財布のお手入れはしていますか?
日常的に使用頻度の高い財布。
財布の多くは革で作られています。
革といってもその種類は多様。
ですが、最も財布に使用される機会が多い革は、
- 牛革
です。
それはつまり、日頃から牛革の財布を使う人多いことを意味します。
ですが、意外と革財布のお手入れをしている人は多くないです。
しかし。
お手入れすればお気に入りの革財布が長落ちしますから、やらない手はありません。
その中で、特に繊細な革種のカーフレザーの財布を例にとり、実際のケア方法をお見せします。
ということで、本記事では牛革で作られた財布のお手入れ方法について解説します。
- お気に入りの革財布をお手入れしたい
- 革財布のお手入れってどうやるの?
- 革財布のお手入れに使う道具は?
この記事ではエンダースキーマのカーフレザー財布をお手入れする様子を紹介します。マルジェラをはじめ、ラグジュアリーブランドやハイブランドの財布も同様のケアで対応できます。
また、記事内ではカーフレザー財布のお手入れをしますが、キップスキンやステアハイドといった、その他の牛革種全般をカバーする方法です。ぜひ取り入れてみて下さい。
作業工程 | 使う道具 | 目的 |
---|---|---|
ホコリ・汚れ落とし | 馬毛ブラシ クロス |
ケア前に革をきれいにして保革クリームの浸透をサポートする |
クリーム塗布 | 保革クリーム 小型ブラシ |
革に潤いと栄養を補給しコンディションを整える |
クリームなじませ | 豚毛ブラシ | 革へクリームを押し込み保革成分の浸透 |
クリーム拭き取り | クロス | 革のべたつきを防止すると同時にツヤを出す |
これまでに財布のケアをしていなかった人もこれを機にやってみてはいかがでしょうか?
革財布をお手入れする必要性
答えは…。
です。
というのも、お手入れすることで次の効果が得られるから。
- 汚れが落ちてきれいに保てる
- 革の乾燥が防げる
- 愛着がわく
革財布をお手入れするメリット|汚れが落ちてきれいに保てる
お手入れの効果とは…。
まずは汚れを落とせるということ。
財布は使っていくうちに、手の皮脂や水汚れが付着していきます。
そのままにしておくと、革の風合いが失われてしまうことに。
そこで、定期的に汚れを落としてきれいな状態を保つ必要があります。
革財布をお手入れするメリット|革の乾燥が防げる
革以外の布製やナイロン製の財布でもお手入れして汚れを落とすことは重要ですが、革の場合、
- 革の乾燥
という点も気にかけなければいけないポイントです。
お手入れすれば革の乾燥を防げるのです。
革は放っておくと徐々に乾燥します。
革には潤いを保つための水分や油分が含まれており、時間とともに水分が抜けて乾燥が進みます。
水分が蒸発していくのにともない、油分も一緒に革の外に飛んで行き、革の潤いが失われていきます。
革の潤いがなくなるとしなやかさが失われることに…。
しなやかさが失われると、
- 革のひび割れ
が起こりやすくなります。
そして、割れた革は二度と元には戻りません。
つまり、革の乾燥を防ぐためにはお手入れで革の潤いを保つのが重要というわけなんです。
革財布をお手入れするメリット|愛着がわく
お手入れすることで財布に愛着がわくのも大事なポイントです。
大事な財布を心を込めてケアすれば、ますます財布が愛おしくなるはず。
そうするとお手入れがさらに楽しくなり、ポジティブスパイラルが生まれていくのです。
実践|カーフレザーの財布をお手入れする方法
ここからは、革財布のお手入れ方法について実際の手順を追って紹介していきます。
まずは、今回お手入れする財布をお見せしますね。
こちら、エンダースキーマ(Hender Scheme)のスクエアジップパース。
2つ折り型のファスナー付き財布です。
革は貴重である国産ベジタブルタンニンなめしの、
- カーフ(生後6ヶ月以内の仔牛の革)
を使用。
きめ細やかさと、しなやかな手触り。
カーフ特有の上品な風合いがあって、とても美しい仕上がりです。
ファスナーを開いて中を見ると、スナップボタン式のコイン入れとカード入れ、お札入れがある大変シンプルなデザイン。
シンプルがゆえに使いやすいです。
そして何より、使っていく度に革の経年変化も楽しめる、
- 革好きにはたまらない逸品
です。
カーフレザーはとても美しいですが、それゆえに繊細。
しっかりお手入れして汚れを落とし、保革をしてあげましょう。
財布のお手入れ手順は以下の通りです。
