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コードバンクリームレノベイターをレビュー!馬革の靴は油分メインのクリームで磨こう

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馬のお尻の皮をなめして作られる革、コードバン

その美しい光沢と滑らかな手触りは牛革とはまた違った魅力を持っています。

その美しさゆえにコードバンを使った製品は世の中に数多くあり、革靴もその内の1つ。

コードバンの革靴には他の革種には出せない、色気ある独特の雰囲気が漂います。

ただ、そんな独特の雰囲気を放つコードバンの靴も、日々のケアを怠ってしまえば、その魅力は半減してしまいます。

せっかくの美しいコードバンの輝きが失われてしまっては、もったいないというもの。

美しいコードバンを存分に楽しむため、定期的に靴磨きを行うことが吉です。

ただ、

コードバンは繊細な革って聞くけど、靴磨きに使う靴クリームってどんなのを使えば良いの?

との疑問が浮かびます。

結論、コードバン用の靴クリームを使えばOK。

そう。

コードバンの靴を磨くための靴クリームがあるのです。

その名はコードバンクリームレノベイター

長めの横文字で、噛みそうな商品名のコードバン用靴クリームです。

本記事ではコードバンの靴磨き手順を踏まえつつコードバンクリームレノベイターの詳細と使い方をご紹介していきます。

コードバンに使うべき靴クリームとは?

コードバンの靴を磨くときに使うべきクリームとは何か…。

一路
一路
まぁ、もう冒頭で名前が出てしまっていますけれども!

「コードバンクリームレノベイター」という靴クリームがあるのです。

コードバンクリームレノベイターの特長

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コードバンクリームレノベイターとは、シューケア用品ブランドのM.モゥブレィから販売されている、靴磨き用の靴クリームの1種です。

世の中に数多く存在する靴クリームですが、用途や使い方はそれぞれ異なります。

その中で、コードバンクリームレノベイターはその名の通り、コードバン用に開発されたクリームなのです。

通りすがりの御方
通りすがりの御方
コードバン用って他の靴クリームと何が違うの?
一路
一路
ズバリ、靴クリームに含まれる水分の量です!

コードバンクリームレノベイターは乳化性ながら油分が多いクリームです。

逆に言えば、水分が少ないということ。

コードバンは馬のおしりの革繊維を無理やり寝かせることで、あの得も言われぬ独特の光沢を放っています。

ただ、そこにコードバンの欠点が隠されています。

革の繊維を無理やり寝かせているため、ちょっとした刺激でその革繊維が立ち上がり、毛羽立ってきてしまうのです。

ここでいう刺激とは水分

雨などの水に濡れたコードバンは水染みができたような跡が残ってしまうのですが、それは革繊維が立ち上がってしまうからなのです。

コードバンの靴を磨くための靴クリーム

水分に触れるとコードバンの繊維が毛が立ってしまうので、靴クリームでも多量の水分が含まれているものはコードバンには適しません。

水分が多めと言えば、デリケートクリームなどが該当します。

コードバンクリームレノベイターは、

  • 油分が多い=水分が少ない

という靴クリームなので、コードバン革にも安心して使えます。

保革効果(革への栄養補給)があり、美しい光沢感も与えてくれます。

また、粘度が高く、革に色が乗りやすい性質も合わせ持ちます。

革にクリームが乗りやすいという点から、靴クリームの浸透があまり期待できないガラスレザー用のお手入れクリームとしても使うことができます。

お手入れが不要と言われがちなガラスレザーですが、磨いた方が見た目の美しさが保てますからね。

コードバンクリームレノベイターでコードバン靴を磨く方法

さて、ここからは実践編。

コードバンクリームレノベイターを駆使してコードバンの靴を磨いていきます。

早速、今回磨く靴に登場してもらいましょう。

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オールデン(Alden)の975、ロングウィングチップ。

「No.8」と呼ばれる、いわゆるバーガンディ色です。

磨き手順は以下の通り。

  1. ホコリ落とし
  2. 汚れ落とし
  3. 革に圧を加える
  4. コードバンクリームレノベイターを塗る
  5. コードバンクリームレノベイターを革へと馴染ませる
  6. クロスで拭く
  7. ブラシで磨き上げる

コードバン革ならではの操作としては、

  • 革に圧を加える

という点です。

先ほども述べましたが、コードバンの革を寝かせるため、革を押し込んで立ち上がってしまった革の繊維を寝かせるのです。

それ以外は、基本的に牛革の靴を磨く際の手順と同じです。

一路
一路
では、靴磨きスタート!

