革製品にはお手入れが欠かせません。
革に含まれる水分や油分が時間とともに抜けていき、柔軟性が失われていくからです。
失われた潤いや栄養を与えるため、保革クリームで補給しなければなりません。
プロッターのレザーバインダーも例外ではなく。

革製なので、お手入れが必要です。
基本的に、プロッターのレザーはもともと油分をたっぷり含んでおり、手帳の使い方的に手の油が普段から付くので、布で乾拭きするくらいでOKなのですが…。
使い方によっては、
- 革のしなやかさがなくなってきた
- 表面がカサついてきた気がする
といった感覚を持つときがあります。
そんなときこそお手入れしましょう。
大事なレザーバインダーだからこそ、末永く使うためにケアして良好な状態に保つべき。
本記事ではプロッターのレザーバインダーをお手入れする方法を解説します。
- プロッターのレザーバインダーが色あせてきた
- レザーバインダーの革が硬いような気がする
- プロッターのレザーバインダーをお手入れする方法と使う道具を知りたい
上質な革を使ったプロッターのレザーバインダー
システム手帳の定番ブランドはいくつかありますが、プロッター(PLOTTER)はそのうちの1つ。
正確な名称はレザーバインダーですが、システム手帳と同じ使い方ができるので名前はこの際、置いておきます。
プロッターのレザーバインダーの特徴は、シンプルな構造で薄くて軽いという点があるのですが…。
それと同じくらい特徴的なのが上質な革を使っていること。
- リスシオ
- プエブロ
- ホースヘアーⅡ
- シュリンク
- ブライドル
上記種類の展開があります。
いずれも上質な革です。
たとえば、リスシオ。

リスシオはイタリアの伝統的な「バケッタ製法」を忠実に再現した本格レザー。
エイジングを存分に楽しめる手間と時間をかけて丁寧にオイルを浸透させた、エイジングを存分に楽しめます。
使い込むほどにツヤが増し、しっとりと手になじむ風合いへと変化する、こだわりの革です。
また、プエブロはイタリアの名門タンナー「バダラッシー・カルロ社」が仕上げた、ダイナミックなエイジングが特徴の革種。

革表面を金属タワシで丁寧にこすって革の表面を少し起毛させているのが特徴。
使っていくうちに表面の起毛部分が寝て、平滑性が増していくと同時に色が濃くなっていく変化を間近で体験できます。
革の中にたっぷり含ませたオイルがゆっくりと表面に出てくるので、徐々にしっとりとした光沢感のある佇まいに変化していく革です。
上記2種の革だけでなく、プロッターの革はそのどれもがこだわりの詰まった革種。
プロッターのレザーバインダーはシステム手帳愛好家だけでなく、レザーアイテムが好きな人の心の奥深くにしっかり突き刺さる逸品たちです。
レザーバインダーの革が乾いてきた気がするならお手入れを
プロッターのレザーバインダーを長く使い続けていると、乾燥が気になってくることがあります。
上質なレザーバインダーだからこそ、ガシガシ使いつづけることで革の乾燥を招いてしまうかもしれません。
普通に使っている分には問題無いのですが、雨に濡れたり、長時間に渡って陽の光に当たり続けたりすると、革から水分や油分が抜けてしまいますからね。
こちらはプロッターのM5サイズのレザーバインダー。

革種はホースヘアーⅡです。
ホースヘアーⅡはフルベジタブルタンニンなめしで作られた、国産のプロッターオリジナルレザー。
表面の刷毛模様は型押しではありません。
1枚1枚、丁寧にスクラッチして革を起毛させた結果です。
繊細なホースヘアー(馬のたてがみ)をイメージしています。
たっぷりとオイルをしみ込ませたホースヘアーⅡ。
使い込めば込むほど美しいツヤと革の自然なムラ感が出てくる革で、唯一無二のエイジングを堪能できる革種です。
プロッターのレザーバインダーをお手入れする方法と使う道具
先ほど紹介した通り、プロッターのレザーバインダーは上質な革を使っているので、
と思います。
そして、プロッターのレザーバインダーは高価。
1万円を超えるモデルがほとんどです。
なんといっても革が上質ですから。
良いものは高いのです。
だからこそ、
と思います。
しかし、長く使うことにはハードルが。
というのも、革の大敵は乾燥です。
長く使い続けることで革から水分と油分が抜けて乾燥が進みます。
乾燥が進んだ革は硬くなり、ひび割れが起きやすくなるのです。
定期的に水分と油分を補給して、しなやかさをキープするのがおすすめ。
お手入れするのはプロッターのレザーバインダーと革を使ったリフィルたち。

リフィルはプロッター純正です。
ペンホルダー付きリフターとレザーカードケース。

そして、リングサポーター。

どれも革を使っているリフィルなので、レザーバインダー本体だけでなく、これらも一緒にお手入れするのが吉。
早速やっていきたいのですがその前に…。
使う道具も解説しますね。
こちらです。

左上から右上、左下の順に以下の表に示します。
道具 | 用途 |
馬毛ブラシ | ホコリを落とす |
保革クリーム | 革に水分と油分を与える |
クリーム塗布用ブラシ | 保革クリームを塗り込む |
豚毛ブラシ | 保革クリームをなじませる |
ポリッシングクロス | 余分な保革クリームを拭き取る |

これらを駆使してプロッターのレザーアイテムをケアしていくことに。
手順は以下の通り。
- ホコリ落とし
- 保革クリーム塗布
- ブラッシング
- 磨き上げ
どれも簡単な作業です。
気軽にやってみてください。
ホコリ落とし
まずはホコリ落とし。

