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無色(ニュートラル)の靴クリームってなぜあるの?有色との違いを解説

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靴クリームは革靴のコンディションを整えるために必要なアイテム。

シューケア用品売り場をのぞいてみると、さまざまな靴クリームが販売されています。

メーカーが違えば靴クリームの種類が異なるのは当たり前ですが、同じ種類の靴クリームでも色の違いがあるのが分かるはず。

その中で、

  • 無色

という種類があります。

ニュートラルとも呼びますね。

有色の靴クリームは革の補色のために使うのはイメージしやすいですが…。

無色の靴クリームって何に使うの?

という疑問が浮かびます。

結論、無色の靴クリームは革靴の色や風合いを残し、革本来の風合いを楽しむために存在します。

無色の靴クリームは革の補色効果こそないものの、栄養やツヤ出し効果はもちろんあります。

つまり、革に色を付けずにコンディションを整えられるのです。

淡い色の革の場合、使う靴クリームの色を間違えると、革の風合いをそこねて違和感が生じる仕上がりになってしまいます。

淡いブラウンなど、靴クリームの色に気を使わなければならないときに活用したいのが無色の靴クリームです。

革本来の風合いを保ちつつ、経年変化を楽しめます。

また、使う靴の色を問わないのも無色のメリットです。

本記事では無色の靴クリームの役割と活用する意味について書きました。

この記事はこんな人におすすめ
  • 無色の靴クリームの使い道が分からない
  • 無色と有色の靴クリームの違いって何?
  • 無色の靴クリームってぶっちゃけ必要なの?

革靴を良好なコンディションに保つためのお手入れ

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革靴を履き続けるために大事なのはお手入れです。

革靴は履き続けるうちに汚れていくため、定期的な汚れ落としをしなければなりません。

さらに、革は水分と油分を含み、モチモチとした触り心地と独特の表情をしているわけですが…。

時間とともに革から水分と油分が抜け、革の乾燥が進みます。

そのため、革から抜けた水分や油分を補給するためにもお手入れが必要。

保革クリームや靴クリームを革に塗りこみ、潤いと栄養を補給するのもまた重要なのです。

そう。

革靴のお手入れをするために必要な道具の1つが靴クリーム

靴クリームは革靴のコンディションを良好にキープできる、

  • 革靴を長く履き続けるために必須

のシューケアアイテムです。

靴磨きで使う靴クリームの色

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靴磨きで使う靴クリームで意識したいのが、

です。

シューケア用品売り場やウェブ販売サイトを見ると、靴クリームにはメーカーによって様々な種類があるのが分かります。

靴クリームのラインナップはそれだけではありません。

靴クリームには多くのカラー展開があります。

例えば、以下の色たち。

  • ブラック
  • ダークブラウン
  • タン
  • ブルー
  • ネイビー
  • グリーン
  • レッド
  • バーガンディ

など。

その他にも色のない、

  • ニュートラル(無色)

なんてカラーも。

ここで頭をよぎるのが、

  • 靴クリームの色ってどんな意味があるの?
  • 靴クリームの色を選ぶときに意識するポイントって何?

ということ。

無色の靴クリームと有色の靴クリームでは何が違うのか、次の項目で見てみましょう。

無色の靴クリームと有色の靴クリームの特徴

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色の付いていないものと色の付いているものがある靴クリーム。

違いを理解するには、それぞれの特徴を知らなければなりません。

無色と有色の靴クリームの特徴を解説しますね。

無色の靴クリームの特徴

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無色の靴クリームの特徴は、色が付いていないため革靴の色を問わずに使える点です。

黒や茶、ネイビー、グリーンなど、すべての色の革に安心して使えます。

無色なので、クリームを塗って色が付くことがないですからね。

革本来の風合いを残せます。

一方で、補色は不可能。

革の色あせた部分に色を入れ直すことはできません。

また、無色の靴クリームは有色に比べて溶剤が多めに含まれていることが多く、特に、

といった、油性靴クリームの無色バージョンは、古いワックスや靴クリームを落とすのにも活用できます。

革靴の色、用途ともに幅広く使える靴クリームの色。

それが無色です。

有色の靴クリームの特徴

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有色の靴クリームは色が付いているため、革への栄養補給だけでなく、色あせ部分の補色が可能です。

