アンティークレザーの靴は革の風合いが美しい1足。
革の濃淡が美しく芸術品のような佇まいです。
履くと気分が上がります。
ヘビロテゆえに定期的にお手入れしたいわけですが…。
靴磨きした際に風合いが崩れてしまわないか心配になります。
と思いますよね?
下手な靴磨きをして失敗したくないです。
アンティークレザーが持つカラーグラデーションの美しさを損ねたら大変。
アンティークレザーの風合いをキープするため、靴磨き時に気を付けたいポイントがあります。
それは、無色の靴クリームを使うこと。
有色の靴クリームは美しいアンティーク調の風合いを崩す原因になりかねません。
そこで使いたいのがカラーレスの靴クリームというわけ。
色が付くことなく、革に栄養とツヤを与えます。
アンティークレザーに限らず、現状の革の風合いを残したい人にもおすすめです。
本記事ではアンティークレザーの靴を磨くときに無色の靴クリームを使う理由とお手入れ後の実際の仕上がりについて書いていきます。
- アンティークレザーの風合いを崩さずに革靴の手入れがしたい
- アンティークレザーの靴に無色の靴クリームを使って本当に大丈夫かを確認したい
- アンティークレザーの靴磨き後の仕上がりが気になる
アンティークレザーの革靴は美しい
アンティークレザーの風合いは非常に美しいです。
アンティークレザーは使い古したような仕上げを施した革のこと。
本当に古い革の場合がありますが、アンティークレザーのほとんどはあえて色ムラを表現した加工をしています。
不規則なカラーグラデーションがあたかもエイジングを経たような表情に。
鞣し前に皮を不規則な条件に置くためにあえて濃厚な鞣し液で処理し、不均一な感じを表現する場合もあります。
作り方は数ありますが、同じ革の中に色の濃淡が表れている革をアンティークレザーと呼ぶわけです。
革靴は定期的に磨く必要あり
さて。
ここで革靴を履く上で基本の考え方の1つを紹介します。
それは、靴を磨くことです。
基本中の基本ですよね。
革靴に限らず、革製品はだんだんと乾燥が進む特性があります。
革繊維の中の水分や油分が失われていくためです。
乾燥した革からはしなやかさがなくなり、硬化。
ひび割れが起きやすくなります。
最悪の場合、亀裂が入ります。
革に1度入った亀裂はなくなりません。
そのため、定期的なお手入れで革に水分と油分を補給することが重要です。
また、革靴の場合、履いて歩くたびに汚れが付きます。
水汚れや油汚れ。
外履きしたときの汚れは多種多様ですからね。
靴を磨いて汚れを落とせば、見た目が整い革への栄養補給が捗ります。
革のコンディションを整えれば、美しい革靴と末永く付き合っていけますよ。
定期的な靴磨きは革靴を美しくキープするのに必要な作業なのです。
アンティークレザーの風合いを崩したくないなら無色の靴クリームを使うべき
靴磨きは革靴とは切っても切れない関係。
ただ。
アンティークレザーの場合は1つの心配事が浮上します。
その心配事とは、靴磨きで使う靴クリームのこと。
アンティークレザーは独特のカラーグラデーションが魅力の革種です。
靴クリームを使うことで革にクリームの色が着きます。
そこで、
との不安がよぎります。
その不安は正解です。
使う靴クリームの種類によっては、アンティークレザーの美しい風合いが失われる原因になります。
アンティークレザーの繊細なカラーグラデーションが靴クリームの色によって覆い隠されてしまうからです。
そこで活用したいのが無色の靴クリーム。
いわゆる、カラーレスです。
有色の靴クリームはアンティークレザーの上から色を乗せてしまいますが、無色のクリームならばまったく問題なし。
たとえ靴クリームを塗ったところで、アンティークレザーの美しさをそのままにキープできます。
なにせ色がないわけですから。
革の風合いや本来の表情を残したいなら、無色の靴クリームで靴磨きしましょう。
アンティークレザーの靴磨き方法を解説
この項目では、実際にアンティークレザーの革靴を磨いていく工程を示します。
磨くのはこちらの革靴です。
アンティークレザー調の色の濃淡を手染めで表現。
色調にこだわった1足です。
