靴を履く際、シューホーン(靴べら)って使われますか?
革靴のかかとの消耗を防ぐ、シューホーン。
とっても便利なシューケア用品です。
それを使うか使わないか、そのちょっとした日々の気遣いが、今後の靴の状態に大きな違いを生むものです。
本記事では意外と見落としがちな、シューホーンを使わないことによるデメリットと僕の愛用シューホーンをご紹介していきます!
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シューホーンを使うと革靴のダメージを軽減できます
シューホーン、いわゆる靴べらですが、これを使うことによって得られる効果とは何でしょう。
それは
靴が傷みにくくなる
というところが大きいと思います。
靴を容易に履くことができる
ということももちろんありますね。
シューホーンを使わずに靴を履いた場合のことを考えてみましょう。
靴が足に対してジャストサイズであると、履き口に足を入れようとしても足が引っかかりますよね。
ですが、靴を履くためには足を入れなければなりませんから、力づくで足を靴に突っ込むという形になります。
そこで何が起こるかというと、靴の履き口に非常に強い負荷がかかるということになります。
強い負荷がかかると何が起きるか。
履き口がつぶれてしまったり、こすれて擦り切れてしまったり、といったことが生じます。
そして、それを何回も繰り返していると、靴の形状が変わってしまう、革靴の場合は履き口付近の革に深いシワが入ってしまうことがあります。
更には、履き口の切れやほつれが生じるということが起きてしまうのです。
そのような靴はどうしても、くたびれたように見えてしまうものです。
折角のお気に入りの靴がそうなってしまっては、残念ではないですか?
そういった靴への悪影響を防いでくれるのが、シューホーン(靴べら)というわけです。
シューホーンを使用することで、靴を履く際の足のかかとによって生じる負荷をシューホーンが受け止めてくれるため、靴の履き口への負荷を大幅に軽減してくれるのです。
シューホーンの材質
また、シューホーンは靴をサッと、ストレスなく履くための道具であるので、表面が滑らかな材質を使用していることがほとんどです。
名前の由来の通り、動物の角はもちろん、金属、それらを覆うスムースレザーなど。
負荷がかかるため、強度も必要ですので、やはり上記の角や金属なんかはシューホーンとしてうってつけの素材なのでしょう。
こういったようにシューホーンとは靴のダメージを防ぐと同時に、スムーズに靴を履くための道具なんですね。
とても便利なシューホーンをご紹介
もちろん、僕も革靴を履くときには必ずシューホーンを使います。
逆にキャンバス地など、柔らかい生地の靴の場合、使わないことが多いですが…。
僕の場合は、これを自宅で使用しています。

100円ショップのダイソーで買いました。
プラスチック製なので、使用する前は壊れないか少し不安があったものの、実際に使用してみるとそれは全くの杞憂でありました。
もう2年程度使用していますが、何の問題もありません。
ダイソー、コスパ良すぎです。
しかし、普段シューホーンを使用していると困る場面があります。
それは外出中です。
まさか、上の写真のようなものを常に持ち歩くというわけにはいきませんよね。
持って街を歩こうものなら、目立ってしょうがないです…。
ただ、需要あるところに供給あり。
僕も2種類の携帯用シューホーンを持っていて、そのうちの一個はどこに行くにも常に持ち歩いています。
まず1つ目がこちら。

真鍮製の板にレザーを被せた仕様のシューホーン。
東急ハンズで購入したものです。
これはスーツの内ポケットに忍ばせています。
小ぶりなのでかさばらず、咄嗟のときに重宝します。
ただ、こちら長いこと愛用していたのですが、これからご紹介する2つめのシューホーンを購入するのにあたり、現役を引退しました。
ひと際目を引くシューホーンちゃんと出会ってしまったのです…。
それがこちら。

キプリス(CYPRIS)のシューホーンです。
キプリスとは1995年に設立された「株式会社モルフォ」が展開する革ブランドです。
キプリスのものづくりの原点は「袋物仕立て」にあるといえます。「袋物仕立て」は江戸時代、町人に人気だった、紙入れ、胴乱、早道(小銭入れ)、煙草入れなどの袋物を作る過程で発達した技法といわれています。革小物作りでは、代表的な技法として「菊寄せ」、「縫い返し」、「忍び縫い」、「風琴マチ」などがあります。そして、工房ではこうした技術技法を50年近いキャリアを持つ職人が、次世代を担う若い職人達に日々伝えながら、現代のユーザーに通じるベーシックでエレガンスな革製品を作っています。
※キプリス公式サイトより引用
表が黒のコードバン、裏はネイビーのシラサギレザー。

兵庫県の姫路市にてなめされている革の一種で、姫路城がその美しさから「白鷺城」という異名を持っていることに由来する。
幅が大きすぎず、小さすぎず、自分の足のかかとにフィットする感じがとても気に入っています。
見た目も、表と裏でコードバンの艶やかさとシラサギレザーの落ち着いた色味という2つの表情が楽しめるので、一粒で二度おいしいといったところでしょうか。
外出時には大活躍してくれます。

アパレルショップの試着室なんかもシューホーンが用意されていないことがままありますよね。

シューホーンを使う喜びと便利な効果
僕はシューホーンを使うようになるまでは、正直…
と思っていました。
靴の履き口のダメージなんて気にしたことなかったですし、普通に足を押し込めば履けるじゃん、といった具合で。
ですが、一度シューホーンを使用してみると、その驚くほどの履きやすさと
シューホーンを使って靴を履く
という行為のスタイリッシュさにはまり、今ではなくてはならないものとなっています。
靴を履いた際の「シュポッ」という音も大好きですし、さながら外出前の余興といったところです。
新しい革靴は革が硬いため、シューホーンのありがたみもより強く味わえます。
少しでもご参考になれば幸いです。
それでは、ご覧頂きありがとうございました!
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