革靴やレザーバッグ、財布、ベルトなど、身の回りには沢山の革製品があります。
革は丈夫で上品な風合いがあるため、長く愛用できるアイテムに使われています。
ただ、長く使っていると気になってくるのが革の乾燥。
時間が経つにつれて、革に含まれる水分や油分が徐々に抜けていき、乾燥を招くのです。
いわば、潤い不足の状態。
潤いを失った革はしなやかさと本来の風合いが失われ、カサつきの原因に。
ひどい場合は革自体にヒビ割れが起こってしまうこともあります。
長く愛用したい革製品。
美しさを失ったり、ヒビが入ってしまうのは悲しいですよね?
そんな悲劇を防ぐには、定期的に革へ水分と油分を補給する必要があります。
そのために使うのが革用ケアクリーム。
M.モゥブレィのデリケートクリームはタップリの水分と浸透性の高いラノリンオイルを含んだ保革クリーム。
デリケートクリームは、
- ヌメ革
- 淡い色の革
といった、クリームによってシミが生じやすい革でも変色を起こしません。
革の風合いを損なうリスクが低い保革クリームです。
繊細な革にも安心して使える特長を持ちます。
本記事ではM.モゥブレィのデリケートクリームの効果と使用感レビュー・クチコミについて書きました。
- デリケートクリームの効果って何?
- デリケートクリームは繊細な革に使ってもシミはできないの?
- デリケートクリームの使い方を知りたい
M.モゥブレィのデリケートクリーム
M.モゥブレィのデリケートクリームは革製品用の保革クリームです。
パッケージには、
- 皮革用・栄養・潤い・柔軟効果
の表記が。
- 靴
- ベルト
- カバン
- レザージャケット
- ソファ
など、あらゆるレザーアイテムに使える保革クリームです。
起毛革や爬虫類革(エキゾチックレザー)には使えません。起毛革や爬虫類革にはそれぞれ適した保革クリームがあるので、そちらを使うと良いです。
裏を返せば、起毛革や爬虫類革以外の革全般に使えるということ。
さて。
デリケートクリームはジェル状のとても柔らかな革製品用の保湿・栄養クリームです。
そのため、パッケージを開けたときにこんな記載があります。
やわらかいので横にして蓋を開けないでください。
横にして開けてはならない、そんなデリケートクリームの容器がこちらです。
青い文字が爽やか。
スタイリッシュなケースです。
その中にはデリケートクリームがたっぷり充填されています。
ガラス容器なので中の残量が分かりやすい親切設計。
外観の紹介はこのくらいにして、クリームの詳細を説明していきますね。
デリケートクリームはジェル状の保革クリーム
先ほど、デリケートクリームはジェル状と述べましたが…。
イメージしにくい人もいるでしょう。
百聞は一見に如かず。
というわけで、実際に見てみることに。
デリケートクリームの容器のフタを開けると…
プルプルのジェル状クリームがお目見え。
指にとってみると、粘性がありつつもベタ付かず、
- サラッとした感触
なのが分かります。
とても伸びが良く、扱いやすいクリームです。
クリーム自体に色は付いておらず、無色(ニュートラル)。
革製品の色を問わない汎用性があります。
どんな色のレザーグッズにも使えますよ。
デリケートクリームの成分
デリケートクリームは革の保湿と栄養補給をするクリーム。
気になるのは成分です。
どんな成分が入っているかで保革作用も異なりますからね。
成分はパッケージにしっかり記載があります。
- ラノリン
- 油脂
- 有機溶剤
ラノリンが配合されていることがデリケートクリームの特徴の1つです。
ラノリンは羊毛から採れる脂を精製して得られる、動物性の油分。
ラノリンには優れた浸透力と保湿力があるため、革に素早く浸透して潤いを補給してくれます。
また、ラノリンは革から水分が逃げるのを防ぐ効果もあり、革の乾燥を抑えることができます。
そして、ラノリンと同じく配合されている油脂。
油脂で革の失われた油分を補充する効能がデリケートクリームにはあるのです。
ラノリンと油脂が革に深く浸透し、ヒビ割れから革製品を守ります。
以上の成分に加えて、デリケートクリームにはたっぷりの水分が含まれています。
水分が多く含まれていることでベタ付きが起こらず、扱いやすいクリームに。
また、他の保革クリームに比べてツヤ出し成分が少ないため、革の仕上がりが自然な風合いになります。
M.モゥブレィのデリケートクリームは、
- 革本来の素材の持ち味を引き出したい
ときに、もってこいのクリームというわけです。
デリケートクリームの効能
デリケートクリームの効果はパッケージに書かれています。
皮革の生命である潤い、ツヤ、やわらかさを与えます。
自然な風合いを活かし、コンディションをアップします。
ベタ付かず自然な仕上がりは、素材の持ち味を引き出しソフトレザーに最適です。
皮革に深く浸透し、乾燥、ひび割れから守り製品を長持ちさせます。
無色ですのでどんな色の皮革製品にもご使用いただけます。
ラノリン(革の柔軟剤)を配合しているので、革の柔軟性を保ちます。
先ほど紹介したデリケートクリームの成分によって、革の状態を整える効果が満載です。
革本来の風合いを損なわず自然な仕上がりになるデリケートクリームは、ヌメ革のような繊細な革や淡い色の革にも安心して使えます。
ですが正直なところ、ツヤを与える効果があるかと聞かれれば微妙なところ…。
革にツヤを与えたいときは、アニリンカーフクリームやシュプリームクリームデラックスなどの他の保革クリームを使った方が良いでしょう。
とはいえ、革を乾燥から守ってくれるデリケートクリームは、革製品を長く愛用するにあたり頼れる存在になることは間違いありません。
M.モゥブレィのデリケートクリームをヌメ革に使ってみる
ここからは、デリケートクリームを使って革のお手入れをしていきます。
今回ケアする革製品はこちら。
レザーブランド「エンダースキーマ」のヌメ革カードケースです。
ヌメ革は、革の中でも比較的デリケートな部類の革。
どのくらい繊細かといえば、
という人もチラホラ。
- 繊細なヌメ革にデリケートクリームを使って大丈夫なの?