アンティーク調の美しい革の風合いを崩したくありません。
ということで、無色の靴クリームで磨いていきます。
無色の靴クリームは見た目が白色ですが、革に塗ればしっかり透明ですからご安心を。
この記事では無色クリームとして、ウレンズの靴クリームを使うことにします。
以下の手順で靴を磨いていきますね。
- ホコリ落とし
- 汚れ落とし
- 無色の靴クリーム塗布
- ブラッシング
- 乾拭き
早速、やっていきます。
ホコリ落とし
まずはホコリを落とす作業から。
馬毛ブラシで革靴に付いたホコリやチリを払い落とします。
ホコリを払ってクリームの浸透を助ける目的があります。
汚れ落とし
続いて、汚れ落としへ。
水汚れや油汚れは革靴にはつきもの。
しっかりクリーニングしましょう。
革靴を拭いていきます。
アンティークレザーの繊細な革の風合いを崩さないため、靴クリーニング専用のクリーナーを使うのがおすすめです。
無色の靴クリーム塗布
汚れを落とした後は靴クリームを塗る作業。
そして、革靴へ塗布。
塗ると白く見えますが、あくまでも無色です。
塗り広げれば色がなくなり、革そのものの色しか残りません。
ブラッシング
靴クリームを塗った後には、豚毛ブラシを使ったブラッシング。
豚毛はコシが強く、靴クリームをしっかり塗り広げられます。
塗りムラを解消する効果がありますよ。
乾拭き
ブラッシングの後は磨きクロスで乾拭きします。
指に巻き付けたクロスでアッパー全体を拭き上げていきます。
余分なクリームが残っていると、べたついてホコリや汚れが付きやすくなります。
革には最低限のクリームがあれば十分。
クロスで拭き上げて革をサラッとした状態に仕上げます。
靴磨き前後でアンティークレザーの風合いが変化したかを確認
先ほどまでの作業で靴磨きは完了。
ここからは、肝心のアンティークレザーの風合いが崩れていないかを確認していきます。
アッパーを全体的に見るとこんな感じ。
革の濃淡がはっきり表れています。
より分かりやすいように靴磨き前後で比較してみますね。
アンティークレザーの風合いをキープ。
無色の靴クリームを使っているからこそです。
色は変わりませんが、ツヤは出ています。
無色クリームで靴を磨くとアンティークレザーのグラデーションを変えずに、上品な光沢を与えられます。
革の栄養を与えるだけでなく、美しい色の濃淡を維持したまま洗練された光沢を付与できますよ。
アンティークレザーの風合いを崩してしまったときの対処法
アンティークレザーの革靴を磨いたとき。
有色クリームを使い、はからずも革の風合いを損ねてしまうことがあります。
と悲観しなくてOKです。
なぜなら、靴クリームで付いた色は落とせるから。
靴クリームは靴クリーナーで簡単に落とせます。
アンティークレザーの風合いを損ねてしまっても、靴クリーナーを使ってクリーニングすればもともとの革の美しさが復活しますよ。
アンティークレザーの美しさを崩さずに末永く楽しもう
本記事ではアンティークレザーの美しい風合いを崩さずに靴磨きする方法を解説しました。
アンティークレザーの靴をお手入れする上で気を付けるべきポイントは、無色の靴クリームを使うこと。
有色の靴クリームを使うと、アンティークレザー特有の洗練されたカラーグラデーションが損なわれます。
もともとの革の色の上から靴クリームの色を塗り重ねることになりますからね。
無色の靴クリームならそもそも色が付いていないため、アンティークレザーの風合いを崩す心配がないわけです。
アンティークレザーに限らず、革の質感や風合いをキープしたいなら無色の靴クリームを使いましょう。
お気に入りの革靴の見た目を維持しつつ、いえ、むしろ上品な光沢を与えながら革のコンディションを整えられます。
お気に入りのアンティークレザーシューズと末永く付き合っていけますよ。
それでは、今回はこの辺で。
少しでも参考になれば幸いです。
ご覧いただき、ありがとうございました。
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大事な革靴を劣化させないために靴を磨いてコンディションを整えるのがおすすめです。