コードバンの輝きは美しく、見るものを魅了します。
思わず見惚れるエレガントさ。
しかし、人間とは欲深い生き物です。
コードバンの輝きをもっと、も~っと高めたい!
と、ついつい考えてしまいますよね?
ツヤを!
というわけで、
- コードバンの輝きを高めるためにはどうすれば良いか
を実践で紹介します。
結論としては、油性の靴クリームで磨くと、コードバンのツヤをより強く表現できます。
油性の靴クリームの定番といえば、サフィールノワールのクレム1925。
本記事では、コードバンをクレム1925でお手入れして上品な光沢を与える手法を解説しますね。
コードバンの革靴をエレガントに仕上げたい方は、ぜひご覧ください。
- とにもかくにもコードバンのツヤを高めたい
- コードバンの輝きのとりこである
- コードバンが愛おしくてしょうがない
アーティストパレットでコードバンの強いツヤを出すことも可能です。
見る者を魅了するコードバン
馬のお尻から採れる原皮をなめして作られるコードバン。
美しいツヤが持ち味の革種です。
密に詰まった革の繊維を寝かせて、非常に滑らかな表面を持つのがコードバンの特長。
滑らかゆえに光を反射しやすく、強いツヤを放ちます。
この輝くツヤこそ、コードバンの真骨頂。
見る者を魅了し虜にする、魔力的な美しさがあります。
コードバンの革靴は牛革に比べて高価格帯ですが、それ以上の魅力があり、コードバン靴を複数足所持している方は少なくありません。
コードバンの輝きを高めるクレム1925
美しいコードバン靴は、磨くことで更なる魅力を得ます。
靴磨きを施すと輝きを増し、より強い光沢を放つのです。
ただ、ここで一つポイントが。
強い輝きを求めるなら、靴磨き時に油性の靴クリームを使いましょう。
水分を多く含んだ乳化性クリームだと、水に弱いコードバンを毛羽立たせてしまうリスクがあることはもちろんなのですが…。
油性クリームにはロウなどのツヤ出し成分が多く含まれており、コードバンの輝きをブーストする効果があります。
そして、コードバンのツヤをより高めたい人におすすめの油性クリームがクレム1925です。
サフィールノワールのクレム1925は水分を含まない油性のクリームで、革靴にツヤをもたらします。
クレム1925をコードバンに使うと、もともとコードバンが持つツヤをより高め、エレガントな印象を高めてくれるのです。
クレム1925は革への栄養補給・ツヤ出しだけでなく、靴に塗ったワックスを落としたり、割れた鏡面磨き面を修復できる汎用性の高さがあります。1個持っておいて損はない靴クリームです。
クレム1925でコードバンを磨く方法
では、クレム1925でコードバンを磨くと、どれだけツヤが強まるのか。
検証してみますね。
磨くのはこちらのコードバン靴。
シェットランドフォックスのウィンストンです。
水染めコードバンの美しく上品な輝きがどのように変化するのか、実際に靴磨きをして確かめてみます。
磨き手順は以下の通り。
- ホコリを落とす
- 汚れを落とす
- コードバンをこする
- クレム1925を塗る
- クレム1925をなじませる
- 磨く
磨く前に、靴ひもを外しておきますね。
では、作業開始です。
ホコリを落とす
まずは、革靴に付いたホコリを落とします。
ホコリは革の水分や油分を奪い取り、乾燥させる大敵です。
キッチリ取り除くのが大事。
馬毛ブラシでブラッシングして、ホコリを払い落とします。
手首のスナップを効かせて、シャッシャと。
羽根の内側も払い残しがないように。
コードバンのアッパー(甲革)全体をブラッシングして、ホコリの払い残しがないようにしましょう。
汚れを落とす
続いて、コードバンに付いた水汚れや油汚れを落とします。
先ほど述べた通り、コードバンは水に弱く、通常の靴クリーナーでは刺激が強いです。
コードバンには革への刺激が少ないマイルドなクリーナーを使いましょう。
今回はサフィールノワールのレザーバームローションで汚れを落としていきます。
レザーバームローションをクロスに付けて…
コードバンを拭きます。