ホコリ落とし

まずはホコリ落としをしましょう。

比較的柔らかな馬毛のブラシを使って、靴に付着したホコリを払い落とします。

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この靴のように穴飾りのある革靴の場合、その穴の中にホコリを溜まっていることもありますので、ブラシの毛先でホコリをかき出すイメージでブラッシングしましょう。

ホコリ落としのブラッシングは一度のストロークで広範囲をブラシ掛けできるように、大きめのブラシを使用するのがおすすめです。

汚れ落とし

続いては汚れ落としです。

革靴を日々履いていくうちに徐々に溜まっていく水汚れや油汚れを除去します。

クリーナーとして使うのはサフィールノワール(SAPHIR NOIR)のレザーバームローション

ビーズワックスベースのマイルドローションで、汚れを落としながら栄養成分の補給も行える万能選手。

コードバンは水に弱いため、ステインリムーバーなどの比較的水を多く含むクリーナーを使用すると、その量や使い方によってはシミになってしまうこともあります。

油脂やロウが主成分であるレザーバームローションならば、水シミができてしまうリスクを避けることができるのです。

このレザーバームローションを汚れ落とし用のクロスに取り…

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靴を拭いていきます。

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力は加えず、なでるように。

力を入れずとも、汚れは取れていきます。

革に圧を加える

レザーバームローションで革靴の汚れを落とした後は、革に圧を加えてコードバンの繊維を寝かせていきます。

履いていくうちにどこかにぶつけたり、水に濡れたりすると、その刺激によってコードバンの繊維は毛羽立ってきます。

革繊維の毛羽立ちは表面の滑らかさを失わせて、シミのような跡になってしまいます。

それを解消するため、コードバンに圧を加えて、再び革の繊維を強制的に寝かせるのです。

ただ、圧を加えるといっても、それによってコードバンが傷つくようなことがあってはなりません。

そのため、コードバンに圧を加える作業には表面が滑らかなものを使用します。

僕が使用しているのは水牛の角で作られたアビィ・レザースティック

アビィ・レザースティックで直接、革をこすりながら繊維を寝かせていきます。

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縦、横、斜めとあらゆる方向からこすって、毛羽立ちが残らないようにします。

レザーバームローションを塗った後であれば、その油分によってコードバンの革が柔らかくなっているので、繊維の毛羽立ちを寝かせやすくなります。

このタイミングで、コードバンに圧を加えるというのは、ちゃんとした意味のある行為なのです。

コードバンクリームレノベイターを塗る

ここで今回の主役の登場。

コードバンクリームレノベイターを靴に塗って、油分補給と補色をします。

バーガンディの革靴に使うコードバンクリームレノベイターの色はボルドー。

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通りすがりの御方
通りすがりの御方
あれ?
容器こんなんだっけ?
一路
一路
違いますね…
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本来は右の容器に入っているのですが、ボルドーの本来の容器は過去に落として割ってしまったのです…。

ですので、今はキッチン用品の調味料入れに中身のクリームだけ移して使っています。

一度に使う靴クリームはごく少量なので、中々無くならないもの。

一路
一路
容器の方がダメになるのが早い場合もあるという教訓を得ました!(ただの不注意)

