そんな人へ向け、ロエベ(LOEWE)のカードケースを例にとり、長持ちさせるためのお手入れ方法を実践解説します。
ハイブランドの革製品は上質なレザーを使った極上の逸品。
上質なツヤ、滑らかかつ柔らかな触り心地が魅力。
素人でも分かるほど、通常の革とは一線を画す高級革が使われています。
その分、値段が高め。
ですが、手に入れた喜びはひとしおです。
だからこそ、長く使い続けたいですよね?
しかし、革製品を使い続けていくと革が乾燥し、せっかくの美しい風合いが損なわれます。
しなやかさがなくなることに…。
革本来の魅力が半減します。
お気に入りのレザーグッズを愛用し続けるには定期的なお手入れが必須。
ということで、本記事ではロエベのカードケースをお手入れする方法を、使う道具と合わせて解説します。
ハイブランドの革製品のお手入れに躊躇っている人はぜひチェックしてみてください。
- ハイブランドのレザーグッズのお手入れに失敗したくない
- 高級革製品をなが~く使い続けたい
- ハイブランドのレザーアイテムに適したケアグッズってどんなの?
ハイブランドのレザーアイテムは上質な革が魅力
ハイブランドはその名の通り、通常のブランドとは一線を画す知名度と品質を誇るブランドです。
だからこそ価格が高いわけですが…。
それ以上に製品の価値が高く、多くの人が愛用しています。
価格が高いというのは、おいそれとは買えないアイテムということでもあり、
というのは、ごく当たり前に生まれる感覚です。
そして、ハイブランドの革製品は価格以上の完成度を誇り、その理由として世界最高峰の品質の高さを持つ革を使っていることがあげられます。
ハイブランドのレザーアイテムは上質な革を使っており、革本来のポテンシャルが高いのが特徴でもあるのです。
ハイブランドの革製品をお手入れするのは怖い
ハイブランドのアイテムは高級品。
革製品もその例にもれず。
一般的なブランドのレザーグッズに比べ、価格高めです。
肌触りが良く、良い素材を使っているのは素人でも分かるレベル。
- 繊細な革を使っているんじゃないか
- 雑に扱ったら取り返しのつかないことになるんじゃないか
上記の心配が頭をよぎります。
実際、ハイブランドの革はカーフ(生後6ヶ月以内の子牛の革)など、キメ細やかで柔らかな革を使っている場合が多く、デリケートなことが多々あります。
となると、どうしても、
- ハイブランドの革製品をお手入れするのが怖い
という感情がわいてしまうわけです。
革のお手入れをしないと寿命を縮める
ただ、お手入れするのが怖いからといって、まったくやらないとそれはそれで問題です。
お手入れをしないと、
- 革の寿命を縮める
ことに。
というのも、革は時間とともに乾燥が進みます。
革に含まれている水分や油分がだんだんと失われていくのです。
乾燥が進んだ革はしなやかさがなくなり、硬くなります。
硬くなった革を使い続けると、革が曲がったときや力が加わったとき、負荷を受け流せずに深いシワが入ります。
やがては革に亀裂が入り、修復できないダメージとして残ってしまうのです。
深いシワが入った革は見た目にも美しいとはいえず、せっかくの上質な革の風合いが台無しに…。
革のお手入れを怠ると、革の寿命を縮め、美しさを損ねます。
だからこそお手入れが大事。
定期的に革に水分と油分を与えてあげるのをおすすめします。
ハイブランドのレザーアイテムだからこそお手入れを
革のお手入れは大事なのですが、ハイブランドのレザーアイテムだからこそ、お手入れの重要性が増します。
ハイブランドの革製品は価格が高く、その分、品質が良いです。
できれば5年、10年と長く使い続けたい高級品。
ですが、お手入れを怠ると革の寿命が縮むため、数年で見た目や革の状態にガタが来てしまうかも…。
せっかく末永く愛用しようとしても、革がダメになったら目も当てられません。
ハイブランドのレザーアイテムだからこそ、積極的に定期的なお手入れを取り入れて、寿命をのばすのが重要です。
定期的なケアをすれば、それこそ、
- 一生もののレザーアイテム
として、子や孫の代まで受け継いでいけます。
お手入れ方法実践解説:ロエベのカードケース編
では、この項目からは実際に革製品をお手入れする方法を実践解説していきますね。
例としてケアするのは、ロエベ(LOEWE)のカードケースです。
いわずと知れた、スペインのハイブランド。
ロエベのクラシックカーフをパズル状に配した、ユニークなアイテムです。
コインポケットと複数のカードスロットがある、いわゆるフラグメントケース。
コインケースとして使っているファスナーポケット内の汚れが目立ちます。
購入以来、手入れらしい手入れをしていなかったので、この辺でケアすることにしました。
使う道具は?
