ステップごとに靴磨き方法を解説する第3弾の記事です。
革靴に汚れが溜まると見た目の美しさを損うだけでなく、その他のデメリットがあります。
それは…。
表面の汚れが革の水分調節機能を妨げたり、栄養クリームの浸透を阻害すること。
そのため、革靴の汚れを落とすことはシューケアにおいて重要な意味を持ちます。
この記事では、靴磨き手順のうちの「STEP3|革靴の汚れ落とし」の必要性と方法について解説しますね。
汚れ落としはホコリ落としと同じく、革靴をきれいで清潔な状態に保つためには欠かせない工程です。
革の美しさを保つため、そして、通気性を維持するために革靴の汚れ落としをしましょう。
本記事では革靴の汚れを落とす意味と作業方法について書いていきます。
- 汚れた革靴をきれいにしたい
- 革靴の汚れ落としに必要な道具は?
- 革靴の汚れ落としってどうやるの?
靴磨き手順中のSTEP3「革靴の汚れを落とす」工程を解説します。
革靴の汚れ落としの必要性とは?汚れのデメリット
なぜ革靴の汚れ落としが必要かというと、革靴に付いた汚れは以下のことを招くからです。
- 革靴の見た目がよくない
- 革自体の水分調節機能を妨げる
- 靴クリームの栄養成分が革に浸透しづらくなる
革靴に付着した汚れをそのままにしておくとデメリットが大きいのです。
それらを解消するため、汚れを落とすことが重要というわけです。
革靴の見た目がよくない
革靴の汚れをそのままにしておくと単純に見た目がよくありません。
泥が付いたり、油汚れでシミができていたり、汚れた靴には清潔感がなく、見ていて気持ちの良いものではありませんよね?
履いている本人もその靴への愛着が薄れてしまうのではないかと。
愛着がないからこそ、汚れたままの状態にしているのかもしれません。
- 愛着が薄れる
- 靴が汚れたままでもいいや
- 汚れた靴を見て益々愛着が薄れる
- ①へ戻ってループ
といった負のスパイラルに入ってしまうかも。
革靴を美しく保つため、定期的に汚れを落としてあげるのをオススメします。
革自体の水分調節機能を妨げる
革は人間の肌と同様に水分や油分を含み、ある程度の潤いを持っています。
そして、革内部の環境を一定に保つため、水分調節を行っています。
周りの湿度によって水分を吐いたり吸ったりできるのです。
いわゆる、
- 革の呼吸
というやつですね。
汚れた革靴は革の上に汚れが乗っている状態のため、革の通気性を大きく阻害してしまいます。
そうなると、革が湿度調節を満足に行えず、カビが生えてしまったり、革の劣化を引き起こしてしまうのです。
革靴と長く付き合っていくためには付着した汚れを取り除き、清潔な状態に保つことも必要なことなのですね。
靴クリームの栄養成分が革に浸透しづらくなる
革に汚れが付いていると、靴磨きの効果が満足に得られないことにも繋がります。
- 靴クリームが革に浸透しにくい…
- シューワックスの乗りが悪い…
こんなことが起きてしまうのです。
というのも、革の表面の汚れが靴クリームの栄養成分やシューワックスのロウ分の定着を阻害するから。
靴磨きやシューケアの効果を最大限発揮させるためにも、革靴に付いた汚れを落とすことはとても大事です。
革靴の汚れを落とすために使う道具は?
