以前、このブログ内でエキゾチックレザーの魅力について語りました。
それを書いていたらですね…。
何といいますか…。
こう、フツフツと物欲が湧いてきてしまったんです。
気付いたらですね、手に入れてしまっていたんです。
ええ。
パイソンレザーのベルトを。
ちょっと自分でもよくわからないんですが、勢いってやつですかね。
ええ。
購入していたんですよ。
パイソンレザーのベルトを。
恐ろしいですね。
勢いというものは、本当に。
まぁ、日本経済に貢献しましたので、どうか一つ(よくある言い訳)。
…ということで、不可抗力感を前面に押し出してから紹介するのはベルトです。
日本のレザーブランド、エンダースキーマのアイテム。
また、使いおろす前にプレメンテナンスも合わせて実施。
本記事ではエンダースキーマのパイソンレザーベルトの詳細レビューとプレケア方法について書いていきます。
パイソンレザーベルトの詳細
今回購入したのはこちら。
エンダースキーマ(Hender Scheme)のパイソンタンニングベルトです。
その名の通り、パイソンレザーを使用したベルトです。
ダイヤモンドパイソン(アミメニシキヘビ)の特徴であるダイヤ模様をそのまま活かしたデザイン。
野性味と美しさを両立した、人工的には表現することは不可能ではないかと思えるほどの神秘的な雰囲気を醸し出しています。
場所によって柄が違うのが特徴的です。
ホワイト、ブラウン、ブラックの配色がパイソンの立体的なウロコと相まって一段と高級感漂う佇まいとなっています。
ベルトをパンツに通す際も滑らかで、全くストレスがありません。
仮にベルトループにウロコが引っ掛かったとしても、パイソンレザーの丈夫さは冒頭リンクの記事で紹介した通り。
ちょっとやそっとじゃビクともしません。
ベルトホールは9つで幅広いウェストサイズに対応。
対応サイズは72cm~92cmです。
ベルト裏側はブランドお得意のカウ(牛)レザーを使っています。
バックル付近を見ると…
Hender Schemeのロゴが無機質な感じで格好良いです。
ベルトはかなり厚みがあり、丈夫さが感じられます。
バックルは渋い輝きを放ち、パイソンレザーを引き立てる存在に。
ベルト幅は細すぎず太すぎず。
多くのパンツのベルトループに通せて、おまけに存在感を確保。
インパクトがありつつも素材の表情を活かしたシンプルなデザインは、男女問わずスタイリングに組み込みやすいです。
一見、派手なデザインですが、革靴との組み合わせも良い感じにハマります。
レザーブランド「エンダースキーマ」
この辺でエンダースキーマのブランド紹介を。
エンダースキーマのブランド名の由来は社会的な性の差・区別を意味するGenderの頭文字である「G」の次のアルファベット「H」を当てはめた造語。
Genderの「G」を越えるさらに先という意味の「H」enderから。
性の差を重視しながらも、それを超えた自由なデザインと発想でもって表現を行うという意味で「Hender Scheme」となったそうです。
そのコンセプト通り、メンズ、レディースにとらわれない、幅広いファッションスタイルに対応。
正に、現代にマッチしたブランドです。
そんなエンダースキーマ、革製品の商品レパートリー数が凄いんです。
ブランドアイコン的な革靴「mip」のオマージュシリーズをはじめ、財布、キーケース、ベルト、バッグなど。
それらの革製品の定番的なアイテムの取り揃えは当然のことながら、キャップやペン立て、時計、果てはドアストッパー(!)まで作っています。
本当に面白い商品ばかり。
僕自身、毎シーズン、ラインナップの発表を楽しみにしているブランドであります。
そんなエンダースキーマから登場したアイテムの1つが今回紹介したベルトというわけです。
パイソンレザーのお手入れ方法
さて。
購入したばかりのレザーベルトですが革靴のプレケアよろしく、日常で愛用しまくる前にお手入れしたくなるのが人間の性でしょう。
早速ですが、今回メンテナンスに使用する道具はこちら。
左から順に…
- 馬毛ブラシ
- 豚毛ブラシ
- サフィール レプタイルクリーム(中央上)
- サフィールノワール スペシャルナッパデリケートクリーム(中央下)
- ポリッシングクロス
となっています。
以上の道具でケアしていきます。
パイソンレザーの取り扱い
実際のケアの前に、パイソンレザーの取り扱いについて個人的な意見を踏まえつつ書いてみます。
パイソンレザーのようなエキゾチックレザーと言われる革は通常の牛革などとは違い、水に弱く、繊細と言われることが多いです。
ですが、実際に日常使いしていると一般的な革とそんなに違いがないように感じます。
