革靴の美しさはなんとも形容しがたく、魅力的。
- 革の深い風合い
- くびれを持った優雅な曲線美
革靴は、芸術品といって過言ではない人を惹きつける力を持っています。
イタリアのシューズメーカー、
- サントーニ(Santoni)
には、革靴の芸術性をより引き出すエレガンスな革靴が目白押しです。
サントーニの革靴の美しさは、職人の方々によるハンドペイントによって染められた、風合い豊かな色のグラデーションによるところが大きいです。
ミュージアムカーフのような、高級感と唯一無二の存在感を誇ります。
イタリアのブランドらしい、美を追求したデザイン。
それでいて、サントーニの革靴はグッドイヤーウェルテッド製法をはじめ、靴作りの高い製法技術を採用。
高い品質も合わせ持ちます。
その分、価格高めですが、お値段以上の持つ喜びを感じる革靴に仕上がっています。
そんなわけで購入しました。
サントーニの革靴を(倒置法)。
ダークブラウンの色味が美しい、ダブルモンクストラップの靴です。
本記事では、サントーニ(Santoni)のダブルモンクの革靴について詳細をレビューします。
- 革の風合いがきれいな革靴が欲しい
- 色のグラデーションを生かした革靴って何かないかな?
- サントーニの革靴の詳細が知りたい
サントーニ(Santoni)とは
サントーニ(Santoni)は1975年、イタリアのマルケ州で誕生したシューズブランドです。
洗練された洒落た色づかいとエレガントなロングノーズシルエットが特徴の革靴を展開しています。
創業者のアンドレア・サントーニ氏が靴作りのノウハウを得た後、工房を設立したのがブランドの起源です。
高い品質とモノづくりへ情熱が評価され、サントーニは創業からわずか20年で、ニューヨークに旗艦店を持つほどまでに急成長しました。
その後、世界各国に出店し、グローバルに展開。
いまや、イタリア屈指のシューズブランドとなっています。
サントーニの革靴の特徴
サントーニが創業から短期間の間に世界的なシューズブランドになった理由は、革靴作りの高い技術があるから。
創業者のアンドレア・サントーニ氏は職人気質の方で、品質への徹底したこだわりは言うに及ばず。
その精神はサントーニの職人の方々にも共有され、
- 完璧な靴(パーフェクトシューズ)
と称されるほどです。
サントーニの革靴の、より具体的な特徴は以下の通り。
- 高品質な革
- 美しい風合いのハンドペインティング
- ソールの製法が豊富
高品質な革
サントーニの革靴は、いずれもが美しく、静かな迫力があります。
それは革の上質さが一因です。
サントーニの革靴は、後述のハンドペイントによって着色された革の風合いを引き立てる、最高品質の革を使っています。
天然なめし革に特殊加工を施した革は、ハンドペイントとの相性が良く、きめ細やかな表面の雰囲気とあいまって、エレガントな色気を放ちます。
革は柔らかく、履き心地良し。
快適な履き心地を味わいつつ、革の経年変化をたっぷり味わえます。
伝統製法で仕上げたタンニンなめしのバケッタレザーなど、サントーニのレザーはこだわりの高品質な革種が目白押し。
それらの革を使った仕立てた革靴もまた、素晴らしい風合いです。
美しい風合いのハンドペインティング
サントーニの革靴は、美しさが魅力。
ブランドの代名詞といって過言ではないのがハンドペイントによる革のカラーリングです。
サントーニに使われる革は、ただでさえ上質。
その革の魅力を最大限に引き出すハンドペイントはサントーニをはじめ、イタリアブランドの真骨頂です。
サントーニの職人の中で2割弱の方々がハンドペイントに携わっており、ブランドのこだわりを象徴するかのよう。
サントーニは独自のカラーレシピで何度も色を塗り重ね、唯一無二の、
- サントーニカラー
を作り上げているのです。
サントーニの革靴が「芸術品」と呼ばれる、大きな要因の1つですね。
ソールの製法が豊富
サントーニは革靴作りの技術が高い水準にあります。
それを証明するのがソールの製法。
ソールは革靴の履き心地や耐久性に大きく影響する、とても重要な部分。
イタリアブランドの場合、マッケイ製法を採用した靴が多いです。
- イタリアの伝統的製法
- アッパー、インソール、アウトソールを一度に縫い付けて製靴する
- コバの張り出しが少なく、歩行時の靴の返りが良い
サントーニにもマッケイ製法を取り入れた革靴があるのですが…。
実は、サントーニにはマッケイ製法以外の作り方のノウハウが豊富。
創業者のサントーニ氏が元は職人なのも手伝ってか、サントーニが扱うソール製法はなんと10種類以上。
他ブランドだと定番のグッドイヤーウェルテッド製法とその他2~3手法なのを踏まえると、圧倒的な製法数です。
