レザーソールのお手入れは見落としがち。
けれども、革靴を長く履くためには必須のケアです。
レザーソールは革製。
革のしなやかさを存分に発揮し、良好な履き心地になるのがレザーソールの特徴の1つです。
しかし、ラバーに比べて削れやすく耐久性に難があります。
何もしないで履き続けると、革が乾燥して摩擦が生まれやすくなるのです。
結果、ソールがどんどん削られて交換が必要になることに…。
レザーソールを交換するとなると、2万円ほど修理代がかかります。
ソールはなるべく長持ちさせたいのが本音です。
そこで活用したいのがコロニル(Collonil)のソールトニック。
革底専用ケア用品のソールトニックは、レザーソールに栄養を与えて乾燥を防ぎつつ防水性を高める道具です。
ソールトニックにはスポンジの塗布器が付いているので、フタを外してそのまま塗れる手軽な使用感が魅力。
お手入れの心理的なハードルがグッと下がる便利なアイテムです。
本記事ではコロニルのソールトニックの詳細と使い方を説明します。
- レザーソールのお手入れが面倒…
- 革底を長持ちさせるにはどうしたら良いの?
- コロニルのソールトニックの詳細が知りたい
レザーソールのお手入れの重要性
革製の靴底、
- レザーソール
は、高級革靴の定番。
レザーソールの特徴は何といってもスッキリとしたエレガントな見た目。
普段は見えない部位ですが…。
だからこそ、
- 作り手のこだわりが見えない部分にまで込められている
そんな気がしてなりません。
レザーソールの良いところは美しい見た目だけでなく、返りの良さも見逃せないポイントです。
革ゆえのしなやかな弾力は歩行時にしっかり屈曲。
足に靴が吸い付くような極上の履き心地を味わえます。
レザーソールの弱点
しかし、レザーソールには弱点もあります。
それは耐久性が低いこと。
革靴の靴底で主要な素材は革とゴムです。
そして、革はゴムよりも耐久性に劣ります。
摩耗に弱いのです。
革靴は履いて歩く以上、床との摩擦で削れていきます。
レザーソールはゴムソールよりも削れやすいです。
だからこそ、革のしなやかで快適な履き心地が得られているわけですから、一長一短ですね。
しかし、レザーソールは革製です。
革には、時間とともに水分や油分が失われていく特徴があります。
つまり、
- 乾燥する
ということ。
乾いた革はカサついて硬くなります。
持ち前のしなやかさがなくなり、床との摩擦で削れやすくなってしまうのです。
お手入れしないで乾燥したままのレザーソールを履き続けると、靴底の交換タイミングが早まります。
削れが加速するわけですからね。
逆にいえば、お手入れしてレザーソールに水分と油分を補給してあげると靴底の寿命がのびます。
コロニルのソールトニック
という疑問が浮かびます。
そこで登場するのがコロニル(Collonil)のソールトニックです。
ソールトニックはレザーソール(革製の靴底)のケア用品です。
ソールトニックはフッ化炭素樹脂を含んでいるため、レザーソールに塗ると水の浸透を防ぐ効果があります。
通気性を損なうことなく、レザーソールを保護できるケアアイテム。
水を防ぐとはいっても、水たまりに完全に浸かるとビショビショに…。いくらソールトニックを塗ったとしても防ぎきれません。
あくまでも少し濡れたアスファルトの上を歩くといった、不意の雨に対応できるくらいの感覚です。
ソールトニックは革底を保護しながら長持ちさせる効果があります。
というのも、フッ素成分だけでなく油脂を含んでいるからです。
撥水機能を付与する作用で防水スプレーの成分として有名なフッ素ですが、シリコン系の防水剤と比べて優れている点が通気性を損なわないこと。
シリコンは革表面に膜を張り水への耐性を高めますが、フッ素は違います。
革表面に完全に膜を作るわけではないので、通気性が失われません。
フッ素樹脂の表面自由エネルギーの小ささが水の表面張力を引き出し、革表面で水の浸透をストップするのです。
フッ素が完全に表面を覆うわけではないので、革への油脂の浸透も問題なし。
通気性をキープしつつ、レザーソールのお手入れが可能です。
ソールトニックに含まれる油脂は革に潤いと栄養を与え、乾燥を防止。
過度な乾燥からくる革底のひび割れを予防します。
