そんなときはスエード保湿リキッドで起毛革の補色と保湿を一気にしちゃいましょう。
スエード保湿リキッドは塗るタイプの起毛革補色用品。
スエードやヌバックなどの起毛革の色をよみがえらせると同時に、潤いと栄養まで補給できる優れたケア用品です。
スプレータイプの補色剤とは違い、革全体ではなく部分的な補色が可能。
一部分のみ起毛革の、いわゆる「コンビ革」シューズの補色もできます。
ということで本記事では、スエード保湿リキッドの詳細と使い方について書いていきます。
- 色あせたスエードやヌバックの靴に色を入れ直したい
- 起毛革に栄養補給できるケア用品を探している
- コンビ革のスエード部分だけを補色したい
- スプレーを使わす起毛革シューズのお手入れをしたい
- スエード保湿リキッドの詳細や使用感が知りたい
起毛革はだんだん色あせる
スエードやヌバック、ベロアなどの起毛革は独特の表情を持ちます。
革の銀面(表面)や床面(裏面)をやすりでバフ掛けし、革の繊維を毛羽立たせた革が起毛革。
起毛革は靴やバッグ、財布など、多くのレザーグッズに使われ、通常のスムースレザーには出せないユニークな質感が魅力です。
ただ、起毛革も一般的な革と同様、使い続けるうちに乾燥や色あせが起きます。
起毛革は毛の立ち方次第で色が薄く見えたりするため、色の濃さはなかなか判断しにくいですが、ブラッシングして毛の流れを整えた後でも色が薄いのならば、色が抜けている証拠です。
色あせが生じた起毛革は、どれだけブラッシングして毛足を整えたとしても色は薄いまま。
せっかくの起毛革の風合いが台無しになってしまいます。
起毛革用の補色用品はスプレータイプ多め
スエードやヌバックなどの起毛革が色あせたときは、通常のスムースレザーと同じように補色が必要です。
一般的なスムースレザーであれば、ペースト状の革用補色剤を塗れば補色が完了します。
しかし、起毛革の場合は補色にスプレーを使うのがメジャー。
革が毛羽立っているので、ペースト状の補色剤よりもスプレーを使った方が効率的に補色できるからですね。
スプレータイプの補色剤は、それはそれで便利なのですが、少し使いづらい点があります。
それは、革全体に満遍なく補色成分がスプレーされてしまうためです。
満遍なくスプレーできるなら良いことなんじゃ?
と、思いきや。
革全体に均一にスプレーできるがゆえに、問題が浮上します。
部分的に起毛革の補色がしたい
スプレータイプの補色剤は満遍なくスプレーできるがゆえに、補色しなくて良いところにも色を乗せてしまう欠点があります。
起毛革の靴は、部分的に起毛革を使い、それ以外の部分は通常のスムースレザーであったり、革の色が違ったりと、いわゆるコンビ革のアイテムも多いです。
たとえば、こちらのシューズ。
つま先部分はスエードですが、他の箇所はスムースレザー。
スエード部分だけ補色したくても、そこにだけスプレーを吹きつけるのは至難の業です。
そのため、補色したい箇所以外にはマスキングを施す必要があり、面倒な作業が発生します。
起毛革の狙った部分だけ補色したい
なんてシーンは、よくあることです。
スエード保湿リキッドは塗布タイプの補色アイテム
部分的に起毛革の補色がしたい人におすすめのケア用品があります。
それがこちら。
コロンブスとハンズがコラボして生まれた商品、スエード保湿リキッドです。
スエード保湿リキッドは塗布タイプの起毛革用補色剤。
パッケージ側面にはカラーガイドが付いているため、補色できる色の範囲が一目で分かります。
ちなみに、
- ニュートラル(無色)
- ブラック
- キャメル
- ネイビーブルー
の4色展開です。
ニュートラルは起毛革の色調を鮮明にする効果があります。
反対側にも情報が記載。
スエード保湿リキッドは、
- スエード
- ヌバック
- ベロア
- 合成スエード
の靴に使える補色液。
補色したいところに塗るだけで補色が完了します。
おまけに、革への栄養補給効果もあり。
保湿効果の高いホホバオイルと、浸透性の高いオリーブスクワランを配合。
- シモンジア科のホホバの種子から取れるオイル
- 伸びが良く革へなじみやすい
- オリーブオイルに含まれているスクアレン成分を抽出したオイル
- 革に馴染みやすく、保湿効果が高い
乾燥した起毛革に潤いと柔軟性を与えます。
起毛革の補色と保革を同時にできる便利なケア用品なのです。
キャップをあけると、塗布器が顔を出します。
塗布器がスポンジで、部分的に補色できる仕組み。
補色液を一部のみに塗布することが可能で、起毛革と他の素材、すなわち、
- スムースレザー
- ナイロン
- キャンバス
など、異種素材とのコンビシューズのケアにおすすめです。
一部にスエードを使ったスニーカーもカバーできます。
塗布器部分には角度があり、塗りやすさを確保。
作業しやすさを考えた形状です。
着色剤には革へ浸透する染料を使用。
重ね塗りすると、色鮮やかな仕上がりになります。
また、樹脂を含んでいないため、革の通気性を損なわないのも魅力。
仕様項目 | 詳細 |
内容量 | 20mL |
素材 | シリコン 油脂 染料 香料 精製水 |
塗布器 | スポンジ |
カラー展開 | ニュートラル ブラック キャメル ネイビーブルー |
価格 | 1,320円(税込) |
スエード保湿リキッドの使い方
この項目では、スエード保湿リキッドの使い方を実践解説していきます。
色を入れ直すのは、先ほどチラッとお見せしたこちらのレザーシューズです。
つま先部分にスエードを使っているのですが…
ご覧のように、色あせが進んでいます。