- 19世紀後半にアメリカで確立された製法
- 中底の「リブ」と呼ばれるひも状テープにアッパー、ライニング、ウェルトを縫いつける
- アッパーとソールが直接縫われていないため、ソール全体の取り替え(オールソール)が可能
- 修理しながら長く履ける
革靴のモデルによって製法を使い分け、適した方法で靴を作り続けているのですね。
その理由は、どの靴もデザインに最適な製法でソールを縫い合わせるべきだという信念から。
厳選した素材に合わせ、それに合った底付け方法を選択しています。
アッパーとソールのデザインをうまく調和させ、美しさと機能性を両立するための企業努力を惜しまない姿勢…。
それこそ、サントーニの革靴が創業からわずか数十年でトップシューズブランドの仲間入りを果たした所以です。
サントーニの革靴をレビュー
さて、ここからは…。
僕が購入したサントーニの革靴を実際にレビューしていきます。
開封からやっていきましょう。
箱、ドン。
開けると…
箱の中には、取り扱いに関する説明書と保護袋に包まれた革靴が。
箱の中はオレンジで、いかにもイタリアブランドらしい配色です。
説明書は2冊付属。
冊子の中には革靴のお手入れ方法が書いてあります。
サントーニの革靴の魅力を解説した記載もあり。
使いこなすうちに製品は深みを増し、より洗練された外観になってゆきます。
と書かれていますね。
袋から革靴を出して…
来ましたよ。
サントーニのダブルモンクストラップの革靴です。
- バックルとストラップが2つあるモンクストラップのこと
- エドワード8世が革靴ブランドのジョン・ロブに注文した「ストラップが2つある靴」が原型
- 元となったモンクストラップはアルプス地方の修道士(Monk)が履いていたサンダルが起源
サイドにダブルバックルが配された、サントーニの代表作の一つ。
ハンドカラーペインティングによる、深みのあるカラーとツヤ感が魅力の1足です。
ダークブラウンの深みが色気漂う革靴です。
モデルNo.は16036。
サイズは5.5。
日本サイズ換算では24.0cmに相当します。
サントーニの革靴のサイズ表記 | 対応した日本サイズ(cm) |
5.0 | 23.5cm |
5.5 | 24.0cm |
6.0 | 24.5cm |
6.5 | 25.0cm |
7.0 | 25.5cm |
7.5 | 26.0cm |
8.0 | 26.5cm |
8.5 | 27.0cm |
9.0 | 27.5cm |
9.5 | 28.0cm |
日本サイズ表記で「24cm」のサイズの場合、他の欧米ブランドだと「6.0」や「6.5」のサイズが多いです。サントーニの革靴は他ブランドに比べ、少し大きめのサイズ表記(+0.5~1.0)になっています。
こちらの美しい革靴を以下の部位ごとに詳しく見ていきますね。
- アッパー(甲革)
- インソール・ライニング(内側)
- アウトソール(靴底)
アッパー
まずはアッパーから。
サントーニの革靴の魅力は、なんといってもこの美しい色味。
アンティークやパティーヌ仕上げのような、色気漂うカラーグラデーション。
ハンドペイントゆえの仕上がり。
脱帽ものの優美さです。
デザインをもっと見てみましょう。
ラウンドトゥのコロッとしたフォルム。
ロングノーズの靴が多いサントーニの中では、めずらしい形状です。
ジャケパンスタイルにも合うUチップが、程よく肩の力を抜いた、ラフな雰囲気を醸し出します。
キメ細やかな革は素材としての上品さだけでなく、美しい染めの度合いもサポートします。
上質な革だからこそ、ハンドペイントのアート性が高まるというものです。
触ると、とても柔らか。
この柔らかな革が足を包み込み、優しいフィッティングを味わえる一因に。
靴の各パーツは手作業によってカットされ、縫い合わされています。
ストラップ部分はゴールドのバックルで、高級感あふれる佇まい。
2連のバックルは、洗練された雰囲気を一層引き立てます。
ストラップは下部が2つ穴で上部が3つ穴。
フィット感の微調節が可能です。
ガバッと開くと…
タンはつま先からの1枚革で仕立てています。
インソール・ライニング
続いて、インソールは…。
「Santoni」のブランドロゴがゴールド。
その下地がブラック。
さらにその周囲がオレンジと。
映えるカラーリングです。
見る部分全てがスタイリッシュ。
「MADE IN ITALY」の表記がどこか誇らしげに感じます。
「GOODYEAR」の文字も見逃しませんよ、僕は。
グッドイヤーウェルテッド製法採用で、
- ソールを修理しながら長く履ける革靴
ということです。
良いですね~!
