革靴管理に必須のシューキーパー。
末永く革靴を愛用するためには、絶対に必要なシューケアアイテムです。
シューキーパーは革靴の形状を保ち、型崩れを防いでくれます。
履きジワを伸ばせるため、革に深いシワが入ったり、クラック(亀裂)が入ることから守れます。
あれ?
ちょっと待ってください。
シューキーパーが革に深いシワが入らないようにするためのアイテムであれば…。
深いシワが入らないコードバンはシューキーパーって要らないのか?
なんてことがよぎるかもしれません。
結論としては、コードバンの靴にもシューキーパーは使った方が良いです。
木製のシューキーパー(シューツリー)の場合、靴内部の湿気を取り除く効果があるので、その恩恵を受けたいですからね。
それを除けば、コードバンの靴はシワが刻まれるのではなく太い畝ができるので、革に
- 深いシワが残る
- ひび割れが起こる
なんてリスクはないわけです。
むしろコードバン靴の魅力は、その大きく波打つ畝。
シューキーパーをあえて入れないことで、コードバンの魅力的な畝を存分に楽しめるのです。
馬のお尻の皮から作られるコードバンは、革繊維の緻密さと滑らかさにより強い光沢を放つ革種。
そのツヤと畝が合わさると唯一無二の存在感が生まれます。
コードバンの靴を見ながらお酒を嗜む
なんて楽しみ方ができるのです。
本記事ではあえてシューキーパーを入れずにおいたコードバンの畝の美しさをご紹介します。
コードバンの特徴
コードバン畝の美しさを語る前に、まずはコードバンの特徴からご説明しますね。
コードバンは馬のお尻の皮から作られた革。
美しいエレガントな光沢を持つ革種です。
裂けや水には弱いですが、密な構造で革のひび割れが起きない堅牢さがあります。
通常、革は銀面と床面の2層構造ですが、コードバンは違います。
床面のみの単層構造です。
カーフレザーなど、高級レザーがきめ細やかで美しいのは銀面があるから。
銀面は動物の皮の一番外側にある薄い表皮を除去した後の面のことを指します。
銀面は革繊維が細かく、いわゆる
革の風合い
と表現されるような、美しい見た目と高い耐久性を誇ります。
一方、床面とは革の2層目の部分。
革の繊維が荒く薄いです。
美しい光沢は表れません。
銀面と床面は、同じ革の構成成分でも全く異なる性質を持ちます。
では、コードバンの場合。
先ほど述べたように、コードバンは床面で構成されています。
床面って光沢がないんじゃ?
確かにそうなのですが、コードバンは床面の革繊維を無理やり寝かせて表面を滑らかにする処理をしています。
コードバンは表面の繊維を寝かせて平らにすることで、美しいツヤを表現しているのです。
コードバンはその美しさから、革靴の素材として使われることも多く、世界中の多くの方々から愛されています。
コードバン靴を履いた後にできる畝
コードバンの靴の特徴は、ゆったりと大きく波打つような畝ができること。
カーフレザーなどはクシュっとシワが入り、これがひどくなると亀裂が入り、革が割れた状態になります。
コードバンは革の特性上、細かなクラックが入りません。
履いた後の波打った畝は美しく、これこそがコードバン靴の魅力の一つです。
牛革の靴は履いた後、甲部分に細かなシワが入ります。
それをそのまま放置しておくとシワが深くなり、最悪の場合、亀裂が入ります。
シューキーパーを入れずにコードバンの畝を楽しむ
では、ここからは履き終わった後のコードバン靴の履きジワがどんなものか、見てみましょう。
こちら、シェットランドフォックスのウィンストン。

水染めコードバンのプレーントゥの革靴です。
つま先に装飾のないプレーントゥは、革靴の履きジワを楽しむのにはうってつけ。

どうですか。
この美しい畝は。

思わず、見惚れてしまいます。

これこそ、コードバン靴の魅力の一つ。
甲の立体的なフォルムが優雅です。
新品のコードバン靴では味わえない、履いたからこそ表れる美しさ。
シューキーパーを入れないでいると、これほど美しい畝を心行くまで楽しめます。
コードバンの畝を愛でた後はシューキーパーを入れよう
とはいえ、シューキーパーを入れないでいると、靴内部に湿気がたまり、カビが発生したり、イヤなニオイの元となります。
個人的には、ある程度コードバンの畝を楽しんだところでシューキーパーを投入するのをオススメします。
シューキーパーを入れておけば靴のコンディジョンをより良く保てますからね。
シューキーパーを入れると革が伸ばされ、コードバンの畝が目立たなくなるのが残念ですが…。
では、靴にシューキーパーを投入。

サルトレカミエのシューキーパーを入れます。

しっかりシワが伸びました。

履きジワを楽しむこと
と
コンディションをより良く保つこと
いずれも重要です。
コードバン特有の美しい畝を楽しみつつ、革靴と末永く付き合っていきましょう。
コードバンの畝は美しくて魅力的!
本記事では、コードバン靴特有の、美しい履きジワの楽しみ方についてご紹介しました。
馬のお尻の皮から作られたコードバンは、緻密な繊維構造により滑らかな強い光沢を放つ革種なのが特長です。
床面のみの構造のため、負荷がかかったときに牛革のような銀面・床面の2層構造の革に顕著な細かなシワが入らず、大きく波打つ畝ができるのも特有の性質。
そんなコードバンから作られた革靴は履いた際にできる履きジワが優雅に波打ち、見る者を魅了します。
美しい畝ができるからこそ、あえてシューキーパーを入れずに、その履きジワを楽しむのも一興です。
もちろん、畝を楽しんだ後は、革靴のコンディションをより良く保つため、シューキーパーを入れておくのをお忘れなく。
それでは、今回はこの辺で。
少しでもご参考になれば幸いです。
ご覧いただき、ありがとうございました!







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