靴磨きに必須の道具がペネトレィトブラシ。
靴磨き用の小型ブラシですね。
ペネトレィトブラシは靴クリームの塗布に大活躍。
手を汚さずに、すみずみまで靴クリームを塗れる便利なシューケアブラシです。
ただ、使い続けていくと問題が出てきます。
靴クリームが毛先にこびりついて固まること。
ブラシの毛先に靴クリームが固着するとブラシの使い勝手が落ちます。
具体的には固まった毛先が革の上を滑らずに靴クリームが塗りにくくなったり。
また、固まった靴クリームの固着物がブラシ毛からボロボロと落ちて床を汚したり。
弊害が生まれるのです。
防止するには定期的なクリーニングが有効。
ブラシの毛先にこびりついた靴クリームをきっちり落とし切れば、べたつきが解消します。
ただ、水洗いするだけでは、毛先に付いた頑固な靴クリームを取り除くことはできません。
中途半端な家庭用洗剤で洗っても効果は薄く。
そこで使いたいのが靴クリーナー。
靴クリーナーは革靴の汚れを落とすクリーニング剤。
古い靴クリームやワックスを落とすのにも使えます。
靴クリーナーは革靴上の汚れやクリームを落とすだけでなく、ブラシの毛先の靴クリームにも効果を発揮。
靴クリーナーで小型ブラシの毛先を洗えば、きれいになり、べたつき解消。
毛先が柔らかく復活します。
本記事では靴磨き用小型ブラシをクリーニングする方法を実践解説します。
- 靴クリーム塗布用ブラシのべたつきが気になる
- ペネトレィトブラシの毛先が固まってしまった
- ブラシの毛先が硬く靴クリームが上手く塗れない
靴クリーム塗布に便利な靴磨き用小型ブラシ
靴磨きには手順があります。
主な工程は以下の通りです。
- 馬毛ブラシでブラッシング
- 靴クリーナーでクリーニング
- 靴クリームを塗る
- 豚毛ブラシでブラッシング
- クロスで磨く
上記の中で、靴クリームを塗る作業は靴磨きの醍醐味です。
靴クリームを革に薄く塗り伸ばし、潤いと栄養を与えます。
靴クリーム塗布時に持っていると便利なのが小型ブラシ。
靴クリームを塗るためのブラシです。
小型ブラシの毛先に靴クリームを塗れば、満遍なく塗りムラを作ることなく塗れます。
さらに、靴クリームで手が汚れることもないので快適性が向上。
靴磨きを快適にしてくれる道具です。
便利な小型ブラシゆえに、M.モゥブレィのペネトレィトブラシを筆頭に各シューケア用品メーカーで製品ラインナップに名を連ねています。
小型ブラシは使い続けると毛先が固まる
小型ブラシは便利な道具なのですが…。
1つ問題が。
使い続けていくうちにブラシの毛先が固まってしまうのです。
ブラシの毛先に付いた靴クリームが固着し、ブラシの柔らかさが失われることに…。
ブラシの毛先が固まると、ブラシ本来の柔らかさと繊細なタッチがなくなります。
そうなるとどうなるか。
靴クリームをしなやかに塗り伸ばせなくなります。
使い心地が低下。
さらに、ブラシが自由に動かなくなることで塗りムラができやすくなります。
小型ブラシ本来の機能を発揮できない状態に。
具体的にはこんな状態。
靴クリームでカッチカチに。
毛先が固まってギュッと集まってしまっています。
こちらのブラシも同様。
あるいは、こんなパターンも。
ブラシが広がってそのまま。
いずれの状態でも、ブラシの使い心地は大きく低下します。
なんとかしなければ。
そんなとき。
ブラシ毛のクリーニングが必要になるわけです。
毛先に固着した靴クリームを溶かして落とし切ることで、ブラシ毛の柔らかさが復活します。
小型ブラシの毛先をクリーニングする方法
ここで、
という疑問が生じます。
そこで、この項目では実際に小型ブラシのクリーニングをしていきます。
靴クリーナーでクリーニングする方法
小型ブラシのクリーニングに使う装具は靴クリーナーです。
靴クリーナーを容器に取り分けて小型ブラシの毛先を浸し、洗います。
小型ブラシを洗うために使う靴クリーナー選びのポイントは、強力な洗浄力を持つ靴クリーナーを使うこと。
代表的な強力クリーナーでいうと、以下のケア用品があります。
この記事ではサフィールノワールのナチュラルクリーナーを使うことにします。
植物由来の自然な成分でありながら強力な洗浄作用を持つ靴クリーナーです。
固着した靴クリームをしっかり溶かして落とせるクリーナーなので、小型ブラシの毛先の洗浄にもピッタリ。
