オールデン(Alden)ってご存知ですか?
…っていうのも失礼なくらい、世界的に有名なブランドなのがオールデン。
男の憧れです。
この間、オールデンのロングウィングチップを磨いたとき、毎度のことながら、
と思ったので、そのオールデンについて色々と調べて悦に浸っておりました。
そしてテンション爆上げのまま、今これを書いています。
調べたことについて書き連ねてテンション発散していく所存。
ということで、本記事ではオールデン(Alden)の革靴の特徴と定番モデルを紹介していきます。
オールデンの歴史

オールデンはアメリカのシューズカンパニーです。
1884年にマサチューセッツ州のミドルボロウに設立されました。
オールデンというブランド名は、創業者のチャールズ・H・オールデン(Charles H.Alden)に由来します。
創業の8年後には、同じくマサチューセッツ州に工場を新設して事業を拡大。
そこから経営権の譲渡や工場の移転と紆余曲折を経て、1970年代には再び創業地のミドルボロウに戻り、現在に至っています。
かつてミドルボロウ近くのボストン周辺には多数のシューメーカーがあったそうですが、現在はオールデンただ1社。
経営規模の拡大に慎重な姿勢が、現代まで130年以上に渡ってブランドが続いてきた理由です。
そのおかげで、僕は今、オールデンの靴を履けています。
ちなみに、アメリカのシューズメーカーといえば、コールハーン(COLE HAAN)も有名です。

オールデンの革靴

オールデンの革靴は、すごく上質な革を使用。
ほぼすべての靴がグッドイヤーウェルテッド製法で作られています。
100%ではありません。
アメリカらしく作りが少々無骨というか、雑というか。
ですが、それも魅力の1つでもあります。
そのぶん頑丈で、まさに一生付き合える革靴なのです。
また、オールデンの最大の魅力といって過言ではないのが、ラストが豊富で、いずれも非常に魅力的な形状だということ。
人間の足型は個人個人で多種多様ですが、それぞれの足に適した、
- フィッティングが良好なラスト
に出会えます。
高いフィット感が得られるラストにより、左右の足の均整を回復させることが可能。
医療の視点からもオールデンの功績はとても大きいのです。
オールデンのみならず、ダンスコ(dansko)のように、健康にも好影響を与える靴がアメリカには多いです。
さすが合理的な国、というべきでしょうか。
今のオールデンの主要なラストはざっくり6型あり、いずれもが50年以上前に完成している、とても歴史ある形状です。
では、オールデン製ラスト、メイン6型を紹介していきます。
バリーラスト
バリーラストは、オールデンのラストの中でも一番古いラストです。
土踏まずの曲線がゆるく、どっしりとした印象で履きやすさを追求したラストとなっています。
僕の975ロングウイングチップもバリーラストです。
ホント、履きやすくて疲れません。
僕にとってはゆるくもなくキツくもなく、ちょうど良い具合。
僕の足に合っている証拠でしょう。
モディファイドラスト
モディファイドラストは、オールデンが誇るラストの中で、最も有名なラストではないかと個人的に思います。
他のラスト名は聞いた事がなくても、モディファイドラストは知っているという方も多いのでは?
耳なじみが良いですね。
「モディファイドラスト」(ただ言いたいだけ)。
その特徴は、大きくえぐれた土踏まず部分。
足にピッタリフィットして、靴が足に吸い付くような感覚を得られます。
土踏まず部分がギュッと絞られているので、その分、つま先やかかとに余裕ができる場合があります。
そのため、通販では購入しないほうが良い…かも。
このラストのくびれはホントに美しいです。
ミリタリーラスト
ミリタリーラストは名前の通り、多様な人種が集まる軍隊でも対応可能とすべく、つま先部分をラウンド型にし、履く人の足の形問わず履けるように加工したラストです。
一方で、土踏まず部分の曲線がきつく設定されており、つま先部分で失われがちなフィット感をフォローする作りになっています。
足の形がいわゆる「スクエア型」の人にも合いやすいラストです。
アバディーンラスト
アバディーンラストは、オールデンのドレス担当。
名前の由来は、スコットランドのゴルフ場に由来します。
なんでも、アバディーンラストが開発された当時の、オールデンの社長さんのゴルフ好きが高じてだとか。
ラスト形状としては全体的に細く、ドレッシーな印象です。
良い意味でオールデンらしくない、シュッとしたオーラを放っています。
- カジュアルな服装にアバディーンラストを合わせる
なんて、洒落てます。
ヴァンラスト
オールデンに元々あった別のラスト型をローファー用に改良したのがヴァンラストです。
オールデンの技術の象徴であるスキンステッチをより立体的にすべく、トゥ周りのサイドウォールを立てた仕様となっています。
日本でもこのラストを使用したペニーローファーは絶大な人気を誇り、日本人向けに甲高にした日本人仕様のモデルもあります。
日本人仕様のラストが開発されるほどとは、相当な人気です。
トゥルーバランスラスト
トゥルーバランスラストは、土踏まずのくびれがバリーラスト同様に控えめな形状。
そして、トゥもラウンドしています。
足幅が広い人に最適な、幅広いラスト設計がトゥルーバランスラストの特徴。
いかにもアメリカの靴という印象を受けます。
このラストのインディブーツは、映画「インディ・ジョーンズ」でハリソン・フォード氏が履いていた靴として、あまりに有名ですね。
とまぁ、こんな感じで。
オールデンのラスト紹介でした。
オールデンの名作モデル
さて、ここからはオールデンの超定番の革靴をご紹介します。
モデル名 | シューズデザイン |
990 | プレーントゥ |
1340 | チャッカブーツ |
975 | ロングウィングチップ |
いずれも、カジュアル使いにピッタリの革靴たち。
ビジネスカジュアルスタイルにも取り入れられる汎用性の高さが魅力。
どれもオールデンの代名詞といって過言ではない、不朽の名作です。
990(プレーントゥ)

