シェットランドフォックス(SHETLAND FOX)は日本のシューズメーカーであるリーガル(REGAL)が展開するブランドの1つ。
リーガルが手がけるブランドの中で最高峰に位置するのがシェットランドフォックスです。
シェットランドフォックスの革靴は、流行にとらわれないデザインで長く履くことができます。
かくいう僕はシェットランドフォックスのコードバン靴「ウィンストン」を6年ほど愛用しているのですが、履き心地がとにかく良いのですよ。
加えて、ウィンストンは見た目も良き。
水染めコードバンの繊細な輝きが美しいウィンストンは、見る者を飽きさせない、むしろ月日を重ねるごとにどんどん魅力を増していく靴だと感じています。
本記事ではシェットランドフォックスのウィンストンのディティールをレビューすると共に魅力を語ります。
- ウィンストンってどんな革靴?
- ウィンストンの詳細が知りたい
という人はぜひご覧ください。
シェットランドフォックスのウィンストン
早速、紹介する革靴に登場してもらいましょう。
それがこちら。
シェットランドフォックス(SHETLAND FOX)のウィンストン。
黒のプレーントゥのコードバン靴です。
シェットランドフォックスは、日本のシューズメーカーのリーガルコーポレーションから1982年にデビューしたシューズブランドです。
当時のリーガルコーポレーションの前社名である日本製靴が世界に通じる高級自社ブランドとして、主にセレクトショップや海外のシューショップ等で販売を行っておりました。2009年春に、成熟してきた日本の靴市場において、「ブランドに惑わされない、日本人のための日本製の靴ブランド」として再デビューを果たしました。
※リーガル公式ウェブショップ「シューズストリート」より
一時的なブランド休眠を経て、時代の要求と共に復活した背景を持つシューズブランドがシェットランドフォックスです。
日本人の足型を徹底的に分析して作られたフィッティングと履き心地の良さがシェットランドフォックスの魅力。
上から見ると…
ぽってりとした形状が愛らしさを醸し出しています。
流行にとらわれない長く履けるデザインで、5年・10年と末永く付き合っていきたいと思える革靴です。
次の項目では以下の観点からウィンストンの詳細を見ていきます。
- アッパー(甲革)
- ラスト形状
- インソール・ライニング
- アウトソール
ウィンストンのアッパー(甲革)
まずはウィンストンのアッパー(甲革)から。
ウィンストンのアッパーには水染めコードバンが使われています。
馬のおしりの皮をなめして作られる革がコードバン。
コードバン本来の風合いを活かせる「水染め」。
その技術で仕上げた水染めコードバンは、上品で透明感のあるツヤを放ちます。
また、牛革の靴ではくっきりと入ってしまう履きシワも、コードバンではうねりとして現れます。
ウィンストンは外羽根式の革靴。
- シューレースを通す革がアッパーの外側に配置されたデザインのこと
外羽根式の革靴は羽根の部分がガバッと開くため、足が出し入れしやすく履きやすいのが特長。
羽根の開閉幅の調節がしやすいので、フィット感もある程度自由に調整できます。
ウィンストンは履きやすく、カジュアルシーンでも使いやすい革靴です。
横からウィンストンを見てみると…
コードバンの美しさもさることながら、ステッチの縫製の美しさにも目を見張るものがあります。
細かいピッチで等間隔に縫われたステッチの完成度。
これぞメイドインジャパンといった貫禄さえ感じます。
ウィンストンのラスト形状
ラスト形状にもシェットランドフォックスのこだわりが。
美しさを犠牲にせず、足形に近い形との両立を達成した流線形デザイン。
シェットランドフォックスの革靴はラスト形状のセンターを一般的な形状のものよりも8~10mm程度内側に移動させています。
そのため、より自然な履き心地が得られ、かつ足の負担を軽減するラストを実現。
履き続けても疲れにくく、快適なフィット感が得られる革靴に仕上がっています。
ウィンストンのインソール・ライニング
ウィンストンのインソール(中敷き)には「SHETLAND FOX」とゴールド文字で書かれたブランドロゴが。
高級感漂うデザインです。
ロゴ中央あたりをよく見ると、丸いくぼみがあるのが分かります。
このくぼみが足の収まりをよくし、快適な履き心地を生み出します。
ヒールカウンターは、一見すると何の変哲もない仕様に見えます。
で・す・が!
ヒールカウンターにもシェットランドフォックスならではの秘密が。
シェットランドフォックスには靴内側の土踏まず付近までカバーする、ロングカウンターが内蔵されています。
土踏まずの落ち込みをヒールカウンターがサポートしてくれるので、長時間履いても疲れにくい構造に。
その分、手間がかかる作り方になりますが、これも履きやすさの追求のため。
シェットランドフォックスの妥協のないモノづくりへの姿勢がうかがえる仕様です。
ウィンストンのアウトソール
アウトソール部分を見ていきます。
まずはコバ。
ウィンストンのコバはとても厚みがあるダブルソール仕様で重厚感があります。
ステッチもしっかりと入っています。
ダブルウェルトで安定感あるカジュアルな仕上がり。
- アッパー全体にウェルトを縫い付けた製法
- 高い堅牢性を誇る
- コバの張り出しが大きく、カジュアルさが増す
ヒールは高め。
積み上げられた革の上から更にハーフプロテクターリフトが付けられた、どっしりとしたヒールです。
裏返すと、レザーソールが顔を出します。
つま先部分はプレートでセルフ補強済みです。
シェットランドフォックスのウィンストンはグッドイヤーウェルテッド製法を採用。
- アッパーとアウトソールの間に細革(ウェルト)を挟んで縫い合わせる手法
- 耐水性、耐久性に優れ、ソール交換が容易
アウトソールとアッパーを結び付けている縫い糸も非常にキレイな仕上がり。
アッパーのステッチ同様、丁寧なつくりを実感できます。
アッパーからアウトソールまで抜かりなくこだわりが詰まった革靴、それがシェットランドフォックスのウィンストンです。
水染めコードバンが美しいシェットランドフォックスのウィンストン
本記事では、シェットランドフォックス(SHETLAND FOX)のウィンストンをご紹介しました。
水染めコードバンを贅沢に使用したウィンストンは、上品なツヤがありコードバンならではの唯一無二の独特の雰囲気があります。
シェットランドフォックスの革靴へのこだわりが凝縮されたラストを採用したウィンストンは、重厚ながらも快適な履き心地を提供してくれます。
シェットランドフォックスにはウィンストンだけでなく多様な革靴がラインナップされているので、気になった人はぜひともチェックしてみてください。
それでは、今回はこの辺で。
少しでも参考になれば幸いです。
ご覧いただき、ありがとうございました!
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