靴磨きで使用する道具には様々な種類がありますが、中でも「ブラシ」の重要性は際立っています。
ホコリを落とすための馬毛ブラシや、靴クリームをなじませるための豚毛ブラシ、革靴にツヤを出すための山羊毛ブラシ…。
いずれのブラシも靴磨きを楽しむために、また、革靴の仕上がりを良くするために重要な道具たちです。
加えて、忘れてはいけないのが、クリーム塗布用ブラシである「ペネトレイトブラシ」。
革靴に靴クリームを塗る際、ペネトレイトブラシを使うことで手を汚さずに、かつ靴全体にまんべんなくクリームを塗り伸ばすことができます。
そんな便利なペネトレイトブラシですが、靴クリームを塗った後、どのように保管しているでしょうか?
ブラシの先に靴クリームが付いたままだと、ブラシがどこか余計なところに触れて汚れてしまうこともあります。
かといって、ペネトレイトブラシを使うたびにブラスを洗ったり、クリーニングするのも億劫…。
そんなときに活用したいのが、「ペネトレイトスタンド」。
ペネトレイトブラシを立てかけて保管できる、ペネトレイトブラシ用のホルダーです。
ペネトレイトブラシを立てかけて保管できるので、ブラシがコロコロ転がることもなく、使用後のブラシの先端がどこかを汚してしまうことも防げます。
その上、ペネトレイトブラシをきれいに管理できて、見栄えも良くなります。
ペネトレイトブラシはとっても便利!
「ペネトレイトブラシ」は靴磨きで絶大な効果を発揮する、馬毛ブラシ・豚毛ブラシ・山羊毛ブラシの「三種の神器」に匹敵すると思っているほど、僕にとっては必須のアイテムです。
ペネトレイトブラシとはシューケア用品ブランドである「M.モウブレィ」から販売されている、革靴へ靴クリームを塗るときに使うクリーム塗布用ブラシ。
僕が靴を磨く際には、必ずと言ってよいほど使用する、大変便利なブラシです。

靴クリームを塗るときの問題点
革靴への靴クリームの塗り方として、クリームをクロスにつけて塗ったり、指に直接とって塗る方法があります。
ですが、それらの方法にはそれぞれデメリットがあります。
クロスで靴クリームを塗る場合、クロス自体に靴クリームが染み込むため、革靴に必要な量よりも多めに靴クリームを付けなければならず、ロスが生じます。
それを気にするあまり、必要以上に靴クリームを取って革靴に塗ってしまうと、革靴がベタついてしまうこともあります。
そのベタつきによって、クロス自体の布繊維が革靴へ付き、革の風合いが損なわれてしまう原因にもなってしまうのです。
一方で、靴クリームを指に直接取って塗る方法では、クロスを使った場合のようなデメリットこそないものの、指が靴クリームで汚れてしまうことが気がかりです。
ペネトレイトブラシで得られるメリット
いずれの方法も一長一短あるのですが、ペネトレイトブラシを使えば、それらのデメリットを解消することができます。
ペネトレイトブラシであれば、靴クリームのブラシへの染み込みはありませんから、必要最低限のクリームだけ取ることができますし、ブラシでクリームを塗りこむため、手も汚れません。

ペネトレイトブラシの保管をどうするか…
ただ、ペネトレイトブラシは使い終わった後にどのように保管するかが問題です。
ブラシの先には靴クリームが付いているので、保管場所に気をつけないと、ブラシの先が何かと接触したときに、クリームの色が写ってしまいます。
色移りを防ぐため、使用後は水洗いするというのも対策の一つの方法ですが、毎回ブラシを洗って乾燥させるのも面倒ですし…。
ペネトレイトブラシは持ち手が丸く、横にして置いておくと、何かの拍子で転がってしまいます。

転がった先で靴クリームが付いたブラシの先端が接触すると、色移りが起き、接触した箇所やモノが汚れてしまいます。
それを防ぐためには、丸い形状のペネトレイトブラシではなく、サフィールのアプライブラシなど、四角い形状の靴クリーム塗布用ブラシを使うのも手です。
ですが、ペネトレイトブラシの丸い形状は持ちやすく、クリームが塗りやすいことは間違いありません。
そんなことを考えていた矢先、あるアイテムが目に飛び込んできたのです。
ペネトレイトスタンドを活用する
それがこちら。