ソールトニックはレザーソールのためのケアローションという側面を持っているのです。
削れやすく、他の靴底用素材に比べてデリケートなレザーソールを保護するのに役立ちます。
レザーソールのケアアイテムには他にも、
などがあります。
その中で、ソールトニックの特徴はスポンジの塗布器が付いていることです。
フタを開けてみましょう。
ねじ込み式のフタを開けると…
スポンジ部分がお目見え。
このままレザーソールに塗布OKです。
フタを開けてそのまま使えます。
手軽な使用感で簡単にレザーソールのお手入れが可能。
スポンジで直接塗れるので、手を汚さずにレザーソールのケアができます。
塗布器は大きめで塗りムラを作らず、快適なお手入れをサポートしてくれますよ。
日々のお手入れはハードルが低いに越したことはありません。
面倒な作業なら、やらなくなってしまいますからね。
気になったときにソールトニックでお手入れするだけでも革靴は長持ちします。
思い立ったらすぐにお手入れできるソールトニックは、日々のお手入れの心理的ハードルを低減。
- 気軽なお手入れ
をサポートする働きもありますよ。
また、ソールトニックは油脂で油を加えるため、乾燥を防止するだけでなく革靴の返りが良くなります。
油脂で革がしなやかになり、歩行時に足に付いてきやすくなるのです。
しなやかになるとはいっても、もろくなるわけではなく。
耐衝撃性が上がり、ソールの強度が向上します。
寿命が長くなりますよ。
革底を全面交換するオールソールは修理費用が1万円や2万円もかかります。
オールソールのタイミングが遅れれば、それだけ費用が掛からないということ。
日ごろからお手入れしていれば、痛い出費を抑えられます。
ソールトニックはただ塗るだけなので、靴磨きのついでにできますよね。
それほど時間がかかりませんから。
最後に、ソールトニックの特徴をあげておきます。
- レザーソールを保護する
- スポンジタイプで塗りやすい
- 長い期間使っていないとスポンジが経年劣化で取れることがある
ちなみに、価格は1,320円。
オールソールの修理費用に比べたら格安です。
項目 | 詳細 |
ブランド | コロニル(Collonil) |
成分 | ロウ 油脂 有機溶剤 フッ化炭素樹脂 |
液の種類 | 乳化性 |
カラー | ニュートラル(無色) |
サイズ | 直径3.5cm×縦14.5cm |
容量 | 100ml |
ケア対象 | 革製の靴底 |
容器携帯 | スポンジ塗布器付きプラボトル |
生産国 | ドイツ製 |
価格 | 1,320円 |
ソールトニックの使い方
では、コロニルのソールトニックの使い方を実際のお手入れを踏まえて説明します。
今回、お手入れをするのはこちら。
もちろん、レザーソール。
愛用し続けているため、ソールが毛羽立って革の乾燥を感じる表面になっています。
まだまだ活躍して欲しいこちらの革靴。
レザーソールを長持ちさせるべく、ソールトニックでお手入れしていきます。
作業手順は以下の通り。
- ホコリを落とす
- 汚れを落とす
- ソールトニックを塗る
- 革繊維を密にする
それでは、やっていきましょう。
ホコリを落とす
まずはレザーソールのホコリを落とすところから。
ソールトニックの効果を最大限発揮させるため、余計なゴミや砂を取り除きます。
まずはタワシで大きめのゴミを。
続いて、馬毛ブラシで細かなホコリを払い落とします。
ソールは地面や床に直接触れるため、色々なものが付きやすい部位です。
タワシとブラシできっちり除去しましょう。
汚れを落とす
続いて、レザーソールに付着した水汚れや油汚れを落とします。
先ほどのブラッシングだけでは落ち切らなかった汚れを浮かせて取り除くのです。
革靴用のクリーナーをクロスに浸み込ませて…
レザーソールを拭きます。
ソールに浸み込んでしまった汚れをクリーナーでリフレッシュ。
サッパリさせたら次の工程に移りましょう。
ソールトニックを塗る
ここで主役の登場です。
レザーソールにソールトニックを塗ります。
ソールトニックを使う前には容器をよく振りましょう。
その後、初めて使う際にはスポンジ塗布器のストッパーを解除します。
スポンジ中央のストッパーを押し付ければ解除可能です。