- シミにならない?
そんな疑問にお答えすべく、実際にヌメ革で検証していきますね。
デリケートクリームのお手入れで使う道具は以下のラインナップ。
- デリケートクリーム
- 馬毛ブラシ(ホコリ落とし用)
- ペネトレイトブラシ(クリーム塗布用)
- 豚毛ブラシ(クリーム塗り伸ばし用)
- クロス(クリーム拭きとり用)
今回の例に限らず、革のお手入れをするならブラシとクロスは持っておくと何かと重宝します。
これらの道具を活用するお手入れ手順は以下の通り。
- ホコリ落とし
- デリケートクリームを塗る
- クリームを革へなじませる
- 余分なクリームを拭きとる
全部で4工程。
難しい作業はありませんので、気軽にやってみてください。
ホコリ落とし
まずは、革のホコリ落としから。
馬毛ブラシでブラッシングして、革上のホコリを払い落とします。
ホコリが付いたままだとせっかくのデリケートクリームの効果が邪魔されます。
しっかり落としておくことが重要です。
デリケートクリームを塗る
続いて、デリケートクリームを革に塗ります。
デリケートクリームは指に直接とり、塗っても良いのですが…。
クリーム塗布用の小型ブラシで塗ると、細かい箇所までクリームを行き届かせることができます。
ということで。
今回は小型ブラシを使うことに。
ブラシにデリケートクリームを付けます。
クリームの量はこのくらいで。
デリケートクリームは水分多め。
また、革への浸透性も高いので、このくらいの量でもグングン吸い込まれていきます。
とはいえ、付け過ぎは革に良くありません。
革の状態を見つつ、デリケートクリームを塗布する量を調節すると良いです。
デリケートクリームはシミができにくいとはいえ、過度な塗布はシミの原因になる可能性があります。革の上にクリームが余り過ぎないように注意しましょう。
ヌメ革にデリケートクリームを塗ります。
カードケースのフラップの裏側も忘れずに。
塗り残しがないように、すみずみまでクリームを塗っていきましょう。
カードケース全体にデリケートクリームを塗った状態がこちらです。
ところどころヌメ革にシミのようなものがあり、心配になってしまうかもしれません。
しかし、安心してください。
時間が経つとシミが消えます。
心配な気持ちは1度置いて、次の工程に移りますよ。
クリームを革へなじませる
デリケートクリームを塗った後は、更に革へなじませるためにブラッシングします。
ここで使うのは豚毛ブラシ。
比較的硬めな豚毛は、その反発力でクリームを塗り広げるのに適しています。
ブラッシングは大きくストロークをとり、デリケートクリームを革へなじませるイメージで。
ブラッシング後はクリームが塗り広がり、さっぱりとした印象に。
デリケートクリームの潤いをしっかりと革に伝えられました。
余分なクリームを拭きとる
ここが最後の作業。
クロス(布)で余分なクリームを拭きとっていきます。
指に巻き付けたクロスで革をフキフキ。
クロスでクリームを拭きとるのは、クリームが余分についているとホコリが付きやすくなったり、他のモノにクリームが移ってしまうためです。
クロスでデリケートクリームを拭きあげた様子がこちら。
繊細なヌメ革ですが、シミや変色を起こすことなく、保湿と栄養補給をすることができました。
デリケートクリーム使用前後で比較してみます。
上がお手入れ前、下がお手入れ後です。
ヌメ革の自然な風合いが変わることなく保たれています。
それでいて、ラノリンと油脂によって保革がなされているのだから、デリケートクリームの能力は素晴らしいです。
M.モゥブレィのデリケートクリームは革にシミを作りにくい
デリケートクリームはヌメ革だけでなく、薄い色の革にもシミを作りづらいクリームです。
一例として実際に、淡いブラウンのレザーシートにデリケートクリームを塗ってシミや変色ができないか検証してみます。
用いるのはこちらのレザーシート。
この革シートにたっぷりのデリケートクリームを塗り込みます。
本来のお手入れではこんなに大量のデリケートクリームを1度に塗ることはありません。
革の変色が起こるかどうか見極めるため、あえて多めにデリケートクリームを塗っています。
デリケートクリームをある程度塗り広げた状態のレザーシートがこちら。
デリケートクリームが多量に塗られたことで革の色が濃くなっています。
楕円上の形に変色が起きていますね。
色が変わっている箇所の形を覚えておいてください。
