- 革に水シミができてしまった…
- 水シミを落とす方法はないものか…
とお悩みの人は、この記事をチェックしてみてください。
革に水シミができる原因と水シミを落とす方法を実践解説します。
- 水濡れは革の大敵
です。
革が濡れると、乾いたときにシミが残ってしまうことがありますよね?
それが、
- 革は水に弱い
といわれる所以。
革中の油分に偏りが生じるのが原因です。
水シミは汚れとは違い、革の内部で起きているため、クロスで拭くだけでは落とせません。
しかし、諦めてはダメ。
水分多めのケアクリームをタップリ塗れば、水シミは落とせます。
本記事では革にできた水シミを落とす方法を紹介します。
革財布のシミも解消できる方法なので取り入れてみて下さい。
- 革にできた水シミを落とす方法が知りたい
- 革の水シミを落とすのに使う道具は?
- 革の水シミの原因ってなに?
水に濡れた革にはシミができる
革の質感は唯一無二。
他の素材には出せない有機的なツヤとモチモチとした肌触りが魅力です。
そのため、革靴や革財布、革ベルトなど、あらゆる生活用品に革は使われています。
革製品を日々使っていると、避けられないのは水濡れです。
雨に濡れたり、水が跳ねたりして革が濡れることはめずらしくありません。
しかし、革に水はNG。
革は水に弱く、濡れるとその部分にシミが残ってしまうことがあります。
水シミができると革独特の風合いが損なわれ、美しさが台無しに…。
味といえば味なのですが、革に水シミができるのはなるべく避けたいというのが正直なところです。
革の水シミの原因
革に水シミができてしまうのは、革の性質を理解すれば分かりやすくなります。
革に水シミができる理由は主に以下の2つ。
- 革が乾く際に革中の油分が不均一になり濃淡ができる
- タンニンと鉄分の反応により黒ずむ
革が乾く際に革中の油分が不均一になり濃淡ができる
革の水シミの原因でもっともよくあるのは、革中の油分に偏りができるため。
水に濡れた革をイメージしてみてください。
革が塗れると、革の中に水がじんわり浸透しますよね?
本来、革に含まれている油分は均一な状態。
しかし、革に水が浸透すると、革に含まれている油分が移動してしまいます。
そして、場所によって油分の濃度差ができてしまうのです。
水が乾いた後も革中の油分が偏ったままになり、革の色に濃度差が発生。
つまりは、シミができるというわけです。
タンニンと鉄分の反応により黒ずむ
ヌメ革の場合、革に含まれている、
- タンニン
が水シミの原因になることも…。
タンニンは植物の渋。
ヌメ革はタンニンでなめして作られます。
ヌメ革にはタンニンがタップリ含まれているのですが…。
実は、タンニンは変色しやすい物質。
タンニンは鉄と反応して黒色のタンニン鉄になります。
通常、水には微量ながらも鉄分が含まれていますから、革中のタンニンと鉄が反応し、タンニン鉄を生成。
革がわずかに黒ずみます。
場合によっては、革にシミができたように見えるのです。
その他の革のシミの原因は?
水シミ以外でも革の部分的なシミは起こり得ます。
その原因は以下の通り。
- 有機溶剤で脱脂され色が薄くなる
- 過度な油分で色が濃くなる
先ほど述べた通り、基本的に、水シミは革の油分の偏りによって生じます。
有機溶剤で脱脂されて薄くなったり、はたまた、ケアクリームの塗り過ぎによる油分過多で濃くなったりと。
どちらも革のお手入れ中に起きやすいです。
局所的に、
- 油分が抜ける
あるいは、
- 油分が供給され過ぎる
と、革が部分的に変色し、シミができます。
お手入れ時、革にシミを作らないようにするためには、低刺激なケアクリームを使うのがオススメです。
革の水シミを落とす方法
さて、革に水シミができる理由が分かったところで…。
続きましては実践編。
革の水シミを落とす方法を実践解説します。
手法解説の例として用いるのは、こちらのレザーブレスレット。
ブルーナボインのフェアリースミスブレスナローという革製ブレスレットです。
子供と遊んだときに水が掛かり、水シミができてしまいました。
水が掛かったところの色が濃くなり、色の濃淡ができています。
ガッツリ濃くなっている部分もあります。
斑点状に水シミができている箇所も。
革を水に濡らさないことが水シミの根本的な対策ですが…。
いざ濡れて水シミができたとしても、革全体を濡らせば革中の油分の濃度差が解消し、水シミを落とす、あるいは目立たなくできます。
という原因を踏まえれば、
となるわけです。
水シミが気になる革製品を、水を含ませてから硬く絞った布で拭き、革を軽めに満遍なく濡らすと、水シミを解消できますよ。
ただ、この記事では水シミを落とすために、
- 水分が多めに含まれたレザーケアクリーム