ロエベのカードケースのお手入れには以下の道具を使います。
番号 | 道具の種類 | 用途 |
1 | 馬毛ブラシ |
ホコリ落とし |
2 | クロス |
汚れ落とし・磨き上げ |
3 | クリーナー |
汚れ落とし |
4 | 保革クリーム |
革の栄養補給 |
5 | ツヤ出しクリーム |
革のツヤ出し |
6 | クリーム塗布ブラシ |
クリーム塗布 |
7 | 豚毛ブラシ |
クリーム塗り伸ばし |
ポイントは革にしっかり栄養を与えること。
今回はサフィールノワール(SAPHIR NOIR)のスペシャルナッパデリケートクリームで革にしっかりと水分と油分を与えてから…。
ダメ押しでコロニル(Collonil)の1909シュプリームクリームデラックスで控えめなツヤを出すことにします。
お手入れ手順
先ほどご紹介した道具を使ってお手入れをしていくわけですが…。
実際の手順は以下の通りです。
- ホコリを落とす
- 汚れを落とす
- 保革クリームを塗る
- 保革クリームを拭き取る
- ツヤ出しクリームを塗る
- ツヤ出しクリームを拭き取りながら磨き上げる
使う道具とお手入れ手順だけ見ると、面倒と感じるかもしれません。
しかし、実際にやってみると意外に簡単です。
5~10分程度の作業なので、気軽にやってみてください。
お手入れ方法を実践解説
ここから実際の作業に移ります。
ホコリを落とす
まずはホコリを落とすところから。
馬毛ブラシで革に付着したホコリを払い落とします。
柔らかな毛先の馬毛は革製品の細かな装飾部分にまで入り込み、ホコリをかき出してくれます。
手首のスナップを効かせ、優しくブラッシングしましょう。
汚れを落とす
続いて、革の汚れを落とします。
汚れが付いたままだと、次の工程として控えている、保革クリームの浸透を妨げてしまいます。
この段階で汚れは落としておきましょう。
革用クリーナーで汚れを浮かせて拭き取ります。
使うのはコロニルのデリケートクリーム。
革に優しいペースト状のクリーナーです。
M.モゥブレィのデリケートクリームと名前が一緒ですが、コロニルのデリケートクリームは汚れ落としが主な用途です。
コロニルのデリケートクリームをクロスに付けて…
革を拭きます。
表側だけでなく、ファスナーポケットの内部まで。
コインケースは小銭の汚れが付きやすいです。
クリーナーでしっかりクリーニングしておきましょう。
一通り革をクリーニングできたら、次の工程に移ります。
保革クリームを塗る
この工程では保革クリームを塗り、革に潤いと栄養を与えます。
使うのはサフィールノワールのスペシャルナッパデリケートクリームです。
革への浸透性が高く、しっかり水分と油分を与えられます。
保革クリームをクリーム塗布用ブラシに少量付けて…
革に塗りこみます。
革を使っているところはすべてクリームを塗りましょう。
当然、ケースの内側も。
革全体に満遍なく塗った後は、豚毛ブラシでブラッシング。
クリームを塗り広げつつ、なじませていきます。
革のすみずみまで隙間なくクリームの成分を行き渡らせるため、しっかりとブラッシングします。
保革クリームを拭き取る
保革クリームを塗った後はクロスで乾拭きし、余分なクリームを拭き取ります。
余分なクリームはべたつきの原因になりますからね。
革に浸透しなかったクリームは取り除くのが吉です。
ポケットの中もフキフキ。
革に必要なクリームはすでに浸透しているので、革表面に残ったクリームは拭き取ってOKです。
