レザーソールとは革製の靴底のことを指します。
革の靴底というと、地面との摩擦でガンガン削れていくため消耗しやすく、非合理的だと感じる人もいるかもしれません。
しかし、レザーソールはそれを補って余りある履き心地を持っています。
革は通気性が良くしなやかかな特長を持つため、靴底に使うと足から発散される汗がこもりません。
快適に過ごせると同時に、よくしなるので歩きやすさを感じられます。
履き心地が良いレザーソールですが、革なので削れやすいのが欠点。
お手入れしないと地面との摩擦で毛羽立ちが発生。
また、革自体の乾燥によって潤いがなくなり、削れやすくなります。
そう思った人は、ぜひレザーソールのお手入れをやってみてください。
レザーソールがなめらかで潤いを持った状態に復活。
長持ちするようになります。
本記事ではレザーソールをお手入れするためのおすすめアイテムについてまとめました。
おすすめのレザーソールケア用品まとめ
この記事でおすすめするレザーソールのお手入れ用品は以下のアイテムです。
特徴的な効果と合わせてまとめています。
早速ですが、ひとつずつ紹介していきます。
M.モゥブレィ|ソールモイスチャライザー
まず1つめはM.モゥブレィのソールモイスチャライザーです。
ヨーロッパの伝統的な製法とノウハウを駆使して作られるシューケアブランド、
- M.モゥブレィ
にラインナップされているレザーソール用の栄養クリーム。
ソールモイスチャライザーは以下の成分でできています。
- ラノリン
- 油脂
- 有機溶剤
配合成分のうちの1つのラノリン。
これが良い仕事をするのです。
ラノリンは吸水性が高く革に良くなじむため、革の奥深くまで浸透しやすいという特徴があります。
そのため、革へ柔軟性を与える効果が強く、レザーソールのしなやかさを高めて、返りを良くすることが可能。
使い方としては、レザーソールの汚れをしっかりと落とした後に…
ソールモイスチャライザーをソール全体へ塗ります。
その後、クロスに包んだレザースティックでソールをこすり革の毛羽立ちを解消します。
この作業をすると、ソールモイスチャライザーが革にしっかりと入り込み、革底の潤いを保てるのです。
仕上がりはこのように。
レザーソールの毛羽立ちが抑えられ、革に光沢が現れています。
レザーソールのお手入れ前後の状態比較は以下の図の通り。
ソールモイスチャライザーでお手入れすることで革にみずみずしさが戻り、見た目にも美しくなりました。
ソールモイスチャライザーはレザーソールに必要な栄養や潤いを与え、革の柔軟性も向上させるため、歩きやすさも改善します。
買ったばかりでソールが硬くて歩きにくい靴も、ソールモイスチャライザーを使えばソールの返りが良くなります。
ストレスが軽減されますよ。
ラノリンオイル配合で革への柔軟性付与効果も高いソールモイスチャライザー。
おすすめです。
ブートブラック|レザーソールコンディショナー
2つめは、ブートブラックのレザーソールコンディショナー。
なんといっても外観がおしゃれです。]
- ホホバ油
- ミネラルオイル
- ビーズワックス
- 防カビ剤
レザーソールコンディショナーにはホホバ油とミネラルオイルが配合。
雨などの影響で硬くなりがちなレザーソールを柔軟に保つ効果があります。
レザーソールコンディショナーをソールに塗ると、革になじみやすい乳化性のビーズワックスが革にしっかりと浸透して栄養を与えられます。
また、ビーズワックスは表面に残りにくいため、
- クリームを塗ったときに革底がすべりやすくなる
という事態が起こりにくくなる嬉しい効果もあり。
さらに、レザーソールコンディショナーにはカビの発生を抑えるカビ止め剤を配合しているため、
- 気付いたらソールにカビが生えていた…
というリスクも大幅に軽減されます。
防カビ作用は地味に嬉しい効果です。
使い方は先ほど紹介したソールモイスチャライザーと大きくは変わりません。
汚れを落としたソールに、レザーソールコンディショナーを付けます。
レザーソールコンディショナーの容器はクリームが若干取りづらく、ペネトレィトブラシにあらかじめクリームを取るよりも直接ソールに付けた方がラクです。