この部分をスエード保湿リキッドで補色していきますよ。
手順は以下の通り。
- スエードのホコリを落とす
- スエード保湿リキッドを塗る
- 乾燥させる
- 毛並みを整える
- 防水スプレーを吹きかける
ホコリを落とす
補色の前に、まずはスエードのホコリを落とします。
あらかじめホコリを落として、補色成分の浸透を邪魔されないようにするためです。
スエードをはじめ、起毛革は革の毛足の間にホコリが絡まりやすく、通常の馬毛でのブラッシングではホコリを取りきれません。
スエードのホコリ落としには起毛革用のブラシを使いましょう。
今回使うのはスエードブラシC。
真鍮製のワイヤーブラシで革繊維を立たせ、ホコリをかき出してくれます。
やさしく、スエードの中にもぐりこんだホコリを払い出すイメージで。
起毛部分を一通りブラッシングし終えたら、次の工程に移りましょう。
スエード保湿リキッドを塗る
続いて、スエード保湿リキッドを塗り、スエードの色あせ箇所に色を入れ直します。
スエードの色がネイビーなので、スエード保湿リキッドのカラーラインナップの1種、ネイビーブルーを使います。
スエード保湿リキッドを初めて使う際は、塗布器に補色剤が浸み込んでいません。
まずはスポンジに補色液を浸み込ませる作業から。
よく振って…
クロスなどの汚れても良い部分に塗布器のスポンジを押し付けて、色を出しましょう。
塗布器の中央から補色液が浸み出してきます。
スポンジが染まったら塗布準備OKです。
補色したい起毛革部分に塗っていきます。
スポンジを押し込みながら塗ると、補色液を切らさずきれいに塗れます。
右足(向かって左側)の靴にのみスエード保湿リキッドを塗り終えた様子がこちら。
スエードにキッチリ色が乗りました。
もう片方の靴も補色していきます。
補色液の出が悪くなったと感じたら、再度クロスにスポンジを押し付けて、液を補充します。
液を充填しつつ、起毛革部分にスエード保湿リキッドを塗っていきましょう。
スムースレザーやアウトソールに液が付かないように注意しましょう。
ただ、革の際部分はスポンジでは塗りにくいかもしれません。
そんなときは、スエード保湿リキッドのスポンジを、補色液が浸み込まないガラス板や金属板などに少量出し、筆を使って塗るときれいに塗れます。
補色液を細めの筆につけて…
細かいところをヌリヌリ。
筆なら、細かい部分にまで補色ができます。
スエードの補色を終えたシューズの状態はこちら。
スエードがきれいに染まりましたね。
ホホバオイルとオリーブスクワランで栄養補給もバッチリ。
乾燥させる
スエード保湿リキッドを塗った後は、塗布液をしっかりと乾燥させます。
起毛革は革の繊維に液を含みやすいため、乾燥に時間がかかります。
スエード保湿リキッドを塗った量にもよりますが、乾燥時間を1~2時間程度設けましょう。
毛並みを整える
スエード保湿リキッドを乾燥させた後は、再度ブラッシングして毛の流れを整えます。
スエード保湿リキッドを塗った際に寝てしまった革の繊維を起こすためです。
先ほどn補色で色がきっちり入っているので、ブラッシング後は起毛革が美しく映えますよ。
ブラッシング後に色が薄いと感じたら、スエード保湿リキッドを重ね塗りして乾燥、ブラッシングの一連作業を繰り返します。
防水スプレーを吹きかける
ブラッシングで毛並みを整えた後は、そのまま作業終了でも良いのですが…。
最後に、防水スプレーをかけると起毛革に汚れが付きにくくなり、きれいで美しい風合いをキープしやすくなります。
1909シュプリームプロテクトスプレーを吹きかけてスエードの防水効果を高めておきます。
これにてスエードの補色作業は完了です。
仕上がりはこちら。
スエードの色が濃く、風合い豊かな表情に。
スエード保湿リキッドの効果を見てみよう
最後に、スエードの色あせがどれほど解消されたのか、見てみましょう。
ビフォーアフターで比較していきますね。
スエード保湿リキッドを塗ったことで、スエードの鮮やかな色味がよみがえっているのが分かります。
色が抜けてイマイチ気の抜けた表情だったスエードが見違えてきれいに。
靴全体の雰囲気が引き締まりました。
起毛革の色あせが起きると、せっかくの上品な風合いが台無しです。
靴全体の美しさを保つため、起毛革の色あせが気になったらスエード保湿リキッドで補色と栄養補給をしましょう。
スエード保湿リキッドを使えば起毛革の補色と栄養補給はバッチリ
本記事では、スエード保湿リキッドの詳細と使用感をレビューしました。
スエード保湿リキッドは、
- スエード
- ヌバック
- ベロア
といった、起毛革を使った靴の色あせを補色し、風合いをよみがえらせてくれるケア用品です。
塗布タイプなので、ピンポイントの補色が可能でとても便利。
起毛革とスムースレザーを組み合わせた、コンビ革の起毛革部分のみにも簡単に使えます。
スプレータイプの補色用品だとマスキングして起毛革以外の部分に色が乗らないようにする手間がかかるため、塗布タイプのスエード保湿リキッドは使いやすく、気軽に起毛革の色あせを解消できます。
おまけに、ホホバオイルとオリーブスクワラン配合で、革への潤い補給効果もあり。
補色だけでなく、革を乾燥から守れます。
起毛革の靴の色あせが気になる人は、ぜひともスエード保湿リキッドをチェックしてみてください。
それでは、今回はこの辺で。
少しでもご参考になれば幸いです。
ご覧いただき、ありがとうございました!
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