ツヤ出しクリームを塗る
保革クリームで水分と油分を与えた後は、ツヤ出しクリームを上から重ね、控えめな光沢を出します。
また、ツヤ出し用クリームは保革面でも寄与。
ツヤが出るクリームにはロウ分が含まれているため、革表面に膜を張り、先ほど塗った保革クリームの成分を革内部にとどめる効果があるのです。
化粧水と乳液のような関係です。
- 化粧水:保革クリーム
- 乳液:ツヤ出しクリーム
今回、お手入れに使うのはコロニルの1909シュプリームクリームデラックス。
ツヤ出し効果だけでなく、撥水性も与えられる優れたケアクリームです。
クリームを塗布用ブラシの毛先に付けて…
革に塗布。
ツヤ出しクリームは保革クリームよりも少なめでOKです。
革表面に薄く膜を張るくらいで十分ですからね。
革全体にクリームを塗ったらブラッシング。
使うのは豚毛です。
ブラッシングが完了したら、次の作業に進みます。
ツヤ出しクリームを拭きとりつつ磨き上げる
ここが最後の工程です。
保革クリームのときと同様にクロスで乾拭きし、余分なツヤ出しクリームを取り除きます。
クロスで磨くと先ほどのツヤ出しクリームの成分が均され、控えめな光沢が出てきますよ。
革本来の美しさを引き立てる自然なツヤに仕上がります。
クロスで磨き、革表面にべたつきがないのを確認したらお手入れ終了。
革がべたついていると感じたら、べたつきがなくなるまでクロスで拭き上げましょう。その際、こまめにクロスを新しい面に替えると効率良く余分なクリームを取り除けます。
仕上がりはこんな感じ。
お手入れによって革がより上品な印象に。
しなやかでモチモチとした表情になっています。
ポケットの汚れもスッキリ。
革に潤いと油分を与えたことで柔和な印象になったかと。
お手入れ前後でロエベのカードケースはどうなった?
では最後に…。
ロエベのカードケースがお手入れ前後でどのように変わったのかを比較してみます。
お手入れによって革が活き活きとした表情に。
小銭汚れもクリーニングの効果で目立たなくなり、清潔感アップ。
使っていて楽しいカードケースによみがえりました。
撥水効果のある1909シュプリームクリームデラックスを塗っているので、水濡れへの耐性も少しばかり高まっています。
水に強くなるのは、長く愛用する上で1種の安心材料になりますよ。
ハイブランドのレザーアイテムは定期的にお手入れして、長く愛用するための良好なコンディションをキープしましょう。
ハイブランドの革だからこそお手入れを欠かさずに
本記事では、ロエベのカードケースを例に取り、ハイブランドレザーアイテムのケア方法と重要性について書きました。
ハイブランドのレザーアイテムは価格高めながら、それ以上の高品質なものばかり。
ゆえに、革のお手入れは重要です。
高品質な革だからといって、お手入れを怠ると革の乾燥が進み、深いシワや修復不能な亀裂が入ってしまいます。
カサついた革は見た目にも美しくないため、定期的にケアして革に水分や油分を与えることが重要です。
逆に、お手入れすれば上質な革のコンディションを末永くキープ可能。
ハイブランドならではの革質を思う存分楽しめます。
10年・20年と、お気に入りのレザーアイテムを愛用できますよ。
それこそ一生ものとして愛し続けられる存在に。
それでは、今回はこの辺で。
少しでも参考になれば幸いです。
ご覧いただき、ありがとうございました!
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