加えて、靴クリーナーを入れるための容器が必要なのですが…。
使うのはこちら。
靴用ワックスの缶のフタ。
フタに靴クリーナーを入れます。
毛先が浸るくらいの深さまで靴クリーナーを入れましょう。
そして、小型ブラシの毛先をクリーナーに浸します。
力を入れて押し込み、毛先をグリグリ。
するとどうでしょう。
すぐさま靴クリーナーに靴クリームが溶け出してきました。
効果抜群です。
強力な洗浄効果を発揮しています。
しばらくグリグリしたら、クリーナーから出して布に毛先を押し付けます。
靴クリームで着色したクリーナーの液が布に浸み込んでいきます。
その分、ブラシがきれいになっていきますよ。
この作業をひたすら繰り返します。
着色したクリーナーは1度捨てます。
溶剤を流しに捨てるのはNGです。布に吸わせてゴミ箱に廃棄しましょう。
そして、新しいクリーナーをワックス缶のフタに補充。
クリーナーが着色しなくなるまでクリーニングすれば、ブラシがきれいになった証拠です。
クリーニングしたい小型ブラシの本数だけ、クリーニング作業をしていきましょう。
クリーナーの消費は激しいですが、効率良く確実に毛先に固着した靴クリームを除去できるのでおすすめの方法です。
ワックス軟化剤でクリーニングする方法
靴クリーナーを使うのがもったいない人は、ワックス軟化剤を使うと幸せになれます。
ワックス軟化剤といえば、溶剤が飛んで硬くなったワックスを柔らかく復活させるシューケア用品。
ワックスソフトナーをブラシの毛先に多めに吹きかけて…
毛先に布を押し付けてグリグリ。
すると、靴クリームが溶けて靴クリーナーを使ったときと同様の効果を得られます。
靴クリームの固着を解消して毛先をほどくことができるのです。
靴クリーナーほどではないにしても、満足のいく毛先のクリーニングができます。
クリーニング後は小型ブラシ用スタンドに置いて乾燥を促進させます。
仕上がりは次の項目で詳しくお見せしますね。
クリーニング後の小型ブラシ
では、クリーニング後の小型ブラシの毛先を見てみましょう。
触って確認。
べたつきがなくなりました。
毛先の靴クリーム固着が解消しています。
ブラシの柔らかさが復活。
購入当時のブラシの触り心地へと元通り。
とはいえ、これまで使い続けてきた手になじむ感じとブラシが育ったことによる使い心地の良さはそのままに。
毛先のべたつきだけが解消された感覚です。
どんなものにもいえることですが、長く使い続けて愛着がわいたものは新品には感じ得ない特別感が得られます。
使い慣れたブラシをクリーニングすれば、新品同様の毛先の柔らかさがよみがえり、それでいて愛着はそのまま。
ブラシのクリーニングでしか味わえない、心地良い感覚が味わえるのがシューケア用品をお手入れする醍醐味です。
シューケアブラシをクリーニングして使いやすさをよみがえらせよう
本記事では靴磨き用小型ブラシの洗い方を解説しました。
小型ブラシは靴クリームをムラなく塗り広げるために必要な道具。
ペネトレィトブラシを筆頭に種類が豊富。
それだけ需要があるということ。
事実、手を汚さずに靴クリームを塗れるため、非常に便利です。
ですが、使い続けるうちに毛先に靴クリームがこびりつき、最終的には固着します。
ブラシの毛先がゴワゴワとして、硬くなる原因に。
そんなときはブラシのクリーニングをしましょう。
クリーニングすれば、毛先のゴワゴワが解消。
購入当時の毛先のフワフワ感がよみがえります。
ブラシのクリーニングに使うのは靴クリーナー。
なるべく強力な洗浄効果を持つクリーナーを使えば、毛先にこびりついた頑固な汚れもスッキリ落とせます。
ワックス缶のフタに靴クリーナーを投入、フタ中でブラシの毛先を押し付けながらグリグリすれば、どんどん靴クリームが落ちていきます。
一気にきれいになりますよ。
きれいになった毛先は使い心地が復活。
購入当時のブラシのように、靴クリームが塗りやすくなります。
それでいて、使い慣れた握り心地と塗り心地は損なわず。
靴磨きを快適にするため、ブラシの毛先をしっかりクリーニングしましょう。
簡単作業なので定期的な実施をおすすめします。
それでは、今回はこの辺で。
少しでも参考になれば幸いです。
ご覧いただき、ありがとうございました。
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