靴修理

革靴の補色のやり方!サフィールの補色クリームの使い方を図付きで説明します

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今回は革靴の補色方法について、実践を踏まえつつのご紹介をする記事です。

革靴を履いていると、どこかにぶつけたり、雨に濡れたりして、色がげたり、薄くなってしまったりしませんか?

革靴に限らず、革製品において革の変色は避けられない現象…。

そんな時はその色あせを味として捉えて、経年変化の一部として楽しむこともできますが、色を入れ直して元のきれいな革によみがえらせたいという方もいらっしゃるはず。

一路
一路
そんな方のために革靴の色を基に戻すべく、補色方法をご説明していきますよ!

背景等を含めご紹介しますが、補色方法だけ知りたいという方は下記目次の「項目3」をクリックするとジャンプできます。

革靴の変色はなぜ起こるのか

革靴が変色してしまう原因は大きく3つあります。

革靴の変色原因
  1. 革靴のこすれ
  2. 革の乾燥
  3. 他のものへの色移り
一路
一路
一つずつ見ていきましょう!

革靴のこすれ

革靴は歩くときに履くものです。

革靴を履いて歩いているうちに、何かにぶつけて革がこすれたり、傷がついてしまうことがあります。

擦れたり傷がついてしまった箇所は、そうでない箇所よりも、色が薄くなったりして変色が目立つようになってしまいます。

ワークブーツなどはむしろ傷がついた方が、より雰囲気が出て味わい深いものとなりますが、ドレッシーな革靴には似つかわしくない場合がほとんどです。

革の乾燥

また、革の乾燥が進行すると、色があせてきて全体的に色が薄くなります。

革の水分や油分が無くなり、発色の良さが失われていくのです。

そうなってしまうと革の風合いが色と共に損なわれて、革のひび割れはもちろんのこと、革靴の見た目がみすぼらしくなってしまうことさえあります。

他のものへの色移り

また、他のものへの色移りということでも革靴の変色は発生します。

革はなめし時に染色されており、後から色を付けて作られています。

そのため、完全に革の色落ちを防ぐ加工は不可能であり、雨に濡れた時などに、革の色が他のものへと移りやすくなってしまうのです。

これらのことが原因で革靴の変色は起こります。

変色した革靴をどうする?

ではそんな変色した革靴、どうしたら良いでしょうか?

そのままの状態で履き続けるというのも一つの愛情のかけ方ですが

変色した革靴をもとの状態に戻したい

そう思うのも親心ではないでしょうか。

色落ちや色あせで変色してしまった革は、補色することで元の美しい状態へと戻すことが可能です。

革は原皮をなめす際に染料を使って色を付けているため、革製品として出回っている大半の革は、革そのものの色ではありません。

それゆえに「色が抜けやすい」という事があるのですが、だからこそ裏を返せば、「色を入れなおしやすい」という事も言えます。

一路
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良いも悪いも表裏一体ということです!

そして、革へと色を入れなおすための道具もこの世の中、充実しています。

サフィールの「レノベイティングカラー補修クリーム」もその中の一つ。

カラー補修クリームを革靴の色落ち箇所に塗るだけで、革の補色を行うことができるのです。

実践:革靴の補色方法

ここからは実際に革靴の色落ち箇所の補色をします。

今回補色するのはこちらの革靴です。

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カステルバジャックというブランドのブラウンのレザーシューズです。

この靴は長年履いていることもあり、ところどころに革の色落ちがあります。

この靴はブラウンとベージュの2色使いの革靴で、日々のお手入れも無色の靴クリームで行っており、靴クリームでの変色が起こらないように気を使っています。

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ですが…、つま先部分のベージュラインの装飾をご覧ください。

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製造時に、元々は茶に染色した革を更にベージュで塗ったためなのか、ベージュの色が剥げてしまい、茶色に変色してしまっています。

シューレースのアイレット付近も。

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シューレースの茶色の色が移ってしまったのか、こちらもベージュのラインの一部が茶色に変色してしまっていますね。

