以前購入したコールハーンの革靴。
週1回程度の出撃でぼちぼち楽しんでいるのですが、そろそろソールの削れが気になってきました。
この靴はレザーソール(革製の靴底)なので、歩いた時にアスファルトなどでガリガリと削られていってしまいます。
ソールが削られ過ぎると、ソールの全面張替えになってしまって手間もお金もかかります。
部分的に補修できるところは早めに対策したくないですか?
履き下ろしたばかりの靴は特につま先の削れの進行が顕著。
レザーソールの削れ
「レザーソールは削れやすい」。
当たり前っちゃ当たり前ですね。
レザーソールはその名の通り、革で作られています。
そのため、ラバーやウレタンのソールよりも磨耗しやすいのです。
アスファルトなどの比較的硬い道路を歩くと分かりやすいですが、少し足を引きずっただけで「ガリっ」という音がして、レザーソールが削られていることを感じます。
その分、靴の返りが良くて履き心地は抜群なのですがね。
履き心地や通気性と引き換えに、耐久性を犠牲にしている…。
そんなところです。
レザーソールのつま先削れは特に注意が必要
そんなレザーソールですが、履き下ろし直後の新品の状態だと、特に削られやすくなる箇所があります。
それはつま先。
新品の靴は全体的に革が硬く、馴染んでいない状態です。
レザーソールもその例に漏れず、返りが悪い状態がしばらく続きます。

返りが悪いということは、歩いたときに靴が足についてこないということ。
そうなると靴の先端が地面に引っかかる形になってしまうため、ソールのつま先がどんどん削られてしまうのです。
この現象は履き込んでいくうちに革が柔らかくなり、ある程度緩和されていきます。
ただ、履き慣らすうちに削れてしまったソールは元に戻すことはできません。
さらに、削れたソールをそのままにしておくと、削れがさらに進行し、ウェルト部やミッドソールに達します。
靴の耐久性と美しさを大きく損なわせることになってしまうのです。
レザーソールのつま先削れへの対策は?
したがって、大きく削られてしまったソールは手遅れになる前に、靴修理屋さんに修理をお願いするか、自分で補修する必要があります。
特につま先は先ほど述べた通り削れやすいため、早めの対処が必要です。
でも、靴修理屋さんにお願いするとお金がかかるし、かといって自分で修理するのも手間がかかる…。
何より、うまく出来るか心配…。
不安がよぎり、億劫になってしまいがちです。
簡単にソールのつま先補修ができるキットがあった!
そんなお金も手間もかけたくない人におすすめなのが、ラバープレートでつま先を補強する手法です。
僕が常日頃愛用しているのが「かかとつま先兼用ラバープレート」。

磨耗が気になるかかとやつま先に接着剤で貼り付けることで、つま先を防護し、それ以上の磨耗の進行を防ぐことができるグッズ。
その効果をまとめてみます。
- 靴のつま先やかかとを簡単に補修可能
- 補修箇所の擦り減りの進行防止
- 特殊ゴムで出来ているため摩耗にめっぽう強い
- ラバーなので滑り止めとしても機能する
とってもお手軽に靴の補修が出来るシューケア用品で、価格も靴修理屋さんに修理をお願いするのよりもお安めで助かります。
ラバープレートをソールのつま先に取り付けてみる
ここからはラバープレートをソールへ付ける実践編。
つま先補修を行うのはこの靴。

冒頭でも触れたコールハーンのペニーローファー。

ご覧のようにソールの削れが進行しています。
前から見てみると…、

少しわかりづらいですが、ソールが二層構造(薄く境目の線が見えます)になっていて、第一層がそこそこ削れてしまっています。
第二層まで削れてしまうと美しさが損なわれ、修理もより大掛かりなものになってしまい、修理費もかさみます。
そうなる前に、今の段階でつま先を補修し、今後の憂いを無くしていこうと思います。
取り付け工程は以下の通りです。
- つま先の汚れ落とし
- 取り付け箇所をやすり掛け
- ラバープレートの取り付け
簡単3ステップ。
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汚れ落とし
まずは汚れ落としから。
ラバープレートを接着するにあたり、汚れの付着は接着力を低下させる原因となります。
汚れはしっかり落としていきましょう。
M.モウブレィのステインリムーバーをクロスに取りまして…

つま先を拭いて綺麗にしていきます。

あまりに汚れが付いていると、取り付けたラバープレートが剥がれてしまう原因となるので、きっちり汚れを除去します。
ソールは直接、地面と接するため、とても汚れやすいです。
そのため、レザーソールの汚れ落としをしたクロスはすごく汚れます。
でも、使い捨てにするのももったいない…。
そんな時は洗って再利用することをおすすめします。

ラバープレートの取り付け箇所をやすり掛け
続きまして、つま先を紙やすりで削ります。
これによりラバープレート取り付け部分の水分・油分を取り除くとともに、表面を荒らして接着性を向上させます。


紙やすりでジョリジョリと。
ちなみに、紙やすりはキットに付属していますので、わざわざ準備する必要はありません。

削った箇所が白くなっていて、バッチリ削れていることが確認できました。
続いて、ラバープレートの方の接着面も紙やすりで削り、表面を荒らします。

この操作も接着力強化のためです。
やすり掛けが終わったら、削った面をクロスで拭いて削りカスを除去します。


ソールのつま先にラバープレートを取り付ける
ここがメインの工程。
ソールのつま先にラバープレートを取り付けます。
まずはラバープレートに接着剤を付けていきます。

接着剤を付けたら、素早くつま先に接着しましょう。

指で押さえながら約1分間、接着剤がある程度固まるのを待ちます。
取り付けた後の状態はこちら。


僕の場合、歩き方のせいなのか、右足と左足でつま先の削れる箇所が若干異なります。
それに合わせ、ラバープレートの取り付け箇所を微調整しています。
一人ひとり、姿勢や歩き方で削れやすい箇所が違っていますので、ご自身の靴のつま先を確認して、取り付け箇所を見極めることをおすすめします!
そして、とどめの「追い接着剤」。

ラバープレートの周りに接着剤を垂らしてプレート周囲の接着力を強化します。
つま先削れの補修終了!
これにてつま先補修完了です。
完成形をご覧ください。

補修箇所があまり目立つのも考えものなので、ラバープレートがわかりづらいのは嬉しいポイントです。

横から見るとプレートが確認できますが、ほとんど目立ちません。
ソールのつま先を補修して革靴をもっと楽しもう!
つま先の削れって、進行してくると「いつ修理しようかな」って気になってきてしまいませんか?
気になり始めると、靴を履いているときも削れが気になってしまって、思う存分革靴を楽しめなくなってしまうんですね、僕は。
そんな時に、このラバープレートをちょちょいのちょいと取り付ければ、そういったうれいとはおサラバ。
革靴ライフをエンジョイ。
レッツパーリータイムというわけです。(←)
ちなみにこのラバープレート、かかとにも使用できるので、かかとの削れが気になっている方にも是非お試し頂きたいです。
それでは、今回はこの辺で。
少しでもご参考になれば幸いです。
ご覧頂き、ありがとうございました!
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革靴のお手入れに使う道具にはどんなものがあるの?
靴クリームやワックス、ブラシなど。
靴磨きを楽しむために必要な道具や持っていると便利なアイテムをご紹介します。