力を入れずに優しく、なでるように。
汚れを落とせばクレム1925がコードバンにしっかり乗り、効果を最大限引き出せます。
コードバンをこする
レザーバームローションを塗った後は、コードバンが柔らかくなっている状態です。
この段階でコードバンの毛羽立ちを抑えます。
というのも、コードバンは革の繊維を無理やり寝かせています。
履き続けるうちに寝かせた繊維が立ってしまうことがあるのです。
その毛羽立った繊維を、柔らかくなっている隙に再び寝かせてしまおうというわけ。
使うのは水牛の角から作られたアビィ・レザースティック。
柔らかくなったコードバンの繊維をアビィ・レザースティックでこすります。
レザースティックでこすると、コードバンの繊維を押さえつけることができ、コードバンの輝きを強くする土台が出来上がります。
クレム1925を塗る
さて、いよいよクレム1925を塗り、コードバンにツヤを出していきますよ。
今回は、黒のコードバンに対してニュートラル(無色)のクレム1925を使います。
より奥行きのあるツヤが欲しい場合は、コードバンの色と同じ色のクレムを使うのをオススメします。
クリーム塗布用ブラシに、クレム1925を米粒1粒分程度を取り…
コードバンに塗ります。
コードバン全体に薄く塗り伸ばしていきましょう。
両足ともクレム1925を塗ったら、次の工程に移ります。
クレム1925をなじませる
コードバンに満遍なくクレムを塗った後は、ブラッシングしてクリームをなじませます。
牛革の場合、クリームをなじませるためには豚毛ブラシを使いますが、コードバンには馬毛ブラシを使いましょう。
というのも、コードバンは繊細な革種だから。
豚毛はコシが強いため、コードバンには刺激が強すぎます。
豚毛よりも柔らかな、馬毛で優しくブラッシングするのがオススメです。
円を描くようにクルクルと回しながら、優しくブラシ掛け。
ちなみに、先ほどクレム1925を塗るのに使った塗布用ブラシも馬毛です。
磨く
いよいよ、最後の工程へ。
クロスで磨いて余分なクレムを拭き取りつつ、ツヤを出します。
指に巻きつけたクロスで、コードバンを隙間なく磨き上げましょう。
油性クリームのクレム1925は光沢を出しやすく、驚くと強い輝きが表れますよ。
クロスで磨くだけでも良いですが、山羊毛ブラシでブラッシングすると、より強い輝きが得られます。
山羊毛ブラシにハンドラップで少量の水を付け…
ブラッシング。
最後に靴ひもを取り付けて…
仕上がりはこんな感じ。
ピッカピカ。
クレム1925で高まるコードバンの輝き
クレム1925での靴磨き前後で、コードバン靴がどのくらい変わったのかを改めて確認してみましょう。
それがこちら。
上が磨く前、下が磨き後です。
輝き、半端ない。
クレム1925の素晴らしさをまざまざと見せつけられます。
磨いた後のコードバンはまさにエレガント。
コードバンの魅力の強いツヤが、クレムによってますます魅力的に。
これぞ、油性クリームの威力。
コードバンの輝きをより強く!あくなき欲求は果てしなく…
本記事では、コードバンの輝きを美しくする靴磨き方法をご紹介しました。
ただでさえ光沢が美しいコードバン。
しかし、人間の欲求は底なし。
- コードバンをもっと強く光らせたい…
そんな思いを抱かずにいられません。
そこで活用したいのが油性の靴クリーム。
油性クリームは革を光らせる効果が高く、磨いた靴がピカピカになります。
コードバンも同様。
クレム1925をはじめとした油性クリームで磨くと、もともとのコードバンの光沢を強められます。
輝きを増したコードバンは、ますますエレガントに。
コードバンの美しさを堪能したいなら油性の靴クリームで磨いてみてください。
それでは、今回はこの辺で。
少しでも参考になれば幸いです。
ご覧いただき、ありがとうございました!
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大事な革靴を劣化させないために靴を磨いてコンディションを整えるのがおすすめです。