M.モウブレィの「ペネトレイトスタンド」。
その名の通り、ペネトレイトブラシ用のスタンドです。
M.モウブレィの「ペネトレイトスタンド」詳細
模様が鮮やかでデザイン性も高め。

これ、実は寄木細工で作られたスタンドなのです。
寄木細工というのは、色々な種類の木材を組み合わせて、それぞれの色合いの違いを利用して模様を描く加工技術のこと。
箱根の伝統工芸品として広く知られていて、約200年程の歴史を持っているそうです。
規則正しくそろった木目は、一目見ただけでは本物の木を貼り合わせて作られているとは思えない美しさ。
8種類の日本の木材を使って、それらを貼り合わせることで創作された逸品です。
このスタンド、空いている穴にペネトレイトブラシを立てかけることができます。

ここにブラシをIN!することで、ペネトレイトブラシが転がったり、それによって接触箇所を汚してしまうことを防げるのです。
穴が3箇所あるので、このスタンドにはペネトレイトブラシを3本収納することができます。
ペネトレイトブラシは、使用する靴クリームの色の数だけ用意するのが吉。
このペネトレイトブラシスタンドには、使用する色ごとに使い分けるためのブラシを、3本保管することができるというわけです。
ペネトレイトブラシをスタンドへIN!
実際にブラシを立ててみると、このようになります。

お互いにブラシが触れ合わない距離を保っているので、ブラシ先端に付着した靴クリームが別のブラシについて色が混ざってしまう心配もありません。
さきほど散らばっていた3本のペネトレイトブラシがスッキリ収納されて、余計なクリーム汚れを防ぐと同時に、見栄えも良くなりました。
他メーカー品やシューケア小物にも応用可能
また、この「ペネトレイトスタンド」はM.モウブレィのペネトレイトブラシだけでなく、他ブランドのクリーム塗布用ブラシも立てかけることが可能。

コロニルの「1909アプリケーションブラシ」や東急ハンズ×コロンブスの「クリームブラシ」。
これらはいずれも、靴クリームを革靴へ塗り込むためのブラシ。
さらにはこちら。

コードバンの靴磨き時や、レザーソールのケアに大活躍の「アビィ・レザースティック」。


これもペネトレイトスタンドで保管が可能。
活用している図がこちら。

他ブランドのブラシであっても、何ら違和感なくスタンド内に収まっています。
アビィ・レザースティックも安定して鎮座。
しっくり収まりすぎて、このために設計されたかのような印象さえ受けます。
僕が使っているのは3連型ですが、スタンドがより細長いタイプの5連型や、形状違いの4連型のものもあります。
スタンド設置スペースやペネトレイトブラシの所持数など、各ご都合に合わせて適したペネトレイトスタンドを選ぶのも面白いですよ。
スタンドできれいに美しくペネトレイトブラシを管理!
「ペネトレイトスタンド」。
それは、意外と保管方法に悩むペネトレイトブラシをきれいに整頓するためのシューケア用品整理グッズ。
靴クリームが付いたままのペネトレイトブラシは意図していないところに接触して、そこを汚してしまうことがあります。
また、その丸い形状からコロコロとどこかに転がっていってしまって、管理に手を焼いたり…。
そんなとき、ペネトレイトスタンドを使えば、ペネトレイトブラシをしっかりと固定して、使いたいときにサッと取り出すことができる「スマートな管理」が行えます。
ペネトレイトブラシだけでなくアビィ・レザースティックなどのシューケア小物用品などにも応用が利く「ペネトレイトスタンド」、使ってみてはいかがでしょうか?
それでは、今回はこの辺で。
少しでもご参考になれば幸いです。
ご覧頂き、ありがとうございました!





革靴のお手入れに使う道具にはどんなものがあるの?
靴クリームやワックス、ブラシなど。
靴磨きを楽しむために必要な道具や持っていると便利なアイテムをご紹介します。