レザーバインダーの表面に付いたホコリを払い落とします。
使っているのは馬毛ブラシです。
柔らかな毛先で優しくホコリを払い落とせます。
これから保革クリームを塗っていきますから、事前に革表面のゴミやホコリをきっちり払い落としておきましょう。
保革成分を革へ浸透させるために必要なことです。
保革クリーム塗布
ホコリを落とした後は保革クリームを塗ります。
小さめブラシのクリーム塗布用ブラシに保革クリームを付け、レザーバインダーに塗り込みます。

使っているクリームはサフィールノワールのスペシャルナッパデリケートクリーム。
繊細な革にも使える高級保革クリームです。
革にシミを作らず、風合いを変えることなく、水分と油分を与えられるスペシャルな革用クリーム。
おすすめです。
レザーバインダーだけでなく、リフィルの革部分にも塗り込んでいきます。
まずはペンホルダーリフターのホルダー部分。

そして、リングサポーター。

リングサポーターはすべてが革なので、表裏すべて保革クリームをヌリヌリ。
カードケースも全面革なので、クリームをしっかり塗っていきます。

レザーバインダーとリフィル、革部分に保革クリームを塗ったら次の作業に移ります。
ブラッシング
保革クリームを塗った後は、革へ成分をなじませるための作業をします。
豚毛のブラシでブラッシング。

保革クリームを満遍なく広げ、塗りムラを解消する作業です。
余分なクリームをブラシ毛に移し、必要な分だけ保革クリームを革表面に残す効果も。
べたつきを防げます。
磨き上げ
最後に、クロスで磨き上げ。

乾拭きでOKです。
豚毛ブラシで取り切れなかったクリームを拭き取ると同時に、磨いてツヤを出すのです。
革全体を乾拭きしたらこれにてお手入れ終了。
プロッターのレザーバインダーとリフィルたちの保革が完了しました。
お手入れしてみずみずしい印象になったプロッターのレザーバインダー
この項目では、お手入れした後のレザーバインダーと革製リフィルの状態を見ていきます。
こちらです。

パッと見ただけでは、それほど違いはわかりませんね。
近くで見ると、少し違いが。

レザーバインダーは白っぽさが緩和。
ブラックの革の質感が増し、モチモチとした風合いに。
プロッターの革製リフィルたちもお見せします。

いすれもやや光沢が出て、革に水分と油分が与えられたのが質感から伝わってきます。
触るとしっとりとしているのですが、写真だけでは伝えきれないのが惜しい仕上がりです。
革がみずみずしく、美しさが増しました。

プロッターのレザーバインダーの上質な革のエレガントな印象がブースト。
ブラックの深みが増し、革の血筋やシワが活き活きとしました。
革がやや柔らかくなり、しっとりとした触り心地に。
革に水分と油分が補給されたことを実感します。
革が乾燥から守られ、末永く使い続けられる状態になりました。
これでこれからも活躍してくれるレザーバインダーになりました。
1年、2年、もっといえば10年以上。
定期的にお手入れしていけば、一生を共にする相棒として使い続けることができます。
お手入れしてプロッターのレザーバインダーを長持ちさせよう
本記事ではプロッターのレザーバインダーをお手入れする方法を解説しました。
上質な革を使ったプロッターのレザーバインダー。
革の種類がいくつかありますが、いずれも上質な革を使ったこだわりのレザーアイテム。
革を使っているからこそ、長く使い続けるにはお手入れが必須。
革を乾燥から守るため、定期的に水分と油分を補給する必要があります。
保革クリームを塗って潤いと栄養を補給しましょう。
お手入れすれば末永く、それこそ何十年と使い続けていけます。
プロッターのレザーバインダーとずっと付き合っていきたいなら、この記事で解説した方法と道具を駆使してレザーケアにチャレンジしてみましょう。
初めてでも何ら問題なくできる簡単作業です。
まずはやってみてください。
道具に迷ったら、レザーケアアイテムが一式揃うキットを購入するのがおすすめです。
ぜひチャレンジを。
それでは、今回はこの辺で。
少しでも参考になれば幸いです。
ご覧いただき、ありがとうございました!






レザーアイテム選びの参考として、美しさと丈夫さを兼ね備えた末永く愛用できるレザーブランドを紹介します。
ランキング順で並べはするものの、それぞれおすすめの人が違うので自分にピッタリなレザーブランドを選んでみてください。


ワニ革の強い光沢はエレガントで一生モノの風格を持つ。
池田工芸の特徴 | 日本で最大級のクロコダイル専門の工場を持つ 一貫した生産管理で高品質を保つ一流メーカー |
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こんな人におすすめ | とにかく高級感のある財布が欲しい |


色へのこだわりが強く複数の色を手作業で重ねる染色が独創的な印象を与える。
ユハクのアイテムの特徴 | 染色が鮮やかで革の美しい色味とグラデーションが楽しめる 芸術品のような美しさ |
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こんな人におすすめ | 人とは違った美しいレザーアイテムを使いたい |


「一生愛せる本質的価値のあるものづくり」をコンセプトに厳選した素材を基に機能性と品質を追求したモノづくりを徹底している。
キプリスの特徴 | 仕立ての良さと上質な革を使用 目に見えない部分の手間も惜しまない製品作りへのこだわりを持つ |
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こんな人におすすめ | 質実剛健の主張控えめな大人っぽい革製品が欲しい |