靴底のお手入れはしていますか?
普段、靴を履いていて一番ダメージを受ける部分はどこかなと考えると、靴底であるように思います。
どんなものでもダメージを受けた箇所を放っておくと、取り返しのつかない状態になってしまう…。
それは靴底も同じ。
この記事では靴底のお手入れをして、靴をより長く履くためのお手入れ方法を実践します。
本記事では、レザーソールのお手入れ方法について手順を追いながらご説明していきます。
靴底の種類にはどんなものがある?
「靴底」と一言でいっても、様々な種類が存在します。
- 弾力性の高いスポンジソール
- 滑りにくく、雨の日も安心のラバーソール
- 天然素材由来の優しいクッションが特徴のクレープソール
そして、革ゆえのしなやかさと蒸れにくさ、足にピッタリと付いてくる快適さ、小気味良い靴音が楽しめる
レザーソール
があります。
上の文面からもお分かりかと思いますが、僕はレザーソールが大好きです。
レザーソールの特徴
レザーソールって、何と言っても履き心地が最高なんですよね。
履き初めこそ硬く、足が痛くなることもありますが、なじんでからが凄いです。
返りが良くなるのにつれて、吸い付くように足裏にフィットするので、非常に快適。
長時間歩いても疲れません。
不思議なことに。
それと、レザーソールって単純に見た目が格好良いです。
新品の状態の、まっさらで艶やかな表面の美しさは言わずもがな。
段々と表面が削れていく様も、エイジングとはまた違った味わいがあります。
ですが、デメリットもあります。
先ほど述べた通り、削れやすいです。
ええ。
革ですからね。
ケアしないとすぐにダメになってしまいます。
手のかかる子です。
今回はそんなレザーソールのお手入れを行なっていきます。
レザーソールのお手入れ方法
はい、ということで愛しのマイシューズの裏側を大公開です!
キャっ!^^(爆)
オールデン975、ロングウィングチップのソール。

革底の靴は履いていると歩いているうちに地面に削られて、写真のように毛羽立ってきてしまいます。
それによって地面との摩擦がより発生しやすくなり、連鎖的にレザーソールが削れていく現象が発生します。
また、雨で濡れた道路などを歩いた際には、革底に水が染み込むこともありますよね。
保革という点で革の潤いを切らさないことは重要です。
しかし、水に濡れると、水が乾燥して蒸発する際に一緒に油分も連れていってしまうのです。
しなやかさを失った革が削れ易くなってしまうのは想像に難くないでしょう。
そのため、革底の乾燥と毛羽立ちを抑えることは革底を長持ちさせるために必要なことなのです。
では、早速お手入れしていきます。
1. ブラッシング
まずは革底に埋もれた小石やゴミをブラシでかき出します。

小学生の頃、このブラシで上履きを洗ってました。
ある程度ブラシをかけたら、馬毛ブラシで再度ブラッシングします。
ホコリ落としです、はい。

ちなみに僕の場合は、レザーソール専用の馬毛ブラシを用意しています。
気分的にアッパー用の馬毛ブラシとの共用は避けたいので。
2. 汚れ落とし
一連のブラッシングが終わったら、クリーナーでレザーソールの汚れを落としていきましょう。
使用するのは毎度おなじみ、M.モウブレィのステインリムーバー。

布に染み込ませ、ソールをふきふき。

毛羽立っているので液が染み込みやすく、クリーナーが伸びにくいです。
アッパーを手入れする時よりも少し多めに取るようにしましょう。

こまめに手入れしているのですが、靴のあらゆる部分でダントツで汚れやすい箇所ですから、ガッツリ汚れが取れていますね。

クリーナーで汚れ落としが完了しました。
毛羽立って白くなっていた革底に水分が浸透して色が濃くなっています。
3. 潤い補給
続いて、クリーナーと同じモウブレィの「ソールモイスチャライザー」でレザーソールに油分を与えます。
外から油分を与えることで乾燥から革を守る効果があり、同時にソールにしなやかさを与えて靴の返りを良くする効果もあります。
ラノリンオイルが含まれていることで革に柔軟性を付与することができるのです。
こちらのソールモイスチャライザーを豚毛のペネトレイトブラシに適量取ります。
アッパーの手入れの際、靴クリームはペネトレイトブラシに米粒1、2個分取る、と言われることがあります。
ただ、先ほどもご説明したように、削れたソールはクリームを吸収しやすくなっています。
ですので、ソールモイスチャライザーも少し多めにとりましょう。
そして、靴底全体にクリームを塗り込んでいきます。

満遍なくしっかり浸透させます。
塗布後の状態がこちら。

この段階でも潤い補給という点では十分ではあるんですが、もうひと手間加えます。

4. 毛羽立ちを寝かす
続いて使用する道具をご紹介します。
こちらは「アビィ・レザースティック」というもので水牛の角から作られたものです。
本来、馬革(コードバン)をこのスティックで押し込んで「銀浮きを解消する」という物なんですが、レザーソールの手入れにも使用することができます。
レザースティックでソールを押し込むことで毛羽立ちを寝かせるわけです。
ただ、このまま使うとソールのデコボコでスティックの表面が傷ついてしまいますので、布で包んで傷が付くのを防ぎます。

この中にスティックが入っています。
準備完了、少し力を入れながらソールを押し込むようにこすります。

縦に、横に、円を描くようにこすっていきます。
あらゆる方向から毛羽立ちを寝かせていくイメージです。
するとどうでしょう。

寄った図がこちら。

光を反射しています。
革が詰まって、引き締まっている証拠です。
新品の美しさとは違いますが、このツヤもまた美しく、魅力を放っているように思います。

レザーソールのお手入れ終了!
最後に手入れ前後の比較を。

違いは一目瞭然、綺麗になると気持ちが良いです。

レザーソールをお手入れすれば革靴が長持ちします!
この記事ではレザーソールの汚れ落としと栄養補給のご紹介しました。
ソールのお手入れは今回の方法以外にも様々な手法があり、ケア用品も沢山の種類が販売されているので、是非チェックしてみて下さい。
サフィールノワールの「ソールガード」のように塗るだけ簡単なレザーソール用オイルもあったりします。

少しでもご参考になれば幸いです。
それではご覧頂き、ありがとうございました!









革靴のお手入れに使う道具にはどんなものがあるの?
靴クリームやワックス、ブラシなど。
靴磨きを楽しむために必要な道具や持っていると便利なアイテムをご紹介します。