カウレザーってどうやってお手入れするの?
そんな疑問にお答えします。
牛革を意味する「カウレザー」は高級感あるツヤと丈夫さを持ち合わせた優れた素材です。
また、カウレザーを使ったアイテムは長く愛用することで経年変化し、自分だけの表情になっていくのが魅力。
そんな味わい深い経年変化を存分に楽しむためには日々のお手入れが大事です。
なぜなら、カウレザーは時間が経つにつれ、革中に含まれている水分や油分が失われていくから。
そのままにしておくと徐々に革が乾燥してカサついた状態に…。
そうなると革のしなやかさが失われて硬くなり、深いシワが入りやすくなります。
最悪の場合、革にヒビ割れができることも…。
せっかくのカウレザーの風合いが台無しです。
そうならないように、カウレザーのお手入れが大事というわけ。
ということで、本記事ではカウレザー(牛革)を末永く愛用するためのお手入れ方法をご説明します。
- これからもカウレザーを長く愛用し続けたい
- カウレザーのお手入れ方法を知りたい
- 牛革を乾燥から守る道具ってどんなの?
カウレザーの魅力とは
カウレザーは牛の革です。
世の中に数多く存在する革種の中でも最もメジャーで生活になじみのある革、それがカウレザー。
広く普及しているということはそれだけ魅力のある素材だということ。
ではカウレザーにはどんな魅力があるのかといいますと…。
それは以下が主なポイントかと。
- 美しい光沢
- 丈夫
美しい光沢
カウレザーは見た目が美しいです。
キメ細やかな表面は控えめながらも存在感のあるツヤを放ち、独特の風合いを持っています。
カウレザーの質感は唯一無二。
他の素材では味わうことができません。
その美しさを証明するかのように、高級ハイブランドでは厳選されたカウレザーのバッグや財布が展開されています。
多くの革製品に使われているのは、カウレザーの見た目の良さが関わっているのです。
丈夫
カウレザーの魅力は見た目の美しさだけでなく、素材としての丈夫さも。
牛革の製品を使ったことのある方はすでにご存知のように、カウレザーはとても頑丈です。
しなやかさも合わせ持つため、柔軟かつ高耐久という優れた特性を発揮します。
そのため、カウレザーを使ったアイテムはとても丈夫で長く使えるものばかり。
先ほど述べたように、カウレザーがバッグや財布などに広く使われているのは、何も見た目が美しいからだけではありません。
高い耐久性を誇るという点も理由なのです。
カウレザーはだんだんと乾燥していく
とても魅力的なカウレザーですが、メリットあるところにデメリットあり。
カウレザーにも欠点はあります。
それは、時間とともに乾燥が進むこと。
使っていくうち、カウレザーから水分や油分が徐々に抜けていきます。
そうなるとどうなるか…。
乾燥したカウレザーはカサつき、魅力的な光沢がなくなってしまうのです。
また、しなやかさが失われ、せっかくの耐久性が低下します。
しなやかでなくなった革は外からの圧力を上手く逃すことができず、深いシワが刻まれやすくなり、風合いが損なわれます。
ひどいときには革がひび割れてしまうことも…。
カウレザーの美しさと丈夫さを保つためには、乾燥させないことがとても大事です。
カウレザーの潤いを保つためにはお手入れを
という疑問が出てきますよね。
乾燥を防ぐ方法はいたって簡単。
カウレザーに潤いを補給してあげればOKです。
革中に含まれている水分や油分がだんだん抜けてしまうのであれば、その分補給してあげましょう。
革用の栄養クリームを使ってお手入れしてあげれば、カウレザーを乾燥から守れます。
カウレザーのお手入れ方法
カウレザーのお手入れ、実際にどうやるのかをご説明します。
今回はこちらのレザーアイテムをお手入れします。
日本のレザーアイテムブランド「エンダースキーマ」のパイソンタンニングベルト。
その裏側にカウレザーが使われています。
このブラックのカウレザーに潤いと栄養を与え、乾燥を防ぎます。
お手入れ手順は以下の通り。
- ホコリを落とす
- 保革クリームを塗る
- 保革クリームをなじませる
- 磨く
カウレザーの美しい風合いとしなやかさを保つため、しっかりケアしていきましょう。
ホコリを落とす
まずはカウレザー上のホコリを落とす作業から。
ホコリが付いたままだと、これから塗る保革クリームの浸透を妨げてしまいます。
馬毛ブラシでブラッシングして、カウレザー上のホコリを払い落としましょう。
手首のスナップを効かせて「シャッシャッ」とブラシ掛けしましょう。
保革クリームを塗る
続いて、カウレザーへの潤い補給工程へ。
保革クリームでカウレザーに水分と油分を与えていきます。
保革に使うのはサフィールノワール(SAPHIR NOIR)のスペシャルナッパデリケートクリーム。
- ホホバオイル
- 小麦プロテイン
- ミンクオイル
が配合された、革の栄養補給に特化した保革クリームです。
クリーム塗布にピッタリの小型ブラシ「ペネトレイトブラシ」にスペシャルナッパデリケートクリームを付けます。
このくらい。
ベルトのカウレザー部分に塗っていきます。
スペシャルナッパデリケートクリームは革への浸透性が良く、グングン吸い込まれていくのが分かります。
クリームが足りなくなったら、再度ブラシに取り分けて…
カウレザーにヌリヌリ。
こちらのベルトは厚みのあるカウレザーを使っているため、側面にも保革クリームを塗りこんでいきます。
側面は指ですりこむのが楽です。
カウレザー全体に保革クリームを塗り終わったら次の工程に移ります。
保革クリームをなじませる
ここでは、先ほど塗ったスペシャルナッパデリケートクリームをカウレザーになじませていきます。
豚毛ブラシを使い、クリームを押し込むイメージでブラッシングしましょう。
保革クリームを隙間なく塗り伸ばす効果があります。
抜かりなく、カウレザー全体をブラッシングします。
磨く
最後に、クロスでカウレザーを磨きます。
指にクロスを巻き付けて力を加えず、なでるように拭き上げます。
カウレザー上に残った余分なクリームを落とし、べたつきを抑えるためです。
また、クロスで磨くと革にツヤが出て美しさがアップします。
カウレザーをお手入れすれば長く愛用できる
本記事では、カウレザーのお手入れ方法をご紹介しました。
カウレザーは美しく、丈夫さが魅力。
素材として優れた特性を持っています。
しかし、時間とともに革が乾燥してくる欠点も…。
乾燥が進んだカウレザーはカサつきが発生、美しいツヤやしなやかさが失われます。
そうなってしまってはせっかくのカウレザーの質感が台無しです。
そんな悲劇を防ぐため、定期的にお手入れしてあげましょう。
潤いと栄養を補給すれば革を乾燥から守れます。
それでは、今回はこの辺で。
少しでもご参考になれば幸いです。
ご覧いただき、ありがとうございました!
レザーアイテム選びの参考として、美しさと丈夫さを兼ね備えた末永く愛用できるレザーブランドを紹介します。
ランキング順で並べはするものの、それぞれおすすめの人が違うので自分にピッタリなレザーブランドを選んでみてください。
ワニ革の強い光沢はエレガントで一生モノの風格を持つ。
池田工芸の特徴 | 日本で最大級のクロコダイル専門の工場を持つ 一貫した生産管理で高品質を保つ一流メーカー |
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