靴クリームの保存容器は乾燥を防げる密閉可能なものであれば良いと思います。

クリームの容器を割ってしまった方はお試しください。

…と。

話がそれましたが、このコードバンクリームレノベイターをクリーム塗布用ブラシに取り、革靴に塗っていきます。

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コードバンは繊細な革なので、外部からの刺激に弱いです。

コードバンのお手入れに使うブラシの毛は豚毛ではなく、比較的柔らかい馬毛を使用することをおすすめします。

この小型ブラシも馬毛です。

アッパーにヌリヌリ。

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全体に満遍なく塗り終えたら、次の工程に移ります。

コードバンクリームレノベイターを革へとなじませる

先ほど塗ったコードバンクリームレノベイターをより革へとなじませるため、馬毛ブラシでブラッシングします。

ここでも使うのは柔らかな馬毛ブラシ。

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円を描くように、革へクリームを馴染ませるイメージをもってブラッシングします。

度々述べますが、コードバンは繊細なので強くブラッシングせず、優しく時間をかけてブラシ掛けしましょう。

この工程で使用するブラシには靴クリームが付着します。
色移りを防ぐため、ホコリ落とし用のブラシとは別のブラシを使いましょう。

クロスで拭く

アッパー全体をブラッシングした後は、クロスで革靴を拭きます。

ブラッシング後に残った余分なコードバンクリームレノベイターを除去します。

余分なクリームが残っていると革靴にツヤが出にくいです。

また、長期間そのままにしておくとクリームが酸化してダマになったり、革の風合いをそこねることになってしまいます。

この工程でしっかりと余分なクリームを取り除きましょう。

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クロスを指に巻き付けて、アッパー全体を拭き上げていきます。

油分な靴クリームが取り除かれていくと、だんだんとツヤが出てくると思います。

ブラシで磨き上げる

クロスで革靴を拭き上げた後は、山羊毛ブラシでブラッシングします。

山羊毛は非常に柔らかい毛で、靴クリームやワックスを微粒子レベルで均一にならすことができるため、美しい光沢が得られます。

使用するのはブートブラックのフィニッシングブラシ

山羊毛と馬毛が各50%使われた、山羊毛と馬毛の混合ブラシ。

細く柔らかな山羊の産毛に、しなやかでコシのある馬の尾先を混ぜており、柔らかさと適度なコシを両立させているブラシです。

このブラシにハンドラップで少量の水を付けて、ブラッシングします。

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ほんのわずか、水を半滴から1滴ほど付けて…

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優しくブラッシングしていきましょう。

時間をかけてゆっくりと。

徐々に光沢が現れ、上品な雰囲気に仕上がっていきます。

靴のアッパー全体をブラッシングして革にツヤを与えることができたら、これにてコードバンの靴磨きは終了です。

コードバンクリームレノベイターでコードバン靴を磨いた結果

靴磨き後のオールデン975の様子を見てみましょう。

こちらです。

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テカテカしてますね。

光沢があり、輝きに奥行きがある印象を受けます。

横からの図も。

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  • コードバンの魅力、ここにあり

と言わんばかりの独特の雰囲気です。

美しいの一言ですね。

シューワックスで得た光沢とはまた質の異なるツヤ感。

たまりません。

靴磨き前後の靴の様子を見比べてみましょう。

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ボルドー色のコードバンクリームレノベイターを塗ったことで、革の赤みがハッキリ現れています。

靴磨き後は発色が良くなっているのがお分かりでしょうか?

コードバンクリームレノベイターの色乗りの良さが発揮されていると実感できる結果となりました。

コードバンのお手入れには油分がメインのクリームがおすすめ

本記事ではコードバンの革靴をコードバンクリームレノベイターでお手入れしました。

コードバンクリームレノベイターは油分がメインの靴クリームであり、水気を嫌うコードバンには好相性。

保革だけでなく、革の上にしっかりと色が乗るので補色効果もバッチリ。

コードバンの美しさをより際立たせる光沢感を与えることもできます。

もちろん、コードバン以外の革にも使えますので、水分を含ませたくない革靴や革の補色を重点的にしたいとき、コードバンクリームレノベイターが活躍。

水分が少ないのでクリームの伸びこそいまいちですが、その分、革への着色のしやすさと定着のしやすさは抜群です。

コードバンのお手入れのみならず色あせた革靴の補色、ガラスレザー靴を磨く際などに活用してみてはいかがでしょうか?

それでは、今回はこの辺で。
少しでも参考になれば幸いです。

ご覧いただき、ありがとうございました!

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