加えて、革に着色することで、同じ革でも部位ごとに色の濃淡を表現できます。

アンティーク仕上げっぽく、革靴に表情を持たせられるのです。

アンティーク仕上げとは
  • 革靴のつま先の色が濃く、ヴァンプにかけて色が薄くなるカラーグラデーションを表現した仕上げ方法

色を付けて遊べるのは有色の靴クリームならでは。

  • 革靴の美しい色をよみがえらせる
  • 革靴の色で楽しむ

上記の目的があるのなら、有色の靴クリームを使いましょう。

有色と無色の靴クリームを比較

この項目では無色と有色の靴クリームを比較します。

靴クリームの色による違い
無色の靴クリーム 有色の靴クリーム
特徴

色がないため全ての色の革靴に使える

靴クリームの色に合った革靴の補色が可能

用途

革靴の栄養補給

革靴の栄養補給
革の補色

向いている使い方

初めて靴クリームを買う
持っている革靴の色の種類が多い

すでに無色の靴クリームを持っている
革靴の色あせが気になる

色の特徴に合わせて靴クリームを使い分けると、靴磨きがはかどりますよ。

靴クリームの色の選び方

靴クリームは色ごとに使い分けるのがおすすめ。

そこで靴クリームの色の選び方を説明します。

まず、靴クリームを初めて買うなら無色がおすすめです。

その理由は、黒はもちろん、茶や紺など、すべての色の革靴に使えるから。

とりあえず持っておくと便利です。

その後、革靴の色あせが気になったとき、靴の色に合わせた有色の靴クリームを選びましょう。

そこで大事なのは色の濃淡です。

たとえば、一口にブラウンの靴といっても、

  • ダークブラウン
  • ライトブラウン
  • タン

など、色の濃淡でいくつかのカラーラインナップがあります。

色の濃淡選びについては、革靴の色よりも淡い色の靴クリームを選ぶのがおすすめ。

ダークブラウンの革靴には、それよりも色の薄いブラウンやライトブラウンを使うということですね。

どういうことかといいますと、革本来の色をそこねないためです。

革の色よりも淡い色を使えば、革の色味が崩れません。

それでいて、補色効果は得られます。

逆に、あえて革靴よりも濃い靴クリームを使って、アンティーク調の濃淡を楽しむ手もあります。

  • まずは無色の靴クリームをゲット。その後、革靴を履き込んでいくうちに起こる色あせ対策として有色の靴クリームを使うのがおすすめ。
  • 革の色味を変えて気分転換したいときは革靴の色よりも濃い色の靴クリームを使いましょう。

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無色の靴クリームでブラウンの革靴を磨いてみる

無色の靴クリームは、革本来の色や風合いを残しつつ革靴をお手入れするのにピッタリです。

ということで、実際にブラウンの革靴を無色の靴クリームで磨いてみます。

磨き前後で革靴の様子がどう変わったかまで紹介しますね。

お手入れするのは、こちらの革靴。

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サントーニのダブルモンクストラップ

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茶の濃淡が美しいシューズです。

染めの美しさをそこなわないために、有色ではなく無色の靴クリームで磨いていきます。

手順は以下の通り。

  1. ホコリを落とす
  2. 汚れを落とす
  3. 靴クリームを塗る
  4. 靴クリームをなじませる
  5. 磨く

早速、やっていきましょう。

ホコリを落とす

まずは、革靴に付いたホコリを落とします。

馬毛ブラシでブラッシングして、ホコリを払い落としましょう。

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ホコリは革の水分や油分を奪い取る大敵です。

履いた後は確実にブラッシングして、ホコリを払い落としておくと革靴が長持ちします。

また、磨くときにホコリが付いていると、靴クリームの浸透を妨げてしまいます。

ホコリは確実に払い落とすようにしましょう。

汚れを落とす

ホコリを落とした後は、汚れ落とし。

革に付いた水汚れや油汚れを落とし、革を清潔に。

靴クリーナークロスに浸み込ませて…

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拭きます。

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汚れを落とせば革の通気性が良くなり、良好なコンディションをキープできます。

革の上に汚れがなければ、靴クリームの効果を邪魔することもなくなるので、きっちり落としておきましょう。

靴クリームを塗る

この工程で靴クリームを塗ります。

使うのは靴クリームの定番「クレム1925」。

色はニュートラル。

つまり、無色。

サントーニの革本来の表情や空気感をそのままにしておきたいため、無色の靴クリームで磨くことに。

色あせや変色が気になる革靴を磨くときは、革の色と同じか、より淡い色を使うようにしましょう。

靴クリームをクリーム塗布用ブラシにとって…

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革に塗りこみます。

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小型の塗布用ブラシを使うと手が汚れないのはもちろん、革靴の細かな部分にまで満遍まんべんなくクリームを塗れます。

おすすめのブラシです。

靴クリームをなじませる

続いて、靴クリームをより革へとなじませていきます。

豚毛ブラシでブラッシングし、靴クリームの成分が革に浸透する手助けをするのです。

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同時に、革の上に残った余分な靴クリームを取り除く効果もあります。

豚毛ブラシは毛にコシがあり、クリームを塗り伸ばすのにピッタリ。

靴クリームを革になじませるときには馬毛ブラシよりも豚毛ブラシの方が作業性が良く、効率的に作業できます。

磨く

豚毛ブラシでのブラッシングの後は、クロスで磨きます。

余分な靴クリームを取り除くと同時に、靴クリーム中に含まれるロウ分をならしてツヤを出す効果がある工程です。

仕上げ工程ですね。

指に巻き付けたコットンクロスで優しく磨き上げましょう。

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磨くと革のツヤが際立ち、エレガントな印象になります。

無色の靴クリームで磨いた革靴は革の風合いを活かした仕上がりに

では最後に、無色の靴クリームで磨いた革靴の状態を見てみましょう。

こちらです。

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革の上品さがブーストされていますね。

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磨き前と比較するとこんな感じ。

無色の靴クリームを使った靴磨きビフォーアフター
ビフォー
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アフター
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無色の靴クリームを使ったことで革に色を付けず、自然な仕上がりに。

革靴本来の美しさをそこなうことなく、革へ潤いと栄養を補給できました。

革靴をどんな仕上がりにしたいかで靴クリームの色を使い分けよう

本記事では、靴クリームについて無色と有色の特徴と効果の違いについて書きました。

革靴を良好な状態に保つための靴クリーム。

革に潤いと栄養を与えるために使う靴磨きの必須アイテムです。

ただ、靴クリームは革に栄養を与えるためだけのものではありません。

靴クリームの色の違いによって得られる効果が違うのです。

無色の靴クリームは革本来の質感や色味をかせます。

一方、有色の靴クリームは革の色あせ部分を補色したり、あえて色のグラデーションをつけて革靴の表情を変化させられます。

革靴をどのような仕上がりにしたいかによって使い分けるのがおすすめです。

  • 無色と有色

それぞれの靴クリームの特徴を知って使い分ければ靴磨きがよりはかどりますよ。

それでは今回はこの辺で。
少しでも参考になれば幸いです。

ご覧いただき、ありがとうございました!

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