この革靴の場合、ベージュの色がブラウンに変わっているのが問題です。

ですので、ブラウンに変色してしまっている箇所にベージュの色を入れなおしてあげれば、革をもとの状態に戻してあげることができそうです。

ここで、革に色を入れなおすために使う道具のご紹介をします。

それがこちら。

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革靴を補色するための道具
  1. レノベイティングカラー補修クリーム
  2. 細筆
  3. プラ板

補色の肝はなんといっても、サフィールの「レノベイティングカラー補修クリーム」です。

フランスのアベル社が展開するシューケア用品ブランドである「サフィール」から販売されている「レノベイティングカラー補修クリーム」は革製品専用の補色クリームです。

その効果としては、革についてしまった傷やこすれによる色の変化をカバーして、革の状態を自然な仕上がりに戻すことができます。

絵の具のように、革へクリームを塗るだけの簡単な方法で補色が可能であるにもかかわらず、着色力が強く、色落ちの心配がありません。

また、クリームの重ね塗りでしっかり色を乗せたり、他の色と混ぜ合わせて絵の具のように色の調整を行う事も可能。

仮に補色をミスしたとしても、同ブランドの強力クリーナーである「レノマットリムーバー」を使用すれば補色クリームを落とすことができるため、やり直しが利きます。

レノマットリムーバーの使い方
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先ほどの道具のご紹介の図の中で、一つ気になる点がありませんか?

一路
一路
補色クリームが2本ありますよね?

実は、このうちの一本は色の調整を行うために使用する「うすめ剤」です。

その名の通り、このうすめ剤を使う事で補色クリームの色を薄めることが可能です。

今回はベージュのクリームとうすめ剤を混ぜわせることで革靴に合う色味を調合します。

レノベイティングカラー補修クリーム以外の道具として、補修クリームを塗るためのと、色調整のためにパレット代わりにするプラ板も用意しました。

これらの道具を使って以下の手順で革靴の補色を行っていきます。

  1. 補色クリームの色調製
  2. 革靴へ補色クリームを塗る
  3. 補色クリームを乾かす
  4. クロスで補色箇所を磨く
一路
一路
あ、ちなみに…

革靴の汚れがひどいときには、補色の前にしっかりと汚れを落としてから作業に臨むようにしましょう。

汚れが色の乗りを邪魔してしまいますからね。

また、キズが深い場合にはあらかじめ紙やすりで表面を平らにしておくと、仕上がりがきれいになるためオススメです。

補色クリームの色調製

まずは補色クリームを革靴の補色したい箇所の色に合わせるために、色の調整を行います。

サフィールのレノベイティングカラー補修クリームは40色以上のカラー展開があり、バリエーションが非常に豊富なのですが、すべての色をカバーできるわけではありません。

ですが、必要な色は適宜、絵の具のように調製することで、無限に色のバリエーションを作り出すことができます。

今回の僕の革靴のベージュの色味も、レノベイティングカラー補修クリームの色のバリエーションの一つである「ベージュ」とは発色が微妙に異なります。

そのため、そのままでは使用することができず、色の調整が必要です。

そのため、まずは色の調整から行います。

レノベイティングカラー補修クリームの「ベージュ」と「うすめ液」をプラ板へととりましょう。

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一路
一路
量は大体です!

白飛びが激しいですが、上がうすめ液、下がベージュです。

次に、筆を使って補色クリームを混ぜ合わせます。

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色の変化を見つつ、補色箇所の革と同じような色を目指して、補色クリームのバランスを見極めながら慎重に混ぜ合わせます。

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ある程度、補色箇所の色へと近づけることができました。

一路
一路
ベージュのクリームがだいぶ余りました。
もったいないですね…

無駄を最小限にするにはまだまだ修行が足りません。
日々精進です!