990はオールデンの超人気シューズです。
シンプルデザインのプレーントゥの靴で、オールデンレザーの風合いをダイレクトに楽しめます。
ラストには、ゆったりとした履き心地のバリーラストを採用。
履き心地の良い形状と、見る者を魅了するコードバンの美しさが特徴の1足です。
1340(チャッカブーツ)

グッドイヤーウェルテッド製法で仕上げられた1340チャッカブーツは、美しさと堅牢さから高い人気を誇るモデル。
と思ったとき、オールデンのチャッカは早い段階で候補の1つに浮上するしょう。
先ほどご紹介した990と同じ、バリーラストを採用。
ラクな履き心地のブーツです。
コードバンの色気ある輝きが足元を上品に演出し、ラフな履き心地のカジュアルさに引っ張られ過ぎないのもGOODです。
975(ロングウィングチップ)

インパクト抜群のデザインを持つ975は、オールデンのロングウィングチップモデル。
W文字が描かれたウィングがサイドからヒールまで、一直線に伸びているアメリカンスタイルの革靴です。
上品でありながら、どこかワイルドな雰囲気醸す、圧倒的な存在感を放ちます。
ボリューム感たっぷりの足元になりますが、快適な履き心地の革靴です。
コードバンタンナー「ホーウィン社」との関係