を使います。
革に潤いを補給するためのケアクリームは油分だけでなく、水分が多量に含まれています。
そのため、水で濡らすのと同等の効果が得られ、おまけに革への栄養補給が可能です。
革が水に濡れると、乾燥するときに水分と一緒に油分も抜けてしまいます。
- 水シミ落とし
と同時に、
- 革への栄養補給
を一緒にやってしまおうという魂胆です。
通常、ケアクリームは必要最低限、ごく少量を塗るだけでOK。
ですが、水シミを落とすときには水分をたっぷり含ませる必要があるため、いつもよりも多めにクリームを使います。
この記事中では、水分多めのレザーケアクリームとしてM.モゥブレィのデリケートクリームを使います。
デリケートクリームは革に潤いと栄養を補給するケア用品です。
油分の配合少なめで、水分リッチなゼリー状のソフトなクリーム。
伸び良く、革に塗り広げるのがスムーズです。
革に深く浸透するため、本来の潤い補給の用途だけでなく、水シミ落としにも有効なレザーケアクリームに仕上がっています。
それを踏まえて、革の水シミ落としは以下の方法でやっていきます。
- ホコリと汚れを落とす
- デリケートクリームをタップリ塗る
- 乾かす
ホコリと汚れを落とす
まずは、革の上についたホコリや汚れを落すため、クロスで乾拭きします。
クリームを塗る前の準備です。
革にしっかりクリームが入り込むように、邪魔になるホコリや汚れを落としておきます。
デリケートクリームをタップリ塗る
続いて、水分を多めに含んだデリケートクリームを革に塗りこみます。
指にとって…
いつもなら、うす~く塗るデリケートクリームも、水シミを落すのが目的のときはタップリと塗布。
部分的に塗るだけだと、そこが新たなシミとなってしまうリスクがありますから、革全体に満遍なくクリームを塗りましょう。
きっちり濡れました。
ヒタヒタ状態です。
作業終了後は、あらためて革全体にクリームを塗れたかを確認するのをおすすめします。
新たなシミを予防する意味を込め、塗りムラがないかを確認しましょう。
乾かす
デリケートクリームを塗った後はしばらく放置して、クリームを乾かします。
薄く塗った場合は5分もあれば乾きますが、水シミ落としの場合はクリームをタップリ塗っているので、クリームが乾くまでにはいつもより時間がかかります。
気長に待ちましょう。
…乾燥中…
クリームが乾いたら、これにて作業終了です。
革の水シミは落ちたのか、観察してみます。
どれどれ…。
革のシミが消えていますね。
色の境目が分からなくなっています。
ブラウンのツルッとした革の表情が復活。
革の水シミ落とし前後で状態を比べてみた
この項目では、革の水シミ落とし前後で見た目がどのように変わったのかを比較します。
革の水シミ落とし作業を終えた革の状態はこちらです。
水シミ落とし作業後には革の色が均一に。
作業前は色の濃いところと薄いところがはっきりと分かれていましたが、デリケートクリームをタップリ塗って乾かした後は、境目がなくなりました。
デリケートクリームの水分が革中の油分を平均化してくれたからこその結果です。
革に水シミができてもあきらめないで!落とせます
本記事では、革の水シミを落とす方法を実践解説しました。
雨に濡れたり、水はねしたり、革が部分的に濡れると水シミができ、跡になってしまうことがあります。
水シミは革内部の油分の偏りによって起こるため、拭いたところで汚れのようには落とせません。
水シミを落とすには革全体を濡らして、革内部の油分の偏りを解消する方法が有効です。
そこで活用したいのが、水分を多めに含んだレザーケアクリーム。
水分が主成分のクリームならば、水と同様にシミを落とせます。
同時に、栄養補給も可能。
M.モゥブレィのデリケートクリームをはじめとした、潤い補給特化型のクリームを水シミが気になる革製品に満遍なく塗れば、シミが消えます。
クリームを塗って乾かすだけのお手軽手法で、水シミを落とせますよ。
それでは、今回はこの辺で。
少しでもご参考になれば幸いです。
ご覧いただき、ありがとうございました!
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ランキング順で並べはするものの、それぞれおすすめの人が違うので自分にピッタリなレザーブランドを選んでみてください。
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こんな人におすすめ | とにかく高級感のある財布が欲しい |
色へのこだわりが強く複数の色を手作業で重ねる染色が独創的な印象を与える。
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