その後、ペネトレイトブラシで塗り伸ばすのがおすすめ。
レザーソールコンディショナーを塗った後は、クロスで包んだレザースティックでこすります。
こすっていくと、徐々にソールに光沢が出てきます。
レザーソールコンディショナーの使用前後のレザーソールの比較図はこちら。
白く毛羽立っていたソールが、お手入れ後には白っぽさが消えて、ツヤが出ているのがわかりますね。
レザーソールに潤いが与えられたため耐久性が向上。
見た目にも美しい仕上がりになりました。
サフィールノワール|ソールガード
3つめは、サフィールノワールのソールガード。
ソールガードとは、セサミシードオイルやアボカドオイルなどの植物性油分でレザーソールに栄養を与えられるアウトソール用のオイルです。
- セサミシードオイル
- アボカドオイル
油分を与えられるので防水性が高まり、レザーソールを水の浸透や劣化から守ってくれます。
また、レザーソールに油分を与えると革が柔らかくなる効果も。
ソールガードはこれまでに紹介したソールモイスチャライザーやレザーソールコンディショナーよりもお手軽にレザーソールをケアできます。
- 塗るだけ
ですからね。
数々のソールケア用品がある中、ソールガード特有の強みは、
- 手軽に使用できる
という点です。
ソールガードは他のレザーソールケア用品よりも粘性が低く、クリーム状というよりも液状に近いです。
そのため、浸透性が非常に高く、ソールに塗るだけでも革の奥深くまで油分を届けてくれるのです。
ソールガードを塗る前には汚れを落としておくと、しっかりと油分が浸透するのでおすすめ。
ソールガードをクロスに少量取り、ソールに塗布しましょう。
レザーソールの色が濃くなり、油分を塗布しているのが実感できます。
サラッとした塗り心地も気持ちが良いです。
塗った直後は革が柔らかくなっているため、直後に履くことは避けましょう。
最低1時間以上は乾燥時間を設けます。
これだけでソールガードのケアは終了です。
ソールガードの使用前後でレザーソールの状態を比べてみます。
ケア後(写真下)の状態はソールガード塗布後、完全に乾燥させた後の状態。
ですが、ケア前の状態よりも白味が少なく、革の色が濃くなっているのが分かります。
お手入れをすることでレザーソールに油分が補給され、革がしなやかに。
今後の摩耗を軽減できます。
ソールを長期間使うことができるようになるので、結果的にソール交換のタイミングも遅らせられることに。
ソール交換回数自体を減らせます。
つまり、お財布に優しいということです。
アビィ・ホーンワークス|アビィレザースティック
アビィ・レザースティックは靴磨きや靴のお手入れに活躍するシューケア用品の1種。
4つめのレザーソールケア用品です。
水牛の角から作られた繊細な革のコードバンの毛羽立ちを抑えるために使われるスティックです。
それ以外にも、レザーソールの繊維を引き締めて革底を長持ちさせる効果があります。
アビィ・レザースティックは、アビィ・ホーンワークス社が製造しており、天然の角製品にこだわって作られた逸品です。
レザーソールの表面をアビィ・レザースティックで押し込むと、革の毛羽立ちが抑えられてソールが削れにくくなります。
レザーソールがより長持ちするようになりますよ。
使い方としては、先ほどまでに紹介したレザーソール用クリーム・オイルを使った後、クロスに包んだアビィ・レザースティックでレザーソールを押し込んでいくというもの。
クロスで巻かれたアビィ・レザースティックを使って、レザーソールをこすれば…
このような状態に。
上の図がアビィ・レザースティックを使っていない状態のレザーソール。
下の図がアビィ・レザースティックでこすった状態です。
違いが一目でわかります。
光を反射するのは、表面がなめらかな何よりの証拠。
アビィ・レザースティックを使うとレザーソールが均一にならされ、革の毛羽立ちが抑えられていることがわかります。
毛羽立ちを抑えればレザーソールの摩耗も軽減され、革靴の寿命をのばせます。
革靴を長く履くためにアビィ・レザースティックはとても重宝しますよ。
コロンブス|革コバリキッド
レザーソールのケア用品の5つめはコロンブスの革コバリキッドです。