オールデンといったらコードバン。
もちろんコードバン以外の革も扱ってはいますが、僕にとってはやはり、
- オールデンといえばコードバン
なんです。
オールデンのコードバンと聞いて思い浮かぶのが…。
ホーウィン社ですね!
ホーウィン社はコードバンの世界有数のタンナー(製革業者)です。
いわゆる、「なめし」業者。
世界有数のコードバンタンナーであるホーウィン社の中で厳選された特に品質の高いコードバンがオールデンに卸されています。
オールデンの革靴の品質は作りこみの技術だけでなく、革そのものの良質さにも支えられているのです。
オールデンはホーウィンのコードバンのみ使用して靴を作っており、逆にいえば、
- オールデンが認める品質の革を供給できるのは世界でホーウィンだけ
ということなんです。
そのホーウィンが誇る、馬の臀部(おしり)を使用したシェル・コードバンは革の厚みがあり、色のムラも少ない極めて高品質な革。
ですが、その中でもさらに選りすぐりの逸品を使用しているのがオールデンなのです。
ではなぜ、オールデンはそのような高品質なコードバンを仕入れることができるのか。
その理由は、オールデンとホーウィン、両社の関係性にあります。
というのも、ホーウィンは過去に、コードバンの需要の落ち込みによって経営が傾いたことがあるのです。
そこで動いたのがオールデン。
オールデンの革靴にコードバンは必須という方針を打ち出し、コードバンの発注をなんと2年分まとめて実行。
それによりホーウィン社の経営は何とか持ちこたえました。
その時にできた信頼関係によって、ホーウィンはオールデンに向けて最高品質のコードバンを提供している、ということなんです。
美談ですよね。
当時の両社の経営者、従業員の方たちには感謝しかありません。
そのおかげで、今日も僕はホーウィンのコードバンを使ったオールデンの革靴を履けるのです。
オールデン大好き!いや!超好き!

本記事では、オールデンについて歴史や靴の形状の特徴について書きました。
普段はオールデンの革靴を見て、履いて楽しんでいました。
しかし、今回オールデンについて調べてみて、新たな知識が身につき、違った楽しさを見つけられました。
何でも、どんな分野でもそうですが、物事を知ることにより、新たな視点やこれまでとは違った感じ方で、その物事をとらえられます。
オールデンの会社の歴史を知り、ポリシーを知り、靴へのこだわりを知ることができたことで、これまで以上にマイオールデンに愛着がわく結果に。
ラストのご紹介はあくまで主要6型にとどめましたが、実際に販売されている靴にはもっと沢山のラストの種類があります。
ですから、この記事で解説したラスト形状のいずれも足に合わないという人にも、オールデンの靴を楽しむための選択肢が豊富にあります。
多くの方がオールデンの靴の素晴らしさを味わうことができるのです。
お気に入りの靴を見つけて、オールデンの革靴のエイジングを楽しんでいきましょう。
余談ですが、僕がアメリカでオールデンを購入した際、お店の方に、
と言われました。
履きやすさはもちろんのこと、アメリカへの漠然とした憧れみたいなものも、オールデンに惹きつけられる要因なのかも知れませんね。
少しでもご参考になれば幸いです。
ご覧いただき、ありがとうございました!




革靴選びの参考として履きやすさと持つ喜びを感じるシューズブランドを紹介します。以下のボタンから詳細記事や公式サイトをチェックしてみて下さい。


公式オンラインショップの購入特典 会員登録すると送料無料。さらに登録時と誕生月にクーポンプレゼント。
快適性 | ソールの返りが良くクッションもきいているため次の一歩が踏み出しやすい |
---|---|
価格 | 30,000~50,000円 |
履き心地オススメ度 | 「革靴を履くのはつらい」を覆すバツグンの快適性 |
オススメの人 | 「革靴は足が痛くなって履くのがつらい」と感じている人 |


快適性 | アッパーとソールが確かなホールド感を生み靴がずれにくくコスパと履き心地のバランスが良い |
---|---|
価格 | 20,000~40,000円 |
コスパオススメ度 | リーズナブルな価格で本格派革靴を楽しめる |
オススメの人 | 比較的低価格で上質な革靴をまず1足買いたい人 |


快適性 | 日本人の足型に合うアーチサポート採用した足のことを考え抜いた良好な履き心地 |
---|---|
価格 | 50,000~70,000円 |
履く喜びオススメ度 | メイドインジャパンで日本人の足になじむ形状と高級感 |
オススメの人 | 日本人の足に合う上質な国産革靴を履きたい人 |