つま先にかけてオールレザーのインソール。
ライニングには、通気性を確保するためのパンチングが入っています。
小さく開けられた穴がベンチレーションの役割を果たし、長時間履き続けても湿気がこもらず、快適な履き心地をキープ。
機能性を考慮したありがたい仕様です。
ライニングには製品表記があります。
手書きなのが「良いもの」感が出ていますよね。
これを書いた職人の方に想いを馳せるのも、また一興です。
アウトソール
次はアウトソールに注目。
コバはダークブラウンで美しい仕上がり。
グッドイヤーウェルテッド製法を採用しており、頼りがいのあるコバの厚みです。
アッパーよりも外側に張り出しているので、コバがバンパーの役目を果たし、どこかにぶつけても美しいアッパーを守る機能があります。
ヒール部分はどっしりとした面構え。
安定した接地で歩行を助けます。
ソール裏面はこちら。
爽やかなベージュ。
ツルッとした新品のソールは、いつ見ても美しいです。
底面の縫い付けはとても丁寧。
サントーニの靴作りの確かさを象徴するかのような、等間隔のピッチです。
アッパー側から見ても縫製の美しさは変わりません。
熟練の技術を感じる仕上がりです。
ソール中央にはブランド刻印が。
文字がオレンジ色に染められています。
こういった細かいところを見るのが楽しいですね。
ヒールには化粧釘があり、伝統的な革靴の雰囲気をそのままに。
ヒールに貼られたシールはアッパー、ライニング、インソール、アウトソールがすべて革でできていることを示しています。
ちなみに、シールは簡単に剥がせます。
かかとの積み上げも、また美しく。
実際に履いた後は削れてしまうアウトソール。
- 今のうちに目に焼き付けておきたい
と、ついつい見入ってしまいますね。
とはいっても、実際に履き下ろした後も、サントーニの革靴のすばらしさを感じることが可能。
履き下ろし後のソールの削れを見てみると…
中央部分が削れ、縫い代付近の箇所は削れていないのが分かります。
際の部分が削れないのはソールが丸みを帯びている証拠です。
履き心地を確保するため、ソールが平面ではなく、立体的に作られているのですね。
サントーニのダブルモンクストラップを履いてみた
ディティールをお見せした後は…。
いざ着用。
ということで、サントーニのダブルモンクストラップシューズを履いた様子がこちら。
遠目からでも分かる革の美しさ。
確かな存在感を放ち、足元を彩ります。
ダブルモンクなのでフォーマルさは高くなく、カジュアルな服装にもマッチ。
もちろん、普段のビジネスシーンでスーツに合わせるもよし。
冠婚葬祭には不向きです。厳かな場にはブラックのストレートチップで臨みましょう。
サントーニのエレガントな革靴は、日々のスタイリングを上品に演出。
ワンランク上のコーディネート構築をサポートしてくれます。
まさに、
- 履く芸術作品
といったところ。
- どんなパンツと合わせようか?
と考えるだけでテンションが上がります。
イタリアブランドの色気あふれるエレガントな雰囲気を纏いたいなら、サントーニの革靴を履けばOKです。
革の風合いを存分に楽しみたいならサントーニの革靴を要チェック
本記事では、サントーニのダブルモンクストラップの革靴について購入レビューしました。
サントーニの革靴はイタリアブランドらしく、美しくてスタイリッシュ。
高い技術力で作られる靴は、品質の良さもお墨付き。
上質な素材を使い、ハンドペイントで塗られたユニークかつエレガンスな革の風合いは唯一無二の存在感です。
- いつまでも見ていたくなる
そんな感覚に陥る、まさに芸術品。
サントーニの靴は!!
上質で美しい革靴を探しているなら、サントーニの革靴をせひチェックしてみてください。
それでは、今回はこの辺で。
少しでも参考になれば幸いです。
ご覧いただき、ありがとうございました!
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大事な革靴を劣化させないために靴を磨いてコンディションを整えるのがおすすめです。