靴用クリーナーは革靴の汚れ落としに最適化された配合のため、汚れ落とし効果が抜群。
靴クリーナーをクロスに含ませてサッと拭くだけで、革靴の汚れをきれいに落とせます。
革靴をより良い状態で楽しむのなら、靴クリーナーは持っておきたいケア用品です。
そんな革靴の汚れ落とし用クリーナーとして今回使うのは、ブートブラック(Boot Black)のツーフェイスプラスローションです。
ツーフェイスプラスローションは水汚れと油汚れ、そのどちらも除去できる万能クリーナー。
各シューケア用品メーカーが様々な特徴を持った靴クリーナーを販売していますので、気になる方はぜひ調べてみてください。
靴磨き手順ステップ3|革靴の汚れ落とし方法
さて、ここからは実際に革靴の汚れを落とす方法について、実践を踏まえて解説していきます。
ツーフェイスプラスローションを使って革靴の汚れ落としをやっていきます。
汚れ落とし用のクロスを指に巻き付けて…
靴クリーナーをクロスに染み込ませます。
アッパー(甲革)をクロスで拭いていきます。
靴クリーナーは革靴に付いた汚れを浮かし、クロスに移すことで汚れ落としを実現しています。
そのため、力を入れる必要はありません。
優しくクロスを滑らせればOKです。
汚れがみるみる落ちていきますよ。
淡い色の革はクリーナーを付け過ぎるとシミになる恐れがあります。少量をクロスに含ませて拭くようにしましょう。
コバ部分にも汚れは付着します。
クリーナーで汚れを落とせば革靴の輪郭であるコバが際立ち、見栄えが良くなります。
汚れ落としの後のクロスは汚れます。
日頃から黒などの有色の靴クリームを使っている場合はもっと汚れるはずです。
その都度、新しい面を出しながらしっかりと汚れを落としていきましょう。
おすすめの汚れ落としアイテム
さて、この項目では革靴の汚れ落としに使う道具の選び方とオススメアイテムを紹介します。
おすすめの靴クリーナー
靴クリーナーを選ぶ上で大事なのは以下のポイント。
- 水汚れと油汚れを落とせる
- なめらかな使い心地
革靴は外で履くため、いろいろな汚れが付きます。
水汚れや油汚れ、どちらも避けられません。
だからこそ、水汚れだけ、油汚れだけを落とす洗剤ではなく、どちらも落とせる靴用クリーナーを使うべき。
具体的には、水汚れを落とす成分と油汚れを落とす成分の2層構造を持つクリーナー。
また、サラサラとした使いやすい液体ならば、時短にも貢献。
靴クリーナーは、多かれ少なかれ革の潤いや油分を奪ってしまう諸刃の剣。
なめらかなクリーナーならば、作業にもたつくことなく革へのダメージを最小限に抑えられます。
また、視点を変えて、革に優しい靴クリーナーを選ぶのもおすすめです。
おすすめのクリーナークロス
クリーナークロスを選ぶ上で大事な点は以下の通り。
- 粗めの生地
- ほつれにくい
革靴の汚れを落とすためには粗目の生地を使いましょう。
粗目のクロスであれば、生地の隙間に汚れを絡め取れるからです。
逆に目の細かい生地だと汚れが生地に移りにくくなります。
キッチリ汚れを落とすなら粗目で。
また、ほつれにくい生地だとGOOD。
ほつれやすいクロスだと、クリーニング中に繊維くずが発生。
ボロボロと生地がほつれ、汚れ落としの妨げになります。
快適なシューケアのためにクリーナークロスの種類は意外と重要なのです。
手頃な値段でゲットできるリムーバークロスはキッチリ汚れを落としつつ、ほつれにも強いおすすめクロス。
ちょっと高級ですが、尾州産のフランネルクロスもクリーニングに適した使用感です。
汚れを落として革靴を清潔に
本記事では、靴磨き手順のSTEP3「革靴の汚れ落とし」について必要性と方法を書きました。
革靴に付いた汚れは革の水分調節機能を阻害し、栄養成分の浸透をも邪魔してしまう厄介者。
靴クリーナーを活用して汚れを落とし、革靴を清潔な状態に保ちましょう。
革靴をきれいにすることで革の風合いだけでなく、革の機能や靴磨きの効果も高めることができます。
それでは今回はこの辺で。
少しでも参考になれば幸いです。
ご覧いただき、ありがとうございました!
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