革コバリキッドは小型のコバ用補色道具です。
革コバリキッドは塗るだけで簡単にコバの補色ができるシューケア用品。
レザーソールの底だけをケアするのでは不十分。
コバは汚れやすい箇所で見た目を損ねる原因に…。
逆に、コバをきれいにすれば見た目が美しくなり、革靴の印象が引き締まります。
革コバリキッドはそんなときに大活躍。
コバやヒールの補色がカンタンにできます。
先端に塗布用スポンジが付いていて、手軽な塗布が可能です。
塗布器に角度が付いているのが塗りやすさに大きく貢献。
キャップを開けると、ウレタン素材の塗り部分がお目見え。
ウレタンスポンジの先から補色剤が出てくる仕様です。
革コバリキッドを実際に使ってみると…
キッチリ補色可能。
コバをクロスで磨けばお手入れ完了です。
お手入れ前後の比較は以下の通り。
コバの見た目にメリハリが生まれ、革靴のスタイリッシュさがグッと引き上がります。
レザーソールの底面だけでなく、側面もしっかりお手入れして革靴を美しくキープしましょう。
コロニル|ソールトニック
6つめはコロニルのソールトニック。
レザーソール(革製の靴底)用のケアアイテムです。
レザーソールに栄養を与え、しなやかにする効果があります。
摩耗に強くなり、レザーソールが長持ちしますよ。
加えて、フッ素樹脂を配合しており、撥水性を高める効果も。
削れやすく、他の靴底用素材に比べてデリケートなレザーソールを保護するのに役立ちます。
使い方は簡単。
スポンジをレザーソールに押し付けながら塗るだけです。
スポンジ塗布器の面積が広いので、効率良くスムーズに塗れます。
ソールトニックでお手入れした前後のレザーソールの状態は明らかに違っています。
ソールトニックでお手入れした後は革の色が濃くなり、潤いが戻っているのが分かる仕上がりに。
床や地面との摩擦が軽減され、削れにくい靴底にできます。
タピール|シュムッツブラシ
7つめはタピールのシュムッツブラシです。
ココナッツファイバーの毛先を持つ、豚毛以上にコシの強いブラシです。
レザーソールをブラッシングすると、ホコリだけでなくこびりついた汚れを落とせます。
水汚れや油汚れはレザーソールを弱らせ、すり減りを早くします。
レザーソールを少しでも長持ちさせるためにはシュムッツブラシでのケアは有効です。
ソールをブラッシングするだけなので超簡単に作業できます。
ビフォーアフターはこちら。
食い込んだ小石も落ちて仕上がり良好。
比較的大きいゴミが食い込んだままだと、どんどんレザーソールに深く刺さっていき、ダメージが深刻化します。
レザーソールの靴と末永く付き合っていくため、シュムッツブラシでソールのお手入れをしましょう。
番外編|レザーソールの着色
保革クリームに靴クリームを使えば、レザーソールをお好きな色に変えることができます。
いずれは削れて元々のレザーソールの色に戻ってしまいますが、気分転換におすすめです。
レザーソールをケアして快適シューライフを送ろう
本記事ではおすすめのレザーソールケア用品についてまとめました。
レザーソールのお手入れ用品は、各シューケア用品メーカーから多くの製品が販売されています。
その中で、今回紹介した4つのレザーソール用アイテム、
- ソールモイスチャライザー
- レザーソールコンディショナー
- ソールガード
- ソールトニック
は、いずれも優れた使い心地と保革効果を持っています。
また、
- アビィ・レザースティック
は、ソールケア用品と組み合わせることで革底の耐久性を高め、長持ちさせる効果が。
- 革コバリキッド
は、コバの色味と質感を美しく仕上げ、革靴のエレガントな雰囲気を復活させます。
シュムッツブラシはソールのホコリや汚れを強力に落とすのに効果を発揮。
レザーソールを清潔に保つと同時に、革に食い込んだ小石や大き目のゴミを取り除いてダメージの深刻化を防止します。
そんな人はそれぞれの特長を踏まえてレザーソールケア用品を選んでみてください。
それでは、今回はこの辺で。
少しでも参考になれば幸いです。
ご覧いただき、ありがとうございました!
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