革靴へ補色クリームを塗る

色の調合が終わったら、補色クリームを革靴の補色したい箇所へと塗ります。

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つま先の変色部分や…、

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シューレースの色移り箇所にも。

今回は補色箇所が狭いため、比較的細い筆を使っていますが、アッパー全体の補色など、補色面積が広い場合には、ペネトレイトブラシや太い筆で一気に補色クリームを塗ることをオススメします。

その方が満遍なく補色クリームを塗り広げられるので、色ムラができにくいです。

また、今回のように比較的濃い色(ブラウン)に薄い色(ベージュ)を乗せる場合、一度の補色クリーム塗布だけでは濃い色を覆い隠すことができないこともあります。

一路
一路
補色クリームが透けて、まだ下地の色が見えている状態です!

そんな時には二度塗り、三度塗りを行って色を重ねていきましょう。

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下地のブラウンが見えなくなるまで色を塗り重ねていきます。

補色クリームを乾かす

補色クリームを塗り終えたら、10分程度の時間をおいて補色クリームを乾燥させます。

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しばらく放置して、補色クリーム中に含まれている有機溶剤を飛ばします。

有機溶剤を飛ばすことで補色クリームの色が革へと定着するのです。

補色クリームを塗った量が多い場合、30分から1時間程度の乾燥時間を設けるようにしましょう。

乾燥が不十分だと、次の磨き工程で、折角塗った補色クリームを落としてしまうことになります。

一路
一路
「急がば回れ」、ですね!

クロスで補色箇所を磨く

補色クリームの乾燥を確認したら、補色クリームを塗った箇所をクロスで磨きます。

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補色クリームにはツヤを生み出す「ろう」が含まれているので、磨くことでツヤを増すことができるのです。

そして、磨き後の革靴がこちら、完成図です。

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茶色に変色していた箇所の補色を行う事で、革靴の装飾であるベージュのラインが際立つ仕上がりとなりました。

つま先のトゥ部分を拡大してみます。

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茶色の変色部分をレノベイティングカラー補修クリームで覆い隠すことができています。

アイレットの部分も合わせてご覧ください。

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こちらもベージュのラインが「スッ」と通っており、スタイリッシュな印象が増したのではないでしょうか。

補色前後の状態を比較

通りすがりの御方
通りすがりの御方
仕上がり図だけ見てもお手入れ前後での違いが見えにくいなぁ…
一路
一路
では補色クリームの使用前後で比較してみましょう!

まずはトゥ部の補色クリーム使用前後の比較です。

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上が補色クリーム使用前、下が補色クリーム使用後です。

ベージュの発色がよみがえり、革靴のデザインの輪郭がハッキリしています。

お次はアイレット部分。

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こちらも補色クリームによって、茶色のシューレース跡を消すことができています。

こうして比較してみると補色効果は一目瞭然ですね。

革靴のデザインをより活かすためには革の変色を見過ごさずに、しっかりと補色して、元のデザインや装飾の雰囲気を維持してあげることが重要です。

革靴を補色して美しく保とう!

今回は革靴の色落ちした箇所、その補色方法のご紹介でした。

革靴は日々履いていくうちに、色落ち・色あせ・色移りが起こり、革が変色していきます。

それも経年変化の内ととらえて付き合っていくという考え方もありますが、それもTPO次第。

ドレスシューズの場合、ビジネスシーンや冠婚葬祭のセレモニーで履く機会も多く、きれいな状態の靴を履くこともマナーとして求められます。

そういったことを踏まえれば革の変色を「味」と言い切ってしまうのも少々問題です。

どのような場面で履く革靴なのかを考えた上で、必要であれば革の補色を行いましょう。

先ほどご紹介した通り、革の補色は意外と簡単にすることができますから、構えずにトライしてみてはどうでしょうか。

足元がきれいになれば気分も軽く、その日一日を楽しむことができますよ!

一路
一路
是非試してみてください!

それでは、今回はこの辺で。
少しでもご参考になれば幸いです。

ご覧頂き、ありがとうございました!

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