- ホコリ・汚れ落とし
- 保革クリームの塗布
- 保革クリームをなじませる
- 保革クリームを拭き取る
と思ったあなた、安心してください。
実際にケアしてみれば、難しい作業ではないことがわかるはずです。
革財布のお手入れに使う道具を準備
革財布のお手入れに使用する道具はこちら。
- クロス
- 馬毛ブラシ
- ペネトレイトブラシ
- 豚毛ブラシ
- 保革クリーム
クロスは革についた汚れや保革クリームの拭き上げに使用します。
馬毛ブラシは財布の細かいところに入り込んだホコリなどをかき出す役目。
ペネトレイトブラシは保革クリームの塗布用。
豚毛ブラシは保革クリームを塗った後にクリームを全体になじませるのに使います。
保革クリームは革の栄養を与えて乾燥を防止し、ツヤを与えます。
ホコリ・汚れ落とし
まずはホコリと汚れを落とすところから。
馬毛ブラシで革財布の外側・内側をブラッシングしてホコリを落とします。
革のシワ部分や…
中のカードポケットの隅まで、ブラッシングを施します。
ホコリをかき出すイメージですると良いです。
ブラッシングの次は、クロスで汚れを拭き取ります。
力を入れずに優しく拭きましょう。
財布の内側も満遍なく拭きます。
保革クリームの塗布
続いて、財布に保革クリームを塗ります。
使用するのはこちらの道具たち。
ドイツのシューケア用品メーカーのである「コロニル」の保革クリーム、
と、クリーム塗布用ブラシの、
です。
1909シュプリームクリームデラックスをペネトレィトブラシに取って…
財布にヌリヌリ。
ペネトレイトブラシを使うと均一にクリームを塗り伸ばせます。
財布の内側も革ですので、保革クリームを塗りましょう。
小銭入れのフラップ部の裏側も忘れずに。
内側の革はヌメ革を使っているため、クリームを塗った後の色の変化が顕著です。
ですが、色が濃くなるのは一時的なもの。
クリームに含まれている水分が乾燥するにつれて、色が元の状態に戻ってきます。
シュプリームクリームデラックスなら、
- クリームを塗った跡が残らない
ので、心配ご無用です。
以上が保革クリームの塗布工程。
次の作業に移ります。
保革クリームをなじませる
クリームを塗った後は、ブラッシングで革へクリームをなじませます。
使うのは毛にコシがある豚毛ブラシ。
比較的硬い毛である豚毛。
豚毛ブラシはクリームを運ぶ力が強いです。
そのため、先ほどペネトレィトブラシで塗ったクリームをさらに均一に革全体へと広げられます。
財布内側もブラッシング。
内側はカードポケットや小銭入れなどがあり、構成が複雑です。
ブラシの細かい毛が隙間にも入り込めるので、クリームがすみずみまで行き渡ります。
革製品のお手入れにはブラシは必須ですよ。
保革クリームを拭き取る
ここが最後の工程です。
余分な保革クリームをクロスで拭き取ります。
ゴシゴシとこすらず、優しくなでるように拭きましょう。
この時点ですでに、塗布したクリームのうちの革に必要な成分は内部へと浸透しています。
つまり、表面に残っているのは余分なクリームです。
余分なクロスを拭き取るのがこの工程の目的です。
内側もしっかりと拭きます。
革財布全体をクロスで拭いたら、お手入れは終了です。
仕上がりを見てみましょう。
まずは財布の外側から。
しっとりと革が潤いました。
控えめながらも光沢も付与されて、
- カーフレザーの美しさが際立つ仕上がり
となりました。
そして、財布の内側。
ツヤのある仕上がりですが、ヌメ革が持つ革の質感の素晴らしさを損なうことなく、むしろ引き立たせているようにさえ感じます。
クリームを塗った直後の革の変色もすっかり元通りになりました。
カーフレザーは繊細なのでお手入れ方法は大事
カーフレザーはきめ細やかで美しいという特長があります。
一方で、とても柔らかく繊細な革種でもあります。
そのため、耐久性は他の革に比べて劣るという欠点があります。
例えば、
- 爪で引っかく
- 強くぶつける
など、日常の些細なことで傷が付いてしまうこともあります。
また、水にとても弱いです。
だからこそ、保革クリームでベールをまとわせ、
- 傷や水からカーフレザーを守る「保護層」を作る
ことが大事。
先ほど紹介したお手入れをする場合は、
- クロスでゴシゴシ拭く
- ブラシに過度な力を加えてブラッシングする
上記は厳禁。
今回お手入れした財布に限らず、カーフレザーを使用した革製品をケアするときには、
- デリケートな革
だという意識を常に持ち、取り扱うことが重要です。
