフォーマル感を前面に押し出した生地ではないですが、落ち着いた大人な印象を保っている生地という印象。
フォーマルに着るもよし、カジュアルに着るもよしの見事な雰囲気となっています。
ジャケットというと少し硬い印象も受けますが、着心地も柔らかく、適度な落ち感もあり。
肩肘張らない、でもフォーマルな大人っぽさもあって…。
軽い着心地ながらも、カジュアル過ぎないしっかりとした生地なので、カッチリしすぎない、丁度よいきちんと感があるジャケットに仕上がっています。
ノーコントロールエアー(NO CONTROL AIR)は日本のブランド
今回ご紹介しているノーカラージャケットは「ノーコントロールエアー」というブランドのものです。
ノーコントロールエアー(NO CONTROL AIR)は「株式会社neuthings」が運営する、2002年にスタートした日本のブランド。
ノーコントロールエアーは他のブランドとことなるところは美術大学で建築を学んだ方がデザイナーをしていること。
ファッションとは縁がない分野出身の方が洋服のデザイナーをするというのは昨今、珍しくはありません。
ですが、着心地を追求し着る人の生活に寄り添った独自のパターンは、建築を学んだからこその視点があったからでこそ。
ベーシックな雰囲気を漂わせつつ、実は随所にこだわりと実用性がふんだんに盛り込まれた服。
そんなアイテムを創り出しているブランド。
それがノーコントロールエアーです。
ノーカラージャケットを着た様子
洋服は実際に身にまとったときこそ、本当の姿をあらわします。
ということで、着てみました。
まずはフロントショットです。
ザ・シンプル。
- ノーカラー
- シングルボタン
- ブラック
と突っ込んでしまいたくなる、そんなジャケット。
シンプルもここまでくると個性ですね。
身幅(服の横幅)には多少余裕があるサイズ感なので、程良いリラックス感もあります。
続いて、バックショット。
サイドベンツ仕様なので、スーツのジャケットによく使われるセンターベント(裾中央に切れ目がある仕様)までのフォーマルさはありません。
それがカジュアルシーンにも着回しが利く要因の1つにもなっています。
様々なシーンで気軽に着れます。
最後にサイドショットも。
お気づきでしょうか?
ジャケットの両サイドにポケットが見えないことが。
実はこれ、ポケットが無いのではありません。
ポケット、付いています。
ただ、ポケットはフロントから見えないように生地の縫い目に添って作られているため、あたかもポケットが無いように見えるのです。
シンプルなデザインを追求するため、こんなところにまで気が回っている、素晴らしいジャケットです。
ノーカラージャケットでカジュアルダウンしてファッションを楽しもう
そんなイメージを持っている人にこそおすすめしたい、ノーカラージャケット。
この記事ではノーカラージャケットの魅力について解説しました。
年齢を重ねると、カジュアルなチェックシャツやフードのついたパーカーなどが、少しずつ似合わなくなってきます。
そんなときには、ジャケットを着てみるとしっくりくることも意外と多いはず。
このような考えの人はぜひとも、フォーマル感を和らげたジャケットのノーカラージャケットを着てみてください。
ジャケットのフォーマル感を程良く和らげてくれるノーカラー。
カジュアル・フォーマルのバランスが抜群のノーカラージャケットは、カジュアルシーンにも、もちろんフォーマルシーンにも大活躍すること間違いなし。
「ちょっとそこまで」のときにカーディガン代わりに羽織るも良し。
少し背伸びして着飾るときにも良し。
ぜひお試しください。
それでは、今回はこの辺で。
少しでも参考になれば幸いです。
ご覧いただき、ありがとうございました!
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