ここから時間をおいて、デリケートクリームを乾かしていきます。
シミや変色が起こる場合、色が濃くなった部分がいつまでもそのままの状態になってしまうのですが…。
デリケートクリームの場合はどうなるでしょうか。
…。
……。
………。
では。
かなり大量にデリケートクリームを塗ったので、乾くまで20分かかりました。
レザーシートの状態はというと…
色が濃くなっていた場所が、元の淡い色に元通り。
もう少し引きの図で見てみましょう。
デリケートクリーム塗布直後にできていた楕円形のシミが、きれいサッパリ消えています。
デリケートクリームを塗る前と塗ってから乾燥させた革の状態を比較してみると…
変化なしです。
色ムラやシミができていませんね。
続いて、クリーム塗布直後とクリーム乾燥後の比較図をご覧ください。
あれだけタップリとデリケートクリームを塗ったにも関わらず、まったくシミになっていません。
M.モゥブレィのデリケートクリームは、水シミや色ムラができやすいヌメ革や薄い色の革にも安心して使える保革クリームなのです。
ただし、1つ注意点が。
特殊な革など、ツヤが消えたり、色落ちやシミができてしまう場合もあります。目立たない部分でテストしてから使うことを強くオススメします。
シミができにくいとはいえ、絶対にシミや変色が起こらないわけではありません。
念には念を。
長く付き合っていく革だからこそ、レザーケアの仕方には慎重を期すのが吉です。
使い切りサイズで便利なデリケートクリームパック
デリケートクリームには便利な使い切りサイズの展開もあります。
デリケートクリームパックです。
こちら、使い切りサイズでかさばらないのが特徴。
セット内容は以下の通り。
- デリケートクリーム(カードパック)×3
- お手入れクロス×1
なんて人におすすめです。
また、旅行や出張の持ち運び用としても便利。
手に持ってみるとコンパクトさが分かります。
1パック当たり4g入りで丁度良い量。
背面には折り曲げ線があり、ここを山折りするとクリームが出てくる仕組み。
このように。
1度開けたらクリームを使い切りましょう。
使うときは付属のクロスに取り分けるか、ブラシに付けて使います。
指で直接塗っても良いですが、やはりブラシを使うと便利です。
革靴にヌリヌリ。
革靴の場合、1パックで3足~4足ケアできます。
オールレザーのバッグなら、1パックを使い切る量でバッグ丸ごとお手入れ可能。
使いきりサイズなので、クリームを使う量に迷いません。
デリケートクリームを塗った後は付属のクロスで拭き上げてお手入れ終了です。
デリケートクリームの使用感を確かめるためにちょっと使ってみたい人は、まずは使い切りパックをチェックしてみてください。
M.モゥブレィのデリケートクリームの口コミ
- 一人のレビューだけだと心もとない
という人は、以下のデリケートクリーム使用者の方々の意見も参考にしてみてください。
Amazonレビュー数は多いのでとても参考になります。
保湿効果は概ね評判がよく、革に光沢が欲しい場合はロウ分が配合された他のケアクリームと併用する人もいらっしゃいますね。
M.モゥブレィのデリケートクリームは安心して革に使える保革クリーム
本記事ではM.モゥブレィのデリケートクリームの詳細と使った感触について書きました。
ラノリンオイル配合で浸透性が高いデリケートクリームは、革への潤い補給にうってつけ。
デリケートクリームはヌメ革や淡い色の革に塗ってもシミや色の変色を起こしにくいため、安心して革に塗れます。
ジェル状のクリームなので塗りやすく・扱いやすいクリームです。
塗った後も革へグングン吸収されていくのが分かるため、お手入れにやりがいがあります。
デリケートクリーム自体は無色なので、何色の革にも使えるのも嬉しいポイントです。
保革クリームに何を使おうか悩んでいる人はぜひお試しください。
革靴や革財布、レザーバッグなど色々な革製品に使えますよ。
それでは、今回はこの辺で。
少しでも参考になれば幸いです。
ご覧いただき、ありがとうございました!
レザーアイテム選びの参考として、美しさと丈夫さを兼ね備えた末永く愛用できるレザーブランドを紹介します。
ランキング順で並べはするものの、それぞれおすすめの人が違うので自分にピッタリなレザーブランドを選んでみてください。
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