ダイヤモンドパイソンレザーはアミメニシキヘビから採れる「ヘビ革」の1種。
ダイヤモンドパイソンの名の通り、まるでダイヤモンドのような柄模様が美しい革です。
人工物では決して表現できない美しい模様とエレガントな風合いが魅力のエキゾチックレザー。
それゆえにダイヤモンドパイソンを使ったレザーアイテムは世の中に数多くあり、高い人気を誇ります。
しかし、美しいダイヤモンドパイソンも、お手入れしなければヘビ革特有の風合いが徐々に失われていきます。
天然の美しいダイヤ柄のツヤが失われては、せっかくの上品な雰囲気が台無しです。
ダイヤモンドパイソンのツヤとエレガントな雰囲気をいつまでもキープするため、定期的なお手入れをオススメします。
そこで本記事では、ダイヤモンドパイソンレザーを美しく、そして長く愛用するためのお手入れ方法を紹介します。
- ダイヤモンドパイソンのお手入れ方法が知りたい
- ダイヤモンドパイソンレザーのケアに使う道具ってどんなの?
- ダイヤモンドパイソンレザーをお手入れした後の仕上がりは?
ダイヤモンドパイソンレザーの特徴
お手入れ方法の前にダイヤモンドパイソンの特徴について少し説明を。
ダイヤモンドパイソンはヘビ革の1種。
一口に「ヘビ革」といってもその種類は様々です。
主なパイソンレザー | 特徴 |
ダイヤモンドパイソン(アミメニシキヘビ) | 全身にダイヤ型の連続的な模様がある |
レッドパイソン(ヒイロニシキヘビ) | 緋色の名の通り赤味を帯びたヘビ革 |
モラレスパイソン(インドニシキヘビ・ビルマニシキヘビ) | 個性的で不規則な図形模様を持つのが特徴 |
アフリカパイソン(アフリカニシキヘビ) | モラレスパイソンに似た柄で、茶褐色のヘビ革 |
この他にもヘビ革の種類は色々ありますが、パイソンレザーとして市場に出回っているのはダイヤモンドパイソンが多いです。
全体にダイヤモンドを散りばめたような柄のダイヤモンドパイソンレザーは、美しさだけでなく、素材として丈夫なのも魅力。
高耐久で長く使う革製品にはピッタリです。
いわゆるエキゾチックレザー(希少革)に分類される、牛革などの一般的な革種に比べて流通量が少ないレアな革。
先ほど述べた通り、ヘビ革の中ではダイヤモンドパイソンがメジャーな存在です。
それは加工後の美しさが優れているから。
ダイヤモンドパイソンレザーが持つ天然の唯一無二の美しい柄はオリジナリティを高め、自分だけのアイテムという満足感をもたらしてくれます。
ダイヤモンドパイソンレザーのお手入れ方法
美しいダイヤモンドパイソンレザーであっても、お手入れしなければその美しさを失ってしまいます。
徐々に乾燥してカサつき、ツヤがなくなってきます。
いつまでもエレガントな風合いを楽しみたいなら、牛革や馬革と同様、ダイヤモンドパイソンレザーにもお手入れは必須です。
ということで、こちらのダイヤモンドパイソンレザーのアイテムを例にとり、お手入れを実践していきます。
ケアするのはエンダースキーマ(Hender Scheme)のパイソンタンニングベルト。
表革にダイヤモンドパイソンを使用した、なんとも上品でスタイリッシュなベルトです。
ちなみに裏面は牛革。
今回は表のダイヤモンドパイソンレザーのケアのみ、実施します。
こちらのダイヤモンドパイソンレザーをお手入れする手順は以下の通り。
- ホコリを落とす
- 保革クリームを塗る
- 保革クリームをなじませる
- 磨く
では、早速やっていきましょう。
ホコリを落とす
まずはダイヤモンドパイソンレザーに付着したホコリを取り除きます。
パイソンレザーはウロコが少し浮くため、その隙間にホコリがたまりやすいです。
ウロコの下にたまったホコリを払い落とすため、馬毛ブラシでブラッシングします。
馬毛ブラシは毛先が柔らかく、細かな箇所にも入り込みやすいため、ホコリ落としにピッタリ。
バックル付近も念入りにホコリを取り除きましょう。
保革クリームを塗る
ホコリを払い落とした後は、保革クリームを塗ります。
使うのはサフィール(SAPHIR)のレプタイルクリーム。
エキゾチックレザー用のケアクリームで、パイソンレザーやクロコダイルレザーに安心して使えます。
ちなみに、その他にもトカゲ、サメやエイなど、爬虫類や魚類といった革種にも使えます。
レプタイルクリームは表面の汚れを落としながら栄養成分を与え、エキゾチックレザーの独特な風合いとツヤを保つ効果があるのです。
レプタイルクリームでケアした後の仕上がりはぎらつくような光沢ではなく、あくまで革本来の風合いを活かした控えめなツヤです。
レプタイルクリームを小型のペネトレイトブラシに付けます。
量はこのくらい。
ほんの少しでOKです。
ベルトのダイヤモンドパイソンレザー部分に塗っていきます。
ウロコの裏側にも塗るイメージで、まずはウロコに逆らうように。
その後、流れを整えるようにウロコに沿ってブラッシングしましょう。
ダイヤモンドパイソンにレプタイルクリームを満遍なく塗りこみます。
レプタイルクリームは乾燥するのが早いため、手早く塗りましょう。
保革クリームをなじませる
この工程では、保革クリームをダイヤモンドパイソンになじませます。
豚毛ブラシで革全体をブラッシングして、レプタイルクリームを全体に行き渡らせましょう。
革上に残った過剰なクリームをブラシへ移す意味もあるため、念入りにブラッシングします。
磨く
ブラッシングの後は、クロスで磨き上げましょう。
指に巻き付けたクロスで磨きます。
力をかけずになでるように、クルクルと。
先程のブラッシングでは落としきれなかった余分なクリームを拭き取るとともに、磨き上げることで控えめなツヤが表れます。
ダイヤモンドパイソンレザーの全体を磨き上げたら作業終了。
仕上がりはこんな感じです。
革に栄養が与えられ、しなやかな印象がプラス。
上品でエレガントなダイヤモンドパイソンの質感をより顕著に感じられるようになりました。
ダイヤモンドパイソンレザーのお手入れ前後の比較
お手入れ前後でベルトの状態を比較してみます。
上がお手入れ前、下がお手入れ後。
お手入れ後には光沢が増し、上品なツヤ感が増しています。
見た目の印象だけでなく、ダイヤモンドパイソンに栄養を与えられたため、これからも良好なコンディションでベルトを愛用し続けられます。
これからもガンガン活躍してもらいますよ。
ダイヤモンドパイソンレザーをお手入れして末永く愛用しよう
本記事では、ダイヤモンドパイソンレザーをお手入れする方法について実践を踏まえて解説しました。
ダイヤモンドパイソンレザーは特殊な革なので、
- お手入れできるのか?
なんて疑問があるかもしれませんが、まったく問題なくケア可能。
エキゾチックレザー用の保革クリームを使えば、牛革などと同じような手順でお手入れできます。
ご愛用の財布やベルトなどで、ダイヤモンドパイソンレザーのアイテムのツヤが失われたり、革のカサつきが気になってきたらお手入れしてみてください。
ダイヤモンドパイソンレザーのエレガントな風合いが見事によみがえります。
それでは、今回はこの辺で。
少しでも参考になれば幸いです。
ご覧いただき、ありがとうございました!
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