水に濡れると色落ちやシミの原因になるのはエキゾチックレザーも牛革も同じで、雨の日に少し雨粒が付いたくらいであれば、すぐ拭き取れば特にシミになるということもありません。
というのも僕が初めてクロコダイルの財布を手に入れてテンションマックスだった折に、不意の雨で財布が少し濡れてしまったことがあるんです。
すぐに拭き取ったんですが雨粒の跡が出来てしまったのがすごくショックで…。
でもしばらくしたら、乾燥して雨粒の跡が無くなっていたのです。
と体感しました。
もちろん、だからと言って水に濡れても全く問題ないというわけではありません。
そういった際はすぐに対処が必要です。
が、それは牛革なども同じで、雨に濡れてケアしなければ当然シミになります。
ですからエキゾチックレザーだからと言って極端に神経質になる必要はないと思います、個人的には。
愛情を持って接することが大事ですね、革の種類問わず。
そんなエキゾチックレザーなんですが、数あるお手入れ商品の中、
- エキゾチックレザー専用
という謳い文句が付いたケア用品があるんですよね。
牛も蛇も基本的なお手入れの心構えは同じなのですが、残念ながら通常の革用クリームや防水スプレーなどはエキゾチックレザーには使用できません。
実際、カウレザー用のクリームの容器に書いてある詳細を見ると、
と記載のあるものが多くあります。
無理に使うと革のツヤが失われてしまったり、変色してしまうことがあるんです。
革の種類とクリームとの相性があるのですね。
そこで颯爽と登場するのがエキゾチックレザー専用のケア用品なんです。
その名もレプタイルクリーム。
クロコダイル革の財布もエキゾチックレザー用のケア用品でお手入れできます。
今回のパイソンベルトはレプタイルクリームでケアしていきます。
サフィール(SAPHIR)のレプタイルクリーム。
これを使う事で革表面の汚れを落としつつ、栄養補給ができます。
ちょっと前置きが長くなりすぎましたが、それを踏まえた上でケアをしていきます。
ホコリ落とし
まずは定番のホコリ落としから。
馬毛で優しくしっかりとホコリを払います。
パイソンレザーの場合、ウロコの下側のホコリも払う事を意識して行いましょう。
クリーム塗布
先ほど紹介したレプタイルクリームを少量取り、塗り込みます。
ついつい塗り過ぎそうになりますが、それは厳禁。
あくまで少量を薄く塗り広げます。
革靴のクリーム塗布と同様ですね。
全体へ塗り広げたら数分待って少し乾燥させます。
ブラッシング
その後、豚毛ブラシで軽くブラッシングします。
この工程はウロコの裏側やウロコの隙間に溜まったクリームをしっかりと伸ばして、かつ余分なクリームを取り除くためです。
クロスで拭き上げ
豚毛でのブラッシングが終了したら、ポリッシングクロスで再度クリームを拭き取るイメージで革を磨き上げます。
以上でベルト表面のパイソンレザーのケアは終了です。
カウレザー側もお手入れ
続いて、ベルト裏面のカウ(牛)レザー側もお手入れしていきます。
手順は先ほどと同様です。
まず、馬毛ブラシでブラッシング。
そして、先ほどは爬虫類革用のレプタイルクリームを使用しましたが、今回はカウレザーですので、こちらを使用。
サフィールノワール(SAPHIR NOIR)のスペシャルナッパデリケートクリームです。
こちらは革の保湿に特化した、浸透度が本当に高い保湿クリームです。
繊細なアニリンカーフやクリームがシミになりやすいヌメ革にも安心して使用できる素晴らしいデリケートクリームです。
とはいっても付けすぎは厳禁。
これを少量取って…
塗りこみます。
ベルト全体に満遍なく塗布したら、こちらも数分待ちます。
その後、豚毛ブラシで再度ブラッシングです。
クリームを細部まで行き届かせ、かつ余分なクリームを除去します。
最後にクロスで磨いて終了です。
これにてベルトの表・裏のお手入れ完了です。
パイソンレザーベルトはお手入れで長持ちする
本記事では、エンダースキーマのパイソンタンニングベルトのレビューとプレケア方法を紹介しました。
エンダースキーマのパイソンレザーのベルトは存在感抜群の格好良いアイテムです。
スタイリングに組み込めば、ひときわ目を惹くオシャレな印象に。
また、ケアが難しそうなイメージのパイソンレザーでも、実際はお手入れ簡単。
注意点として、
- 革の種類が異なると、用いるクリームの種類が違う
ということだけ認識しておけばOK。
それぞれの革種に適した保革クリームで栄養を与え、レザーアイテムを楽しみましょう。
それでは、今回はこの辺で。
少しでも参考になれば幸いです。
ご覧いただき、ありがとうございました!
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