ストッパーを解除すると容器内の液がスポンジ部分に染み出し可能になります。
ストッパーを解除した後は、容器を逆さにしてレザーソールにスポンジを押し付けながら塗り広げます。
使用開始時はスポンジを何度か押し付けて液を充分に出してから塗り伸ばしましょう。
スポンジ塗布器の面積が広いので、効率良くスムーズに塗れますよ。
日頃のケアを長続きさせる秘訣は、ラクにできること。
ですから、ソールトニックの手軽さはありがたいの一言。
簡単に塗れるため、ついつい使いすぎてしまうことも…。使いすぎには要注意。レザーソールが軽く湿る程度の塗布でOKです。
ヒール部分もヌリヌリ。
革製の箇所には満遍なく塗布していきます。
薄く数回に分けて塗ると、塗りムラを作りにくいのでおすすめです。
片方の靴が終わったら、もう片方の靴にもソールトニックを塗りましょう。
ソールトニックの液はサラサラで塗りやすさに大きく貢献。
また、浸透しやすくレザーソールに栄養を与えられているのが分かります。
ちなみに、塗り終わった後のスポンジ部分はこんな感じ。
もともと白いスポンジなので、少しの色移りや汚れの付着が目立ちます。
こちらの汚れが気になるなら、ソールモイスチャライザーやソールガードなど、他のレザーソールケアがおすすめです。
逆に、
という人にとっては、ソールトニックの以下の手軽さはとても重宝します。
- フタを外してすぐに使える
- スポンジが大きく効率良く塗れる
使用後はキャップを確実に閉めてください。
革繊維を密にする
ソールトニックを塗った後は、レザーソールの革繊維を密に仕上げます。
毛羽立ちを抑えて摩擦に強くするのです。
レザーソールの繊維を密にするために、具体的に何をするのかといいますと…。
ズバリ、こすります。
レザーソールを上から押さえつけるようにこすって、革繊維を引き締めるのです。
革繊維が詰まり、地面や床との摩擦が低減。
結果として、レザーソールが摩耗に強くなります。
使う道具はアビィ・レザースティック。
表面がなめらかな水牛の角でできています。
コードバンをはじめ、革をこするのに適したシューケア用品です。
アビィ・レザースティックの表面に傷が付くのを防ぐため、クロスで巻いて使います。
ソールトニックを塗った後のレザーソールをこすりましょう。
力を入れつつ円を描きながら、ソール全面の革繊維を引き締めます。
両足ともこすった後の状態がこちらです。
革に控えめなツヤが生まれ、革繊維が引き締まったのを感じます。
ツヤが出るのは光を反射しやすくなった証拠。
それだけレザーソール表面が均され、毛羽立ちが解消されたことを意味します。
レザーソールに栄養を与えつつ毛羽立ちを抑えられました。
ソールトニックでお手入れした前後の革底を比較
では、ソールトニックでお手入れした前後のレザーソールの状態を比較してみましょう。
お手入れ前はソールが毛羽立ち乾いた印象のレザーソール。
ソールトニックでお手入れした後は革の色が濃くなり、明らかに潤いが戻っています。
また、アビィ・レザースティックでこすったことでレザーソール表面がなめらかに。
床や地面との摩擦が軽減され、削れにくい靴底に仕上がりましたよ。
ソールトニックでレザーソールを長持ちさせよう
本記事ではソールトニックの詳細と使い方を解説しました。
コロニルのソールトニックはレザーソールに栄養を与えて乾燥を防ぐシューケア用品。
革底の乾燥を防いで長持ちさせる効果が得られます。
靴底に撥水性を持たせられるので、ちょっとの雨ならしのげるように。
不意の雨から大事な革靴を守るための対策になります。
ソールトニックはスポンジタイプの塗布器なので、簡単に塗れて使い勝手が良いのも特徴です。
お手入れが簡単。
そのため、レザーソールのケアの心理的ハードルが下がります。
作業が面倒だとお手入れがついつい疎かになってしまいます。
ソールトニックの気軽さは大きなメリットです。
肩ひじ張らずにレザーソールを労われるソールトニックでお気に入りの革靴を長持ちさせましょう。
それでは、今回はこの辺で。
少しでもご参考になれば幸いです。
ご覧いただき、ありがとうございました!
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