革財布のお手入れ頻度は?「気付いたとき」に
これまで、革財布を定期的にお手入れする必要性と方法を解説してきました。
上記が分かると、さらに以下の疑問がわいてきます。
その答えは、
- 革の乾燥が気になったとき
あるいは、
- 汚れが気になったとき
がオススメです。
というのも、革財布を日常的に使っていると、手の油が付くので革が乾燥しにくくなります。
汚れが付いたときでも日々使っていると気づきやすいので、ちょちょいと拭いたりできますよね。
常に使っている革財布の場合、何か月に1回と決めるよりも、
- 革がカサついているなぁ…
と感じたときにお手入れする程度で十分です。
逆に、日頃から使っていない革財布ならば、財布のコンディションに気づきにくいです。
そういった革財布の場合は、1か月に1回程度触ってみて、
- 乾燥していないか
- ホコリをかぶっていないか
を確認しましょう。
乾燥やホコリが気になったらお手入れすると良いです。
過度なお手入れは革財布の寿命を縮めてしまうことになりかねません。
大事なのは、革財布のコンディションに応じてメンテナンスすることです。
大事な革財布の状態を見て、お手入れの必要性を判断しましょう。
革の乾燥が激しいときは保革特化のケアクリームを使おう
先ほど述べた通り、革財布は普段から使っていれば手の脂が付きやすく、自然と革がしっとりとした状態にキープされやすいです。
しかし、しばらく使っていないと革の乾燥が進み、いつの間にかカサつきがひどくなっている場合があります。
革の乾燥が激しいときは、革への水分・栄養補給に特化した保革クリームを使いましょう。
上記の保革特化型のレザーケアクリームなら、乾燥した革の潤いを取り戻せます。
革にグングン吸収され、モチモチとした革の質感がよみがえりますよ。
先ほどの手順の、
- ホコリ・汚れ落としとクリーム塗布の工程の間
に保革特化型ケアクリームを使えばOKです。
乾燥から復活させれば革財布がしなやかになり、使いやすさがアップします。
革財布の汚れがひどいときはプロにお任せ
- 革財布の汚れがあまりにひどくて自分ではどうにもできない…
- 革財布の色あせが気になる…
なんて人には、革製品専門宅配クリーニングのリナビスがオススメです。
リナビスは品質に特化した、革製品の宅配クリーニングサービス。
大事なレザーアイテムを美しくよみがえらせてくれます。
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送料無料で全国対応可能です。
革財布をお手入れすれば末永く愛用できる
本記事では、カーフレザー財布のお手入れ方法について紹介しました。
革財布は日々使い続けることで、汚れの堆積や革の乾燥が進行していきます。
だからこそ、
- 財布の汚れ落とし
- 保革のための栄養補給
が重要です。
特に、比較的繊細な革の、
- カーフレザー
なら尚のこと。
お気に入りの財布を長く使い続けるために、定期的にお手入れしましょう。
お手入れすれば大事な革財布と末永く付き合っていけますよ。
また、布製ナイロン製の財布でも汚れ落としやほつれのお直しなど、できることは色々とあります。
革の財布以外をお使いの人もぜひお手入れしてみてください。
それでは、今回はこの辺で。
少しでも参考になれば幸いです。
ご覧いただき、ありがとうございました!
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こんな人におすすめ | とにかく高級感のある財布が欲しい |
色へのこだわりが強く複数の色を手作業で重ねる染色が独創的な印象を与える。
ユハクのアイテムの特徴 | 染色が鮮やかで革の美しい色味とグラデーションが楽しめる 芸術品のような美しさ |
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こんな人におすすめ | 人とは違った美しいレザーアイテムを使いたい |
「一生愛せる本質的価値のあるものづくり」をコンセプトに厳選した素材を基に機能性と品質を追求したモノづくりを徹底している。
キプリスの特徴 | 仕立ての良さと上質な革を使用 目に見えない部分の手間も惜しまない製品作りへのこだわりを持つ |
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こんな人におすすめ | 質実剛健の主張控